国会質問

質問日:2022年 4月 21日  第208国会  沖縄北方特別委員会

地位協定放置の決議 沖縄復帰50年 衆院委可決

赤嶺氏反対討論

 衆院沖縄北方特別委員会は21日、沖縄本土復帰50年に関する決議を賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。

 反対討論に立った日本共産党の赤嶺政賢議員は、沖縄の歴史と現状、県民の願いをふまえた決議にするとの立場から、「米軍基地の整理縮小」と「日米地位協定の改正」の明記が必要不可欠だと主張してきたことを指摘。野党が示した原案に明記していた「日米地位協定の見直しの早急な検討」と「在日米軍への日本の検疫適用」が、自民党との協議で削除されたことを批判しました。

 赤嶺氏は、在日米軍が昨年9月以降日本に向かう際の出国前検査を免除するなどしたことが新型コロナウイルスの感染拡大につながったことに触れ、「検疫法などの国内法適用は急務だ」と強調しました。

 また、米海兵隊員が昨年10月に性的暴行を目的に女性にけがを負わせた事件が明らかになるなど、米軍関係者による事件・事故、米軍機の爆音、環境汚染などに県民の命とくらしが脅かされ続けている現状を指摘。「米軍に治外法権的な特権を保障する日米地位協定を一体いつまで放置するのか」と厳しく批判し、党派を超えた同協定改正への取り組みを求めました。

 赤嶺氏は、基地のない平和な沖縄復帰を願った県民の心情をつづった「屋良建議書」に触れ、決議案に盛り込まれた「米軍基地の整理縮小」は「辺野古新基地建設断念と普天間基地の閉鎖・撤去にふみだしてこそ県民の願いに応えることになる」と強調しました。

 

沖縄の本土復帰50年に関する決議

赤嶺議員の反対討論(要旨)

衆院沖北特

 日本共産党の赤嶺政賢議員が21日の衆院沖縄北方特別委員会で行った沖縄の本土復帰50年に関する決議に対する反対討論の要旨は次の通りです。


 復帰50年の国会決議で重要なことは、沖縄がたどってきた歴史と現状、県民の願いをふまえたものにすることです。その立場から、わが党としては米軍基地の整理縮小、日米地位協定の改正を明記することが必要不可欠だと主張してきました。

 野党の原案は、日米地位協定の見直しを早急に検討すること、新型コロナウイルスの感染拡大をふまえ、在日米軍に日本の検疫を適用するよう明記していましたが、自民党との協議の結果、いずれも削除されました。

 現在のオミクロン株拡大は、在日米軍が昨年9月以降、日本入国の際の出国前検査を免除するなど、一方的に水際対策を緩和したからにほかなりません。米軍任せでは県民の命と安全は守れません。検疫法などの国内法適用は急務であり、これを削除することなど到底受け入れることはできません。

 復帰50年を迎える今なお、米軍関係者による事件・事故、米軍機の墜落と昼夜を分かたぬ爆音、実弾射撃訓練に伴う流弾・原野火災、有機フッ素化合物PFASなどによる環境汚染によって、県民の命とくらしは脅かされ続けています。

 昨年10月には、米海兵隊の上等兵が女性に性的暴行を加えようとし、けがを負わせる事件が起きていたことが明らかになりました。米軍に治外法権的な特権を保障する日米地位協定を一体いつまで放置するのか。全国知事会の提言もふまえ、同協定改正に党派を超えて取り組むべきです。

 50年前、当時の琉球政府が作成した、いわゆる屋良建議書には、基地のない平和な沖縄としての復帰を願った県民の心情がつづられています。米軍基地の整理縮小は、辺野古新基地建設の断念と普天間基地の閉鎖・撤去に踏み出してこそ、県民の願いに応えるものになることを強調し、討論を終わります。(しんぶん赤旗 2022年4月22日)

 

 

