衆院安保委
自衛隊の武器調達に最大10年の長期契約を認める「防衛調達特措法」を恒久化する改定案が15日の衆院安全保障委員会で、自民・公明などの賛成多数で可決しました。日本共産党、立憲民主党は反対しました。
日本共産党の赤嶺政賢議員は質疑で、安保3文書に基づく大軍拡により、次年度以降に支払う後年度負担が、法律制定時の2015年度比で3・3倍の14・2兆円に急増していると指摘。政府が長期契約の活用で財政負担は軽減されると説明してきたにもかかわらず、医療や年金、雇用の積立金などの転用や建設国債の乱発、増税で国民に負担を押し付けようとしていることを挙げ、「国民負担の軽減ではなく、軍拡の財源を保障するための制度だ」と批判しました。
赤嶺氏は、主権者である国民が選挙を通じて大軍拡にストップをかけようとしても、契約後の解除は企業が被る損害を賠償しない限りできないことに言及。「長期契約は、国民の主権行使を制約するものだ」と迫りました。
木原稔防衛相が「予算に計上し、国会の議決をへる」と述べたのに対し、赤嶺氏は「国会の議決をへると言っても、それは今の国会議員による議決だ。将来の国民の判断をあらかじめ決めてしまうことは許されない」と強調しました。(しんぶん赤旗 2024年3月17日)
自衛隊訓練場新設だめ
赤嶺氏 候補地選定経緯ただす
衆院安保委
日本共産党の赤嶺政賢議員は15日の衆院安全保障委員会で、沖縄県うるま市への自衛隊訓練場の新設計画について、候補地選定の経緯をただしました。
防衛省は昨年12月、安保3文書に基づく陸上自衛隊第15旅団(那覇市)の師団化改編に伴い、うるま市石川のゴルフ場跡地に訓練場を新設する計画を突如明らかにしました。これに対し、党派を超えた反対の動きが広がっています。
赤嶺氏は、候補地は年間4万人の子どもが自然学習や宿泊体験で利用する県立石川青少年の家の目の前だと指摘。キャンプファイアーやナイトウオークも行われているのに夜間や空砲の訓練まで計画しているとして、どういう検討を行ったのかとただしました。木原稔防衛相は、施設の利用状況を「県や施設側に直接確認したわけではない」としながら、「影響が最小限となるよう検討し、取得を計画した」と述べました。
赤嶺氏は、宮古島や石垣島などへの部隊配備では委託調査を行い、候補地ごとに周辺の学校や医療施設、住宅地、自然環境などを調べていたと指摘。「部外への委託調査は実施していない」と答弁した木原氏に、「きわめてずさんだ。誰が見ても適地でない場所を選んでいる」と批判しました。(しんぶん赤旗 2024年3月21日)
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議事録
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
昨日、米軍のオスプレイが飛行を再開しました。自治体への説明は始まったばかりであります。中身のない説明に、納得できない、話にならないという声が軒並み上がっています。飛行再開を容認した政府の対応は到底許されるものではないと思います。この問題は引き続き追及していきたいと思います。
法案について質問をいたします。
防衛調達特措法は、財政法で五年以内とされている国庫債務負担行為の年限を、自衛隊の装備や役務の調達に限り十年とする特例を定めた法律です。安保法制の国会審議直前の二〇一五年に時限立法として制定され、一九年に更に五年延長されました。今回の法案は、法律の失効規定そのものを削除し、恒久化するものです。
九年前の法制定時の国会審議で、当時の中谷防衛大臣は、財政の硬直化を招くことがないように実施すると答弁をいたしました。二〇一五年度の後年度負担は四・四兆円でした。
防衛大臣に伺いますが、今年度と来年度の後年度負担はどうなっているのか、そのうち長期契約によるものはどれだけかを明らかにしていただけますか。
○木原国務大臣 今、五年度当初予算による新規後年度負担額については、SACOと米軍再編関係経費を合わせた総額は七兆六千四十九億円であり、うち長期契約による分は四千七億円でございます。
現在、国会で今御審議いただいている令和六年度予算案における新規後年度負担額については、こちらもSACO、米軍再編関係経費を合わせた総額は七兆九千七十六億円であり、うち長期契約による分は三千九百三十五億円となります。
