エッセイ

新年のご挨拶  イイ・ソーグヮチ

 

 「あけましておめでとうございます」は、沖縄方言で「イイ・ソーグヮチ・デービル」。直訳すると「いい正月でございます」の意だ。

 

 仲井真沖縄県知事は昨年末、辺野古新基地建設にむけた国の公有水面埋め立て申請を承認。「県外移設」としてきた公約を裏切った。

 

 「基地負担軽減」策と「沖縄振興」策を安倍首相から示された知事は「いろいろと驚くべき立派な内容をご提示いただいた」と絶賛、「いい正月になる」と言い放って官邸を離れた。提案は全くの口約束で実効性はぜロにもかかわらずに、だ。

 

  知事の姿は哀れだった。地元紙は「パペット(操り人形)」「知事としての適格性を失った」と批判した。

 

 秘密保護法の強行、埋め立て承認、靖国参拝と安倍首相はさぞや高笑いしたことだろう。県民は「屈しない」のプラカードを掲げて2度にわたり県庁を包囲した。500人の予定が1度目は1500人。2度目は2000人にのぼった。みんな悪夢であることを願った。そして、19日投票の名護市長選に勝利して、県民の総意を再び示そうと燃えた。

 

 たたかいのさなかに迎えた新年。「絶対負きてーならんどー」(絶対負けるなよー)の激励の声に包まれた「イイ・ソーグヮチ」だ。(しんぶん赤旗 2014年1月5日)

 

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