国会質問

質問日:2024年 4月 2日  第213国会  安全保障委員会

沖縄・うるま訓練場計画 赤嶺氏 白紙撤回を要求

衆院安保委 用地取得含め断念を

 日本共産党の赤嶺政賢議員は2日の衆院安全保障委員会で、沖縄県うるま市石川地区への陸上自衛隊訓練場新設計画の白紙撤回と用地取得断念を求めました。

 赤嶺氏は3月15日の同委員会で、住宅地や県立石川青少年の家に隣接し、周囲に高圧線が張り巡らされている場所を候補地に選定した検討経過を明らかにするよう求めたと述べ、政府の見解をただしました。

 木原稔防衛相は「今後の同種の検討に支障が生じるため、逐一お示しするのは困難」と答弁。赤嶺氏は、宮古島や石垣島への自衛隊配備では候補地検討の調査報告書を国会に提出したことを挙げ、「まともな検討をやっていないから出せないのではないか」と批判しました。

 赤嶺氏は、岸田首相が「これまでの対応が乱暴だという指摘は真剣に受け止めなければならない」(3月27日参院予算委員会)と答弁したことを指摘。木原氏は「しっかりと受け止めなければならない」と述べました。

 赤嶺氏は「まともな検討もなく、住民の頭越しに計画した案は、用地取得を含めて白紙に戻すべきだ」と要求。木原氏は「土地取得も含めて計画を白紙にする考えはない」と否定しました。

 赤嶺氏は「計画の白紙撤回と断念は党派を超えた県民の総意だ」と指摘。同地区の宮森小学校への米軍ジェット機墜落事件(1959年6月30日)を体験した住民もいる中で、「軍事施設計画を持ち出すこと自体、感覚を疑う」と批判しました。(しんぶん赤旗 2024年4月3日)

 

 

 

深夜への変更やめよ

米軍訓練区域 赤嶺氏が撤回要求

衆院安保委

 日米両政府が3月の日米合同委員会で、沖縄県南大東島の南東沖に位置する米軍インディア・インディア訓練区域の運用時間について、現行の「午前6時~午後6時」を「午前11時~午後11時」に変更することに合意した問題で、日本共産党の赤嶺政賢議員は2日の衆院安全保障委員会で、「住民はこれまで以上に深夜の騒音に苦しめられる」と批判し、合意の撤回を求めました。

 赤嶺氏は「午後11時まで訓練できることになれば、所属基地に戻るのはそれ以降になる。なぜ認めたのか」と追及。防衛省の大和太郎地方協力局長は「米側から部隊運用上のニーズに基づく要請を受けた」と米軍の説明を繰り返しました。

 赤嶺氏は、嘉手納・普天間両基地は1996年の日米合意で午後10時から午前6時までの飛行が制限されているとして、「最初からこの規定は守らないということではないか」と迫りました。大和氏は「この訓練区域は米海軍の水上艦艇や航空機などによる射撃を行うために使用されている。(制限時間帯の)飛行を増加させるとは考えていない」と強弁。赤嶺氏は、嘉手納基地には海軍の哨戒機が常駐し、空母艦載機やオスプレイも飛来していることを挙げ、「実態を無視した答弁だ」と批判しました。(しんぶん赤旗ホームページ)

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沖縄・うるま訓練場 白紙撤回を要求(衆院安保委)

議事録

○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 前回に続いて、うるま市石川の自衛隊訓練場の建設計画について質問します。
 三月十五日の委員会で、防衛省が選定した候補地が閑静な住宅地にあり、年間四万人の子供たちが利用する県立石川青少年の家に隣接していること、周囲に高圧線が張り巡らされ、ヘリの飛行にも適さないことなどを挙げて、なぜこの場所を選んだのか、検討の経過を記録した資料の提出を求めました。
 防衛大臣、資料の提出はどうなりましたか。