○赤嶺委員 ちょっと数字の確認ですが、二三年度、令和五年度の後年度負担は、さっき七兆とおっしゃいましたか、十兆七千百七十四億円、二四年度、令和六年度は十四兆千九百二十六億円と違いますか。
○木原国務大臣 私が先ほど申し上げたのは、新規後年度負担額を申し上げたところであり、新規分と既定分を合わせた後年度負担額、これはSACOと米軍再編込みだと、令和五年度であれば十兆七千百七十四億円、うち長期契約による分は四千七百九十七億円となります。もう一つ、令和六年度でいうと、同様に、十四兆一千九百二十六億円、うち長期契約による分は七千九百億円となります。
○赤嶺委員 最初からその数字を答えていただきたかったんですが。
来年度の後年度負担は十四・二兆円、当時の三・三倍に急増しています。安倍政権以前の予算規模でいえば、三年分の予算を既に先取りしているということになります。現状は財政の硬直化そのものではないかと思います。
当初の説明と違うのではありませんか。
○木原国務大臣 防衛装備品等は、最近非常に高度化、そして複雑化していますので、単価が非常に高くなっているため、長期契約による将来の財政支出に与える影響が存在すること、これは事実でありますが、一方で、長期契約による大きな縮減効果も期待されるところであり、現下の厳しい財政状況を踏まえると、積極的に活用していくことが重要だと私どもは考えております。
装備品等のそういった高度化、複雑化によるコストの上昇、装備品等の特殊性に起因する部品の供給途絶、そういった装備品等の調達に係る課題というのはこれからもずっと続いていくものと考えられる中で、装備品等の安定的な調達のためにも、長期契約を恒久化する法律案を提出させていただいているところです。
長期契約の適用は、この長期契約が可能な調達を、防衛力の計画的な整備に必要であり、かつ、長期契約により効率的、安定的な調達が実現されるものと見込まれるものを防衛大臣と財務大臣と協議して定めたものに限定した上で、長期契約により調達を行う場合には、長期契約の内容、縮減額等を公表して、これを計上した予算については国会の議決を経る、そういった措置が取られるところでありまして、長期契約の対象となる装備品の選定については、引き続き、財政硬直化を招かないように慎重な検討を行っていく考えです。
○赤嶺委員 当時、中谷大臣は私に、財政の硬直化を招かない、こう言っていたんですよ。今、防衛大臣は、招かないようにということをおっしゃっていますけれども、実態を見れば、財政の硬直化そのものであります。それどころか、今の予算規模では足りなくなって、医療や年金、雇用の積立金の転用、建設国債の乱発、さらに、増税にも手をつけて、現在と将来の国民に負担を押しつけようとしています。安保三文書に基づいて、五年間で四十三兆円という前例のない規模の大軍拡を推し進めているからであります。
政府は、これまで、長期契約を活用することで全体経費が縮減され、財政負担は軽減されると説明してきました。ところが、それを帳消しにして余りあるような大軍拡を進め、国民負担は増加の一途をたどっています。
結局、この長期契約というのは、国民負担の軽減ではなく、軍拡の財源を保障するための制度になっているのではありませんか。
○木原国務大臣 特定防衛調達を活用するためには、まず、国庫債務負担行為を予算に計上し、国会の議決を経る必要があるということは先ほど申し上げました。さらに、各年度の支払いを行うためには、これは当該年度の歳出予算に所要額を計上し、国会の議決を経ることにもなります。
つまり、申し上げたいことは、国会の議決に基づき実施するものでありますから、この点については、今後も、この法改正後もその点は変更はないということであります。
非常に厳しい財政状況の下ですから、防衛力整備計画で定められた我が国の防衛力整備を確実に実施していく、そのためには、やはり自衛隊の装備品等や役務の調達コストを縮減していくということ、そして、その調達を安定的に実施していくことが不可欠であります。
令和五年度までに長期契約を活用した調達では、いずれも縮減効果、調達安定化効果、共に確認をされておりますから、今般の改正というものは、以上の結果を踏まえると、装備品のより計画的、安定的な取得のために、そして、今後も特定防衛調達について安定的に長期契約を活用し得るよう恒久化することとしたものであり、委員の御指摘には当たらないというふうに考えております。
