エッセイ

水曜随想 分断に絶対負けられぬ

 

 明日は沖縄県知事選挙の告示日をむかえる。投票日は9月11日。地方選挙が行われるのは41市町村中30市町村。15市町村は県知事選挙と同日投票だ。日本共産党は16自治体で21人の候補者を擁立する。各予定候補のみなさんは、オール沖縄の玉城デニー知事とセットで連日奮闘中だ。

 告示も近づいた22日の月曜日、玉城デニー知事と那覇市のオール沖縄の県議、市議が朝のスタンディングを行い、私も参加した。デニーさんは、「県知事です」と大書したのぼりをみずからもって、仁王立ちで出動途中のみなさんに手を振ってあいさつをした。仁王立ちをしていてもデニーさんの周りには優しい雰囲気が漂っているから不思議だ。ハンドマイクで「辺野古新基地は絶対つくらせない」と力強く訴えた。

 自民党の佐喜真淳氏は「辺野古の新基地建設賛成」の立場だ。

 参院選挙に続いて、辺野古新基地問題が最大の争点になる。

 参院沖縄選挙区では、オール沖縄は、政府の激しい攻撃をはね返して勝利した。だが、政府は敗北を認めていない。県知事選挙が天王山と位置づけ、企業の締めつけを強化し、地方選挙の保守系候補と佐喜真氏とのセットで運動量を高め、デニー県政打倒に執念を燃やしている。

 地元紙が、地方選挙の予定候補約500人にアンケートを行った。それによると、新基地反対47%(235人)、新基地賛成34%(175人)と、保革を問わず新基地反対が多数である。しかし、デニー県政への態度では、支持と答えたのが39%と少数だ。力関係では200人対300人だ。政府と自公はそこにも目をつけて逆転できるという戦略を練っている。

 この4年間、自公政権は、国家権力をあげて、県民分断をはかってきた。オール沖縄は弱体化しているというキャンペーンも強めている。ここで、われわれは絶対に負けてはいけない。

 選挙戦は、頑張った分しか結果は出ない。党候補の全員当選とオール沖縄のデニー県政の継続を必ず勝ち取り、秋の臨時国会で、安保でも憲法でも岸田内閣とその翼賛勢力を追い込みたい。(しんぶん赤旗 2022年8月24日)

 

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