在日米軍の感染者数

公開方法二転三転 情報は大幅縮小

 在日米軍が米兵・軍属の新型コロナウイルス感染者数の情報公開を縮小する意図から、公表方法を二転三転させ、混乱が広がっています。

 在日米軍司令部は2020年7月以降、主要基地ごとの「現存感染者数」をおおむね週1回のペースで更新してきましたが、今年1月には「新規感染者数」に変更。3月25日以降は、「1週間の平均感染者数」に切り替え、さらに今月8日以降は、「重症者数と入院者数」のみの公表に切り替えました。

 日本共産党の赤嶺政賢議員が21日の衆院沖縄・北方特別委員会で米軍の対応を「一貫性がない支離滅裂な対応だ」と批判し、見解をただしました。外務省は「可能な限り透明な形で感染状況を公表することは重要。米側と協議を行ったところ、20日以降、原則週1回、在日米軍全体の新規感染者数の1日当たりの平均数を公表することになった」と説明しました。

 22日時点で本紙が在日米軍ウェブサイトを確認したところ、感染状況の情報は目につきにくい別のページに移動。公表内容も、在日米軍全体の(1)入院者数(2)重症者数(3)1週間平均の1日当たり新規感染者数のみで、基地ごとの感染者数を公表していた従来の方式から後退しています。

 赤嶺氏は21日の沖北委で、「沖縄県はまん延防止等重点措置に移行せずに連休を迎えられるかどうかの大事なときだ。なぜ日本政府の了解なしに、勝手な判断で公表方法を変えるのか」と批判。「米軍のコロナ対策は、日本政府の承認の下に、日本国内と同等の対策が取られるべきだ」と主張し、検疫法など国内法の適用を求めました。(しんぶん赤旗 2022年4月25日)

 

つり下げ訓練中止を

民間地上空で米軍 赤嶺氏が要求

 日本共産党の赤嶺政賢議員は21日の衆院沖縄北方特別委員会で、沖縄県内の民間地上空で米軍機によるつり下げ訓練が相次いでいる問題で、米国に訓練中止を求めるよう迫りました。

 今年3月以降、名護湾や北谷沖、宜野座村の米軍施設・区域外の上空で、米軍ヘリやオスプレイが人員・物資のつり下げ訓練を実施。地元自治体や議会が抗議の要請書などを政府に提出しています。

 赤嶺氏は、1965年に小学5年の女児が落下したトレーラーの下敷きになり死亡するなど、県内各地で米軍機からの落下事故が繰り返されてきたと指摘。政府は施設・区域外での実弾射撃を伴う訓練を認めていないとして、「実弾射撃と同様に施設・区域外での訓練をやめるよう求めるべきだ」と迫りました。

 林芳正外相は「安全面に最大限の配慮を求める」と、従来の答弁を繰り返しました。

 赤嶺氏は、74年に山口県岩国市の柱島群島で米軍ヘリの訓練で山林を焼失させた際、政府が「安保条約に違反する」(三木武夫首相)、「施設、区域以外のものを米軍が使用することはできない」(外務省アメリカ局長)と答弁していたことに言及。「米国に追随する政府の姿勢が怒りを買っている」と強調し、訓練中止を求めました。(しんぶん赤旗 2022年4月29日)

質問の映像へのリンク

地位協定放置の決議(衆院沖縄北方特別委)