○赤嶺委員 圧倒的多数の国民は、軍拡による負担の増大には反対をしています。ところが、主権者である国民が選挙を通じて大軍拡にストップをかけようとしても、契約後の解除は、企業が被る損害を賠償しない限りできないわけですね。とりわけ長期契約は最長で十年に及びます。国会議員の任期をはるかに上回ります。先ほどもそういう指摘がありました。
毎年国会に、審議するからという答弁がありましたけれども、来年度は長期契約を計画する輸送ヘリは合計で十七機、これを八年、二〇三一年度までの契約で決めてしまおうとしています。長期契約は、国会の予算審議権はもちろん、選挙を通じた国民の主権行使そのものを制約するものではないかと思います。先ほどの答弁の繰り返しみたいなことはもう要りません。やはり、国民の主権を奪い取るものだ。
法律や予算は国会の議決を経るといっても、それは今の国会議員による議決です。将来の国民の判断まであらかじめ決めてしまうことは許されません。国民の主権行使を制約することになるのは明らかです。
そもそも、財政法が制定された一九四七年当時、国庫債務負担行為の年限は、国会議員の任期を踏まえ、三年とされました。にもかかわらず、五年はおろか十年先の軍事費を先取りすることは、憲法の定める財政民主主義に真っ向から反するものであります。ましてや、時限立法を恒久法とし、国会の関与を更に弱めるなど、絶対に認められないということを厳しく指摘しておきたいと思います。
大軍拡の下で、今沖縄で起こっている訓練場の問題について伺います。
昨年十二月、防衛省が陸上自衛隊第一五旅団の師団化改編に伴い、うるま市石川のゴルフ場跡地に訓練場の新設を計画していることが突如明らかになりました。予定地は閑静な住宅地で、自然学習や宿泊体験の場として年間四万人の子供たちが利用する県立石川青少年の家の目の前です。
予定地近くの石川岳は、森林浴の森百選に選ばれ、休日には多くの家族連れが散策に訪れるなど、県民の憩いの場になっています。絶滅危惧種のイボイモリなどが生息し、五月下旬から十一月上旬にかけては蛍も見られます。誰が見ても適地でないことは明らかであります。このような場所を選んだ防衛省に不信と怒りが広がっております。
地元自治会の旭区が一月十四日の臨時総会で建設反対の決議を全会一致で上げたのを皮切りに、石川の全十五自治会でつくる自治会長会、あるいは与野党の現職市議やOBなど党派を超えた反対の動きが広がりました。当初は賛否を明らかにしていなかったうるま市の市長も、今月に入り、白紙撤回と用地取得そのものの断念を求める要請を沖縄防衛局に行いました。
まず問われなければならないのは、このような場所、誰が見ても、こんなところに訓練場を造るのかというようなこんな場所を一体いつ誰が選定したのかということであります。防衛大臣、今回の候補地選定に至る検討経過を明らかにしていただけますか。
○木原国務大臣 令和四年の十二月に策定した防衛力整備計画において、南西地域の防衛体制を強化するために、委員のお話があったように、陸上自衛隊の第一五旅団を師団に改編することともうされております。その一環として二個目の普通科連隊を新編することになるわけですが、そのため、隊員の増加、したがって、訓練の所要が増えるという見込みがまず前提としてございます。
こうした状況を踏まえて、防衛省内において、訓練場の整備に係る検討を開始をいたしました。その検討の中で幾つか出てきた条件というものが、新隊員教育や普通科部隊等の訓練等を行うために必要な一定の広さの面積を確保できるということ、そして、那覇駐屯地等に所在する部隊が使用する上での利便性が高いということ、そして、既に開発された土地であり、訓練場の整備工事による自然環境や周辺への影響を局限できること、そういった条件を総合的に考慮して検討した結果、うるま市石川のゴルフ場跡地を訓練場用地として取得することとし、その当該地主さんとの話に移ったということになります。そして、予算案に計上したということになります。
私も、現地に、沖縄本島に参りまして、現在、住民生活との関係を重視するという観点から、その取得後の土地の利用の在り方については、改めて検討を行っているところであります。
○赤嶺委員 選び方は自衛隊の都合で選んだという説明であります。
予定地は、県立青少年の家の宿泊棟から僅か六十メートルの場所であります。防衛大臣も、来県したときに、確かに近いとの感覚は持った、こういう発言が報道に出ています。
