エッセイ

鳩山首相辞任表明  国民の怒りに包囲された結果

 

 本日(6月2日)鳩山首相が辞任を表明した。アメリカいいなりに、普天間基地の辺野古移設を表明したことが、沖縄県民の未曾有の怒りを生みだし、首相を辞任に追い込んだ。 

 

  また、この8ヶ月間、国民の期待に背き公約を裏切ってきた首相と民主党自身の行為が国民の怒りに包囲された結果だ。

 

 4月25日、沖縄では普天間基地の県内移設断念を求める九万人の県民大会が開催された。その直後の5月4日、鳩山首相は、県民大会の総意に挑戦するかのように沖縄県を訪問、「ひきつづき沖縄で負担してほしい」と表明、さらに念をおすように、5月20日に再び来県、「移設先は辺野古」と表明 した。首相は、あらゆる抗議の声にもたじろがず、自公政権時代の日米合意案を堂々とくりかえした。そして5月28日の日米 の外務・防衛の4閣僚の共同発表で、名護市辺野古と徳之島の地名をあげて、米軍基地強化の方向をうちだした。沖縄県民は民 主党と鳩山政権から切り捨てられたという思いを抱いた。

 

 これを受けて、沖縄の琉球新報社は県民世論調査 を行ったが、その結果は「鳩山内閣支持8%」「日米安保維持7%」「辺野古新基地反対84%」に上った。この数字は、日米間でどんな合意をしようとも、新基地建設が実行不可能であることを示している。

 

 鳩山首相がやめたら問題は解決するのか。新しい 総理と内閣が、鳩山首相と同様、辺野古新基地建設をすすめようとするなら、またおなじことをくりかえすことになる。普天間 基地の解決の道は、無条件撤去を求める対米外交への転換以外にない。日本共産党は、志位委員長を先頭に、5月の連休時に渡米、米国政府に直接「普天間基地の無条件撤去」を求めてきた。すべての政党がそうなってほしい。実態がはっきいりしない「抑止力」というものにまどわされて、65年間「民の尊厳」が侵害され続けてきた沖縄の歴史に終止符をうつ転換期にしたい。それが変わらなければ、日本の内閣は誰が総理になっても、いつまでも短命だ。現実政治に、この主張が力を持つためにも、今度の参議院選挙、日本共産党の躍進をなんとしても実現したい。 

 

 参議院選挙で日本共産党を躍進させてほしい。

 

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