議事録

○赤嶺委員 おはようございます。
 今日は、この委員会が憲法審査会とも重なっておりまして、理事の皆様の御理解を得て、トップバッターということになりました。ありがとうございました。
 それで、外務大臣に質問をしたいんですが、米軍による施設・区域外での軍事訓練が相次いでいます。
 三月二十二日には、名護市の市街地の前に広がる名護湾で、米軍ヘリ二機が低空で人らしきものをつり下げて訓練を行っているのが目撃をされました。現場は刺し網も設置されている漁場で、パラセーリングなどの観光業も行われている海域です。漁業者などからは、ここは米軍の訓練場所ではないはずだ、もし事故があった場合はどうするのかと怒りの声が上がっています。
 三月三十日には、北谷町の沖合、はえ縄漁をしていた漁業者から五百メートルほどの場所で、米軍ヘリが捜索救助訓練を行っているのを目撃されました。提供水域の中だったのか外だったのか、今も明らかにされておりません。
 さらに、今月十四日、宜野座村城原区の住宅から漢那小学校周辺の上空で、キャンプ・ハンセン内にある着陸帯、ファルコンを拠点に米軍のオスプレイがつり下げ訓練を行っているのが確認をされました。子供たちや農家の上で訓練しないでほしいと住民は訴えておられます。
 外務大臣に伺いますが、沖縄では米軍機のつり下げ訓練に伴う落下事故が繰り返されてきました。大臣もその事実はお認めになりますね。

○林国務大臣 航空機からの落下物は重大な事故につながりかねないと認識をしております。
 過去、幾つかこうした落下事案があったというふうに承知をしております。

○赤嶺委員 物といっても、いろいろな場合がありました。
 その城原区では、二〇一七年に、米軍ヘリからつり下げていた複数のタイヤを落下させる事故を引き起こしています。読谷村や渡名喜村の沖合でも、輸送中の車両やコンテナを落下させる事故も度々引き起こしています。米軍占領下での一九六五年には、当時小学校五年生の棚原隆子ちゃんがトレーラーの下敷きになって亡くなるという痛ましい事故も起こっています。
 外務大臣は、実弾射撃を伴わない訓練については、施設・区域外で行うことは認められている、このように述べておりますが、つり下げ訓練も危険や被害を及ぼす訓練だと思いますが、いかがですか。

○林国務大臣 先ほども申し上げましたように、航空機からの落下物は重大な事故につながりかねないと認識しております。沖縄含めて、かかる事故が発生するたびに、外務省から米側に対しまして遺憾の意を表明するとともに、原因究明、再発防止等を申し入れております。
 米軍機の飛行の安全確保、これは米軍が我が国に駐留する上での大前提でありまして、地元に不安を与えるようなことがあってはならないと思っております。
 私自身も、本年一月の日米2プラス2におきまして、岸防衛大臣とともに、在日米軍による地元への影響に最大限配慮した安全な運用について求めたところでございます。
 今後とも、引き続き、防衛省と連携しつつ、米側に対して安全面に最大限の配慮を求めて、地元の皆様に与える影響が最小限にとどまるよう、適切に対応してまいりたいと考えております。

○赤嶺委員 公共の安全に妥当な配慮を払うというのが政府の決まり文句であるわけですが、また、その立場を米軍に申し入れてきたということですが、どれだけ再発防止を求めても、落下事故は繰り返されております。
 現に事故が繰り返されている以上、実弾射撃と同様に、施設・区域外での訓練をやめるように求めるのが当然ではありませんか。

○金井政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の点でございますけれども、一般論として申し上げますれば、米軍の軍隊としての機能に属する個々の活動に関しまして、これが施設・区域外において認められるかどうかの点に関しましては、個々の活動の目的、態様等の具体的な実態に即しまして、日米地位協定に照らして合理的に判断されるべきことと考えております。
 この考え方に照らしまして、委員御指摘の実弾射撃等を伴わない米軍機による各種訓練につきましては、施設・区域の外においてこれを行うことは認められていると考えております。
 一方で、在日米軍は全く自由に訓練を行ってよいということでは当然ございませんで、米軍が訓練に当たって公共の安全に妥当な考慮を払うのは当然のことでございます。過去の累次の日米合同委合意においてもこの点を確認しております。