○木原国務大臣 防衛力整備計画において明記されてあるとおり、南西地域の防衛体制を強化するため、陸上自衛隊第一五旅団を師団に改編することとされているところです。その一環として二個目の普通科連隊を新編する計画でありまして、そのために隊員が増加をするために訓練の所要が増える見込みであります。まずはそこが大前提にあるということであります。
 訓練場の整備に係る検討を開始して、その検討の中で、新隊員の教育、普通科部隊等の訓練を行うため一定の広さの面積が確保できる、そういう条件がございます。それと、従来の那覇駐屯地等に所在する部隊が使用する上で利便性が高いということも必要であります。また、既に開発された土地であり、訓練場の整備工事による自然環境や周辺への影響を局限できること、そういった条件を総合的に考慮した、そういう過程を経ました。そこで、うるま市石川のゴルフ場跡地を訓練場用地として取得することとなったものであります。
 選定に当たりましては、部内で必要な検討を行ったところですが、これは内部検討に係る事項ですので、これを全てつまびらかにした場合には、今後、ほかの地域の同種の土地取得の検討を行う際に支障が生じますので、検討の過程を逐一お示しするということは困難であることを御理解いただきたいと思います。

○赤嶺委員 今後の検討に支障が生じるとおっしゃいますけれども、周辺の住宅や教育施設、高圧線についての検討経過を明らかにすることで支障など生じないと思います。
 現に、防衛省は、宮古島や石垣島への自衛隊配備に当たっては、候補地検討のために行った調査報告書を国会に提出しています。そこでは、候補地ごとに、周辺の学校や医療施設、住宅地、自然環境やインフラの状況が書かれています。当時は出せたのに、なぜ今回は出せないんですか。

○青柳政府参考人 お答えいたします。
 宮古島と石垣島、そこの検討については、かなり広い地域を検討したということで、それについては民間委託をして検討したということで、その中には、当然、民間委託をして問題ないところもございますので、そういうものについて、含めて検討経緯を御説明したということはございました。

○赤嶺委員 結局、うるま市石川については、まともな検討はやっていなかったというようなことにしかならないと思います。だから、出せるものがないんじゃないか、このように思います。明らかにできないようなずさんな検討でこのような場所を選定した防衛省の対応は、絶対に許されるものではないと思います。防衛大臣は、空の上から御覧になったと思いますが、現地に行けば、本当にこんなところに自衛隊の訓練場を造っていいのかと誰しもが思うような場所であります。そういう検討経過について求めるのは当然であります。
 地元の自治体、住民への説明の経過、これもまた問題であります。
 三月二十日に、地元の石川会館で計画の断念を求める会主催の市民集会が開かれました。九百七十席の定員の会場に千二百人以上が集まって、会場に入れなかった人のために、急遽ロビーに特設モニターが設置されました。私も参加しましたし、先ほど質問された屋良議員も新垣議員も一緒に参加してきました。
 自治会や子供育成会、若者、高校生など、本当に普通の市民の方々が突然の計画に驚き、静かで安全な地域を守りたいという思いで反対していることがよく分かるような集会でした。共同代表で自民党の元県議の伊波常洋さんは、地元の旭区に一言もなかった、隣の空き地に人が家を造るときに挨拶ぐらいするのが当たり前だと強い憤りの言葉を述べておられました。
 防衛大臣に伺いますが、防衛省が訓練場の設置について最初にうるま市に説明したのはいつですか。

○大和政府参考人 お答え申し上げます。
 沖縄県うるま市における陸自訓練場の整備につきましては、省内における所要の調整、検討を進めてきた結果として、昨年十二月から地元の皆様に対する御説明や情報提供を行ってきているものです。
 お尋ねのうるま市に対する御説明、情報提供については、昨年の十二月二十二日に沖縄防衛局が実施いたしました。

○赤嶺委員 先ほど、防衛省の屋良議員への答弁として、平素から様々なやり取りを行っているというような内容がありましたが、それはそういうことですか。

○大和政府参考人 本件も含めて、防衛省においては、いわゆる地元調整のプロセスをいろいろ進めてきているところでありまして、本件におきましても、うるま市を始めとする地元の方々との間においては、平素から様々なレベルで様々なやり取りをしているということを申し上げました。

○赤嶺委員 政府予算案を閣議決定した十二月二十二日が最初の説明ということなんですか。それとも、平素から様々なやり取りを行っているということでしたら、それ以前に説明を行っていたということですか。どちらですか。

○大和政府参考人 私どもの陸自訓練場の整備につきましては、省内における調整、検討を進めてきた結果として、昨年十二月から説明、情報提供を行っているものでありまして、十二月二十二日に沖縄防衛局がうるま市に対する御説明と情報提供をいたしました。
 地元との、自治体とのやり取りというのはいろいろ平素からやっているということを申し上げているわけでありまして、その詳細については、相手方との関係もあることから、お答えできないこともあるということを御理解いただければと思います。