予定地を選ぶ過程で、青少年の家と訓練場の距離については、これはどういう検討を行ったんですか。
○木原国務大臣 お尋ねの沖縄県立石川青少年の家と訓練場候補地のゴルフ場跡地との距離についてでございますけれども、訓練場用地の選定に当たりましては、現地の状況把握の一環として、しっかりと距離を確認し、訓練場が設置された場合のその周辺への影響が最小限となるように検討を行い、様々な要素を総合的に判断した結果、当該用地を取得しよう、そういうこととしたものであります。
その上で、訓練場の取得後の使用に当たっては、その御指摘の沖縄県立石川青少年の家を含めて、それ以外にも住宅地がございますから、住民生活への影響を最小化する観点から、例えば、地元説明会においては、実弾や空包、そして照明、発煙筒などを使用しないであるとか、ヘリについては災害時や緊急時などを除き飛行しないであるとか、夜間の訓練をやむを得ず実施する場合には周辺住民の皆様に通知をするであるとか、あるいは、車両は住宅密集地を避けて走行する、そういった措置を講じることとし、これは、うるま市の要請に応じて、住民説明会において御説明をさせていただいたところであります。
しかし、その後、また非常に住民の皆様方あるいは議会等の御心配、御懸念も高まっているということも踏まえて、住民生活との関係をやはり重視しなきゃいけない、そういう観点から、取得後の土地の利用の在り方について、改めて検討を現在行っているところであります。
○赤嶺委員 ですから、私が聞いたのは、その現場に行ってみたら住宅地と近い、住民の不安も高まっている、県議会も決議をした、これは後から気づいているわけですよ、防衛省は。最初、計画を作るときに、この場所を選ぶときに、そういう住宅地の距離、本当に分かっていたんですか。あんな狭いところに訓練場を造るというのは、その感覚が全く分かりません。本当に検討したのかどうか。
そして、教育施設との距離、これも余りにも近いことについて、どういう検討を行っていたのか疑問であります。青少年の家は、県内各地の子供たちが日常的に利用している施設です。予定もびっしり詰まっていて、ほとんど空きがないくらいです。キャンプファイアやナイトウォークなども行われていますが、防衛省、当初は、夜間訓練もやります、空包も使います、そういう訓練計画を発表しておりました。
検討の過程で、青少年の家の利用状況について県や施設側に確認はしたんですか。今どういう対策を取ろうとしているかという意味じゃなくて、選ぶときにどういう基準で選んでいたのか。青少年自然の家との距離、そしてその施設の使い方、これも検討をしたんですか。
○木原国務大臣 お尋ねの沖縄県立石川青少年の家の利用状況等を、県立ですから県や施設側に直接防衛省側から確認したわけではありませんが、訓練場用地の選定に当たっては、様々な手段を用いて、当該施設との関係性や、また影響を含めた現地の状況を確認した上で、訓練場が設置された場合の周辺への影響が最小限となるよう検討を行って、様々な要素を総合的に判断した結果、当該用地として取得しようということを計画したところであります。
そして、その旨、うるま市の要請に応じて住民説明会を行い、その際にはまた、今委員が御指摘いただいた当初の計画よりも更に住民生活を重視した形における、先ほど私が申し上げたような計画を申し上げたところであります。
そしてさらに、現在、今検討中という、そういう状況でございます。
○赤嶺委員 ですから、教育施設の利用状況さえ検討していなかったというようなことがありましたけれども、非常に身勝手に自衛隊の訓練場を選んだとしか言いようがありません。
まだ疑問があるんですよね。防衛省の当初の計画では、ヘリも飛行することになっていました。しかし、予定地周辺には高圧線が張り巡らされています。航空機の飛行には非常に危険な場所で、なぜこんなところを選んだのかという声が上がるのは当然です。
高圧線の問題については、どういう検討を行ったんですか。ヘリの飛行に当たって、どのように対応することを考えていたんですか。