○赤嶺委員 大変白々しい答弁ですよ。これだけ危険な訓練区域外での訓練が繰り返されておりながら、軍の目的によってはできるんだということで、安全には妥当な配慮をしている、こういうのを本当の意味で白々しい答弁というと思うんですよね。
 日本政府は、初めから施設・区域外の訓練を容認していたわけではありません。
 一九七四年十二月、岩国基地から二十キロほど離れた柱島群島で米軍ヘリが訓練を行い、山林を焼失させる事故を引き起こしました。翌年の通常国会で質問を受けた当時の外務省アメリカ局長は、施設・区域以外のものを米軍が使用することはできない、安保条約の規定に反する、このように明言しています。三木首相も安保条約に違反するという認識を示しています。
 安保条約に違反するとしていた施設・区域外での訓練をなぜ容認しているんですか。元の解釈に戻すべきではありませんか。外務大臣。

○金井政府参考人 事実関係を含みますので、お答え申し上げます。
 御指摘の事案は、昭和四十九年十二月二十三日に、岩国沖合二十一キロの柱島群島にあります無人島の手島というところで、アメリカ海兵隊の航空救難ヘリコプターが救助訓練を行っている最中に、地上からの合図のために使用した発煙筒が異常発火したため山林火災が生じてしまい、約三ヘクタールの山林を焼失した、その事案であったと理解しております。
 当時、昭和五十年二月及び三月の衆議院予算委員会等の場で、今委員御指摘いただいたような答弁がされていることを私どもも承知しております。
 繰り返しになりますけれども、米軍のこうした軍隊としての機能に属する個々の活動について、それが施設・区域外において認められるかどうかという点に関しましては、個々の活動の目的、態様等の具体的な実態に即しまして、日米地位協定に照らして合理的に判断されるべきことと考えております。
 この考え方に照らしまして、実弾射撃等を伴わない米軍機による各種訓練については、施設・区域の外においてこれを行うことは認められていると考えております。
 こうした説明はこれまでも一貫して行ってきてございまして、日本政府として解釈を変更したという御指摘は当たらないところでございます。

○赤嶺委員 当時の政府の答弁は、施設・区域以外のものを米軍が使用することはできない、安保条約の規定に反する、このようにはっきりと答弁しているわけです。そういう答弁がありながら、どうやったら見解を変えていないということになるんですか。いつ見解を変えたのか、日米間でどういうやり取りがあったのか、これは明らかにすべきだと思いますよ。いかがですか。

○金井政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の昭和五十年二月そして三月の国会での御質疑の中でも、当時の山崎アメリカ局長等々から、こういった事案に関しまして繰り返さない、こういった事案は許されないという趣旨を繰り返し政府側から説明を申し上げているというふうに承知をしております。
 重ねて御答弁申し上げて恐縮でございますが、先ほど来御説明申し上げておりますとおり、個々の活動の目的、態様等の具体的な実態に即して合理的に判断しなければならないと考えておりまして、実弾射撃等を伴わない米軍機による各種訓練について、施設・区域の外においてこれを行うことは認められているという政府の考え方というのは一貫しておるところでございます。

○赤嶺委員 安保条約に違反するという答弁までしておきながら、今は立場は一貫しているという、そういう態度は許されないと思いますよ。
 私は、これは住民の命と安全に関わる問題であります。米軍による日米地位協定さえ無視した横暴な訓練が繰り返される根本に何があるのか、これを政府は明らかにすべきだと思います。
 この際、委員長にお願いがありますが、米軍の施設・区域外での訓練に関する政府の見解がいつ、どのように変わったのか、日米間でどういう協議が行われ、何が合意されたのか、その全容を明らかにするよう求めたいと思います。よろしくお取り計らいをお願いいたします。