○赤嶺委員 地元自治体の頭越しに決めたのか、それとも事前に説明をしていたのか、自治体への説明の在り方が問われる重大な問題です。
 政府は、安保三文書に基づく公共インフラ整備の自治体への説明状況について、当初は明らかにしていませんでしたが、国会の求めに応じて、各自治体の了承を得て明らかにしました。同じように、自治体の了承を得れば明らかにできるのではないかと思います。明らかにすべきではありませんか。

○大和政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますが、うるま市との間においては平素から緊密に連絡をしておりまして、市長も含む様々なレベルや態様で様々なやり取りを行っているところでありますが、相手方との関係もありまして、詳細についてお答えすることは難しいことを御理解願えればと存じます。

○赤嶺委員 防衛省が訓練場の設置に関し、うるま市に説明を行ったとする全ての日時、場所、対応者の一覧、これを提出するよう求めたいと思います。委員長において、お取り計らい、お願いをいたします。

○小泉委員長 理事会で協議します。

○赤嶺委員 党派を超えた反対の声が広がる下で、今、防衛大臣は、取得後の土地利用の在り方を検討すると述べています。あくまで土地の取得は進める方針で、計画の撤回、断念には踏み込んでおりません。しかし、これまでの質疑でも、極めてずさんなやり方で住民の頭越しに候補地の選定が行われたことは、これは明らかであります。
 岸田総理は、三月二十七日の参議院予算委員会で、これまでの対応が乱暴であるという指摘については真剣に受け止めなければならない、このように述べました。
 防衛大臣、総理のそのような答弁については、どういう認識ですか。

○木原国務大臣 本事業についての岸田総理の発言、参議院の予算委員会だったと思いますが、総理が述べられているとおり、防衛省のこれまでの対応が乱暴であるという点も含めて、地元の様々な方々からいただいている御意見については防衛省としてしっかりと受け止めなければならない、そのように考えております。
 その上で、これまでの地元調整プロセスについて申し上げると、省内における所要の検討、調整を行った結果として、昨年十二月にうるま市に対する説明を行いました。また、その後には、うるま市さんからいただいた御要請を受けて、二月十一日に、近隣住民の皆様を対象とした説明会を開催をいたしました。
 そういった地元の皆さんに対する丁寧な説明や適切な情報提供、これまでも行ってきたし、これからも行ってまいりますけれども、大変重要であるというふうに考えておりまして、その後、非常にまた御不安、懸念が高まってきたものと承知しておりますので、地元調整のプロセスを丁寧に行っていきながら、今改めて検討をまた行っているところですが、結論が得られた段階で、また地元の皆様に丁寧に説明をしていきたいと思っております。

○赤嶺委員 これまでの防衛省の対応が、総理も乱暴だったと言い、防衛大臣も確かにそうだということをお認めになりました。
 大臣も御存じだと思いますが、宮古島への自衛隊配備をめぐって、住民への事前の説明に反して中距離ミサイルなどを保管していたことが分かり、大問題になりました。当時の岩屋防衛大臣は謝罪し、一旦島外にミサイルを撤去する措置を取りました。その後、保良訓練場に配備されることになりましたが、一旦はこういう対応をいたしました。
 まともな検討もなく、住民の頭越しに計画した今の案は、一旦は用地取得を含め白紙に戻す、そして、それがあって初めて話合いのスタートラインに立つことができるのではないかと思います。計画の撤回と断念を検討していただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。

○木原国務大臣 また、今回の事業でありますけれども、そもそもは一昨年末の防衛力整備計画に書かれておりまして、南西地域の防衛体制を強化するために陸上自衛隊の第一五旅団を師団化する、そういった中で普通科連隊を一個連隊増やすということ、これに基づいて行われているところです。したがいまして、当然、その段階から、一昨年の末の段階から、これは訓練の所要が増えるということは分かっていたわけであります。
 そういう中で、先ほど私が申し上げたとおり、今一五旅団が所在している沖縄本島において、一定の広さの面積を確保できるであったり、あるいは那覇駐屯地等の利便性が高いところである必要がある、あるいはまた、自然環境に配慮しなきゃいけないので、当然ながら、既に開発された土地がいいだろう、そういった条件にかなうものを探している中で、条件というのを総合的に考慮して、うるま市石川のゴルフ場跡地というものを、訓練場用地として、候補として挙げさせていただいたわけであります。
 しかしながら、地元に対する説明の過程において厳しい御意見をいただいているものと認識をいたしましたので、今後、その点をしっかりと受け止めていきながら、現時点において、土地の取得も含めて計画を白紙にするという考えはございませんが、住民生活との関係を重視するというその観点は忘れずに、土地取得後の利用の在り方について改めて検討を行っているところでございます。

