今国会で衆院沖縄北方特別委員会の質疑が一度も行われないまま会期末を迎えていることについて、同委理事会の野党メンバーは3日、国会内で記者会見し、同委員会の開催を拒否した与党への抗議を表明しました。日本共産党から赤嶺政賢議員が出席しました。
同委員会では菅政権が発足して所管閣僚が代わったにもかかわらず、所信聴取を行っただけ。野党は委員会の開催と所信への質疑の実施を求めてきましたが、与党は茂木敏充外相の日程を確保することが難しいことなどを理由に開催を拒みました。
同委員会は今年の通常国会でも質疑が行われず、閉会中審査が開かれただけでした。
立憲民主党の佐々木隆博理事は会見で、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設や尖閣問題、北方四島での共同経済活動など質疑すべき重要な課題があると指摘。「議論の機会が設けられなかったことは議会軽視であり、沖縄・北方問題を軽視している重大な問題だ」と批判しました。
赤嶺氏は、茂木外相が所信で辺野古新基地建設推進を表明したことにふれ「政府が国会での質疑も受けずにやりたいことをやるというのは国会の権能を蹂躙(じゅうりん)する姿勢であり、二度と繰り返してはならない」と強調しました。(しんぶん赤旗 2020年12月4日)