○木原国務大臣 お尋ねの訓練場候補地における高圧線につきましても、訓練場用地の選定に当たって、現地の状況把握の一環として確認をし、その時点で、ヘリの運用の安全性を考慮に入れつつ、訓練場が設置された場合の周辺への影響が最小限になるよう検討を行って、総合的に判断した結果、取得しようと計画をいたしましたが、その上で、訓練場の使用に当たっては、住民生活への影響を最小化する観点から、もう既に、ヘリについては災害時や緊急時などを除き飛行しないということを住民説明会においても説明をしているところでございます。
○赤嶺委員 ですから、元々ヘリの運用なんか無理な場所を、ヘリも運用するということで、これも本当に自衛隊の身勝手だと思うんですよ。
今、防衛大臣のお答えの中で、高圧線も張り巡らされているけれども、ヘリは安全に運用できるんだという検討もしたとおっしゃっていましたけれども、本当にそういう検討をしたんですか。
○木原国務大臣 お尋ねの高圧線につきましても、固定翼と違いまして回転翼機ですから、垂直に離着陸するヘリについては、確かに高圧線というのがございますが、その訓練場用地の選定に当たっての現地状況把握の一環として確認した上で、当初の計画とさせていただいたところでございますが、繰り返しますが、現時点では、もうヘリについては災害時や緊急時などを除き飛行しないことは住民の皆様への説明としてさせていただいております。
○赤嶺委員 さっきから住民の説明について言っておりますが、元々の選択が、誰が見ても、あんなところに自衛隊の訓練場かと怒るのは当然ですよ。その怒りの前に、皆さんは、再検討していますと言っているんですが。
防衛省は、宮古島や石垣島、奄美に自衛隊を配備したときは、事前に候補地を選定するための委託調査を行いました。今回、防衛省はそういう委託調査を行っていますか。
○木原国務大臣 今般の訓練場用地の選定に当たりましては、防衛省においては、検討のために必要な事項の確認を行っており、部外への委託調査というのは実施しておりません。
○赤嶺委員 そうすると、宮古、石垣のときの委託調査では、住宅の場所とか畑とか、いろいろな要素、実態調査もやっているんですが、そういうことはやらなかったんですね。
○木原国務大臣 新たな自衛隊施設の候補地の検討に際しては、一般論として、必ずしも部外への委託調査を行っているものではございませんで、御指摘の先島諸島及び奄美群島における調査というものは、要件が具体的でなく、その対象の地域が大変広範囲にわたるものであったことから、むしろ、こちらが例外的に部外委託をしたものであります。
そして、他方で、今般の訓練場用地の選定に当たっては、先ほど申し上げたように、新隊員の教育、そして普通科部隊の訓練等を行うために一定の広さの面積を確保できるということ、具体性があるということ、そして、那覇駐屯地等に所在する部隊が使用する上で利便性が高いということ、そして、整備工事をする際に自然環境や周辺への影響を局限できること、こういった、候補地となる地域が限られている中で、十分にここは整備されたゴルフ場であったわけですから、そういった公開情報などを用いて部内で検討をした、そういうことになります。
○小泉委員長 時間の申合せも来ていますので、簡潔にお願いします。
○赤嶺委員 はい。委託調査というのは、離島で行ったときには、付近に学校があるかどうか、医療施設があるかどうか、居住地から離れているかどうか、自然環境やインフラ、土地利用計画の状況がどうなっているかなどを候補地ごとに調べて比較していたんですよ。それに比べて、今回、極めてずさん、そして、誰が見ても適地でない場所を選んでいる。
ただ、選んでいる経過が、書類として、ちゃんと選んだ経過が、記録が防衛省に残っているはずですから、その記録全てを提出していただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
○小泉委員長 申合せの時間が経過していますので、簡潔にお願いします。
○木原国務大臣 先ほど申しましたが、今回は、一五旅団が一五師団になり、普通科が一個、連隊が増える、そういうニーズがはっきりとしているということ、そして、沖縄本島内で利便性が高く、一定の広さが、面積が必要である、そういうことが分かっておりましたので、要件が具体的で候補となる地域も限られることから、公開情報等を用いて部内で検討している、そういうことを申し上げました。
○赤嶺委員 検討した結果の書類が残っているはずですから、委員長、是非それを委員会に提出していただくようお願いしたいと思います。
○小泉委員長 理事会で協議いたします。