○赤嶺委員 あなた方にとって、政府にとって安保三文書がどんなに大義あるものであっても、乱暴なやり方をやってきて、それをそのまま認めろというわけには絶対にいかないですよ。
 あくまで計画の撤回、断念には応じないという姿勢を示しておりますが、この問題は、地元石川の住民生活に関わる大問題です。同時に、これは石川だけの問題ではありません。青少年の家は、県内各地の子供たちが利用する施設であります。石川岳も県民にとって大切な憩いの場です。この問題は、県民全体に関わる問題です。
 沖縄県議会は、三月七日、計画の白紙撤回を求める意見書を、自民党を含めて全会一致で可決をしました。用地取得を含めた計画そのものの断念を書き込むべきとの意見もありましたが、自民党を含めて全会一致で可決することを優先して、白紙撤回にとどめた経緯があります。
 しかし、その後、自民党県連は、反対の声の広がりを受けて、用地取得を含めた計画の断念を防衛大臣に要請をしています。計画の白紙撤回と断念は、文字どおり党派を超えた県民総意になっています。六月には県議選挙が予定されていますが、県議選が終われば一気に動き出そうということなら、県民の信頼は地に落ちるということを言わなければなりません。
 そもそも、この地域は、一九五九年に米軍ジェット機が墜落し、児童十一名を含む十八名が亡くなった宮森小学校がある地域です。先日、市民集会の代表が上京し、防衛省に要請しましたが、参加者の二人は、一人は小学校一年のときに、一人は小学校五年のときに、宮森小学校の事故当時、宮森小学校に通っていたと話されていました。
 当時の悲惨な事故を知る住民が今も暮らしておられます。そういう地域に軍事施設の計画を持ち出すこと自体、防衛省の感覚を疑います。計画は白紙撤回し、用地取得そのものを断念すべきだということを重ねて強く申し上げておきたいと思います。
 次に、米軍の訓練区域について質問をします。
 日米合同委員会は、三月十九日、南大東島の東南方沖に位置する米軍のインディア・インディア訓練区域について、現行の六時から十八時までの使用時間を、十一時から二十三時までに変更することを承認しました。
 防衛大臣に伺いますが、なぜ変更することになったんですか。

○大和政府参考人 お答え申し上げます。
 インディア・インディア訓練区域は、沖縄本島から南東約四百キロメートルのところに所在し、米海軍が管理する訓練区域であります。当該訓練区域の運用時間については、これまで午前六時から午後六時までの間でしたが、先般、米側から部隊運用上のニーズに基づく要請を受けたことから、防衛省において関係機関と所要の調整を行いました。
 今般、必要な準備が整い、当該訓練区域の運用時間を午前十一時から午後十一時までの間とする変更を行ったものであります。

○赤嶺委員 夜遅くまでの訓練に延びたわけですね。最長で二十三時まで訓練できるということになれば、当然、所属基地に戻るのはそれ以降ということになります。周辺住民は、これまで以上に深夜の騒音に苦しめられることになります。新垣邦男議員も先ほど取り上げておりましたが、なぜそんなことを認めたんですか。

○大和政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますが、今回の変更に関しては、米海軍の部隊運用上のニーズに基づく要請であるという説明を米側から受けているところであります。
 その上で申しますが、嘉手納飛行場と普天間飛行場においては、日米間で合意した航空機騒音規制措置が講じられておりまして、午後十時から翌朝六時までの間の飛行及び地上での活動について、運用上の所要のために必要なものに制限されているところであります。
 そこで、このインディア・インディア訓練区域の変更をしたわけでありますが、この訓練区域は、米海軍の水上艦艇や航空機などによる射撃を行うために使用されているものと承知しておりまして、嘉手納飛行場には米海軍所属の航空機が常駐しておりますが、このうち射撃を任務とするものはP8のみであると承知しております。なお、普天間飛行場には米海軍の航空機は常駐しておりません。
 このようなことから、今回の訓練区域の運用時間の変更が午後十時から翌朝六時までの飛行を増加させることになるとは考えておりませんが、引き続き、航空機騒音規制措置の遵守を求めるなど、米軍機の運用による周辺地域への影響が最小限となるよう取り組んでまいります。

○赤嶺委員 そもそも、その嘉手納基地や普天間基地について九六年に結ばれた、日米合同委員会で合意した騒音防止協定が守られていないんですよ。最小限にとどめているという答弁を先ほどやっておりましたが、それがどんなに付近住民にとって苦痛なのか。
 そういう、この二十二時から六時までの飛行は制限されるというような協定がありながら、一部の訓練空域で二十三時まで運用を認めるということになれば、もう最初からこの規定は守らない、そういうことになるのではありませんか。

○大和政府参考人 お答え申し上げます。
 航空機騒音規制措置に係る日米合同委員会合意においては、二十二時から六時までの訓練に関して、米国の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限されるという旨規定をしておりまして、二十三時まで訓練区域の使用を認めることで、この合意と直ちに整合的でなくなるというふうには考えてございません。

○赤嶺委員 実態を無視した答弁であります。何でも言えばいいというものじゃないですよ、米軍の運用だということで。
 米海軍というのは、具体的に所属機は、先ほども出ましたが、嘉手納基地には海軍の哨戒機が常駐しています。横須賀の原子力空母が訓練する際に沖縄に近づいたら、その空母の艦載機も飛来してきます。そういう訓練空域で訓練をすれば、夜遅く戻ってくることになります。海軍のオスプレイも飛来していますよね。嘉手納基地に今もとどまっております。
 こうした嘉手納の常駐機だけを、さっき述べましたが、外来機、これも含めてこの訓練空域を夜遅くまで使用したときには、嘉手納に戻ってくるときには深夜ですよ。それを、米軍の運用上必要だ、こういうことを認めていいんですか。外務大臣は、この日米合同委員会合意について知っておりましたか。

○上川国務大臣 日米合同委員会の協議内容につきましては、在日米軍の運用に関するあらゆる事項に及び、技術的な内容も含まれていることから、その内容に応じまして、必要かつ適切な形で省内の報告や共有がなされているところであります。
 本件につきまして、私が事前に報告を受けていたわけではございませんが、外務省として、必要な情報は事前に承知していたものでございます。

○赤嶺委員 米軍が運用上必要と言えば、その中身も検討せずに、それが住民生活にどんな影響を与えるかという精査もしないで、日米合同委員会で合意してくる。
 常時、夜中まで訓練できる空域があるということは、戻ってくるときは深夜、こんなの常識じゃないですか。防衛大臣、いかがですか。

○木原国務大臣 委員御指摘の、そもそも論で、そもそも、日米間で合意してある航空機騒音規制措置、これが講じられているわけですから、それに違反するものに対しましては、航空機の騒音規制措置の遵守を求めるなど、米軍機の運用に、夜、その周辺地域への影響が最小限となるように、それは我々はしっかりと努力をしていかなければならないと思っております。
 一方で、今回のインディア・インディアでありますけれども、委員はもう十分お詳しいと思いますけれども、嘉手納飛行場というのは、これは米空軍の基地であります。普天間飛行場というのは米海兵隊の基地でありますので、基本的に、普天間飛行場には米海軍の航空機は常駐しておりませんし、また、嘉手納航空基地にはP8だけ、これは射撃を任務としているものですけれども。それに、今、時々海軍のオスプレイも飛来するという指摘がありましたけれども、それはあくまでも外来機ということでありますから。
 しかしながら、このインディア・インディアの空域を使うに当たっては、私どもとして、あくまでもそこは、航空機騒音規制措置、これを遵守するように米側にはしっかりと求めていきたい、そういうふうに考えております。

○小泉委員長 質疑時間が終了していますので、まとめてください。

○赤嶺委員 はい。嘉手納基地の住民は、常駐機の爆音とともに、外来機の爆音も大問題にしているんですよ。これは新垣邦男議員が何度も問題にしております。外来機だからこんなことにならないという感覚が間違っているんですよ。しかも、夜遅くまで使えるような訓練空域に合意していながら、最小限にするという態度は矛盾したものだ。絶対に受け入れられない。
 大体、日米合同委員会合意は日本政府が合意しなければ合意にならないわけですから、もっと住民の立場に立った問題の取組をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

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