○阿部委員長 では、理事会で諮らせていただきまして、赤嶺さんへのお返事ができるよういたします。

○赤嶺委員 私は、こんな危険な訓練が繰り返されて事故が繰り返されているにもかかわらず、安全に配慮されているという上っ面の言葉だけで、結局そこには、アメリカの訓練に追随する日本政府の姿勢が怒りを買っているんだということを強く申し上げたいと思います。
 関連して、米軍のコロナ感染をめぐる対応、これも重大であります。
 在日米軍司令部が、ホームページで公表している感染状況の公表方法をまたも変更いたしました。今年一月にはそれまでの現存感染者数から新規感染者数に、三月には一週間の平均感染者数に、そして四月八日からは、感染者数の公表をやめて、重症者数と入院者数のみの公表に切り替えました。全く一貫性のない、支離滅裂な対応であります。
 まず、外務省に、米軍はどういう理由と科学的根拠で公表方法を変えてきたのか、時系列で明らかにしていただけますか。

○金井政府参考人 お答え申し上げます。
 在日米軍司令部は、二〇二〇年七月二十一日から、施設・区域ごとの現存感染者数の公表を開始いたしました。二〇二二年一月十二日からは、多くの日本の自治体が採用している方式に合わせる形で新規感染者数を公表してきたところでございます。その後、米側から、最近の在日米軍の新型コロナ感染状況を踏まえまして、四月八日付の公表分から、当面の間、深刻な症状である件数、そして入院措置が必要な件数、これらについては引き続き公表する一方で、新規感染者数の公表は行わないことに変更した旨の説明がございました。
 私ども政府といたしましては、可能な限り透明な形で在日米軍の感染状況について公表することは重要であると考えておりますことから、その旨を米側に伝え、米側と協議を行ってきたところでございます。
 これを受けまして、米側からは、昨日、四月二十日以降、原則として週一回、在日米軍全体におけます新規感染者数の一日当たりの平均数も併せ公表することとした旨、改めて説明がございました。
 在日米軍の感染状況を踏まえまして、感染状況についての適切な公表の在り方につきまして、引き続き米側と緊密に調整してまいりたいと考えております。

○赤嶺委員 米側は、元に戻した、こういうことでありますが、今日、米軍司令部のホームページを見ましたら、閉じられていて、元に戻したというものもなくて、そのまま見えなくなっているんですが、本当に変えたんですか。

○金井政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど御説明申し上げましたとおり、米側からは、四月二十日以降、原則として週一回、在日米軍全体における新規感染者数の一日当たりの平均数を併せて公表することとした旨説明があったところでございますが、本日朝、委員御指摘のようにホームページが開けない状況になっているということを、申し訳ございません、私自身、本日朝ホームページを開いてはおりませんでしたが、どのような状態になっているかは確認したいと思います。
 いずれにしましても、先ほど来申し上げておりますとおり、適切な公表の在り方については、引き続き米側と緊密に調整していきたいと考えております。

○赤嶺委員 日本政府は、感染者数の公表を取りやめることはしていないわけです。しかも、今、沖縄県は、蔓延防止等重点措置などに移行せずに連休を迎えられるかどうかの大事なときであります。なぜ日本政府の了解もなしに勝手な判断で公表方法を変えるのか、全く理解できません。
 先日も、米軍がマスクの着用義務を一方的に解除し、日本政府が慌てふためいて、基地従業員の前ではマスクをするようお願いするという、感染対策上およそ考えられない対応が取られることになりました。米軍の一方的な対応に右往左往するという、同じことがこの間繰り返されております。一体いつまでこんなことを繰り返すのでしょうか。
 米軍のコロナ対策は、日本政府の承認の下に、日本国内と同等の対策が取られるようにすべきだと思います。在日米軍に検疫法などの国内法を適用しない限り、米軍の勝手放題は変わらないと思いますが、大臣、いかがですか。

○阿部委員長 お時間ですので短くお願いします。

○林国務大臣 今事務方から答弁いたしましたとおりの事実状況でございますが、我々としては、やはり可能な限り透明な形で在日米軍の感染状況について公表する、このことが重要だと考えておりまして、その旨をしっかりと米側に伝え、協議を行ってきたところでございます。
 引き続き、この適切な公表の在り方については、緊密に協議をしてまいりたいと考えております。

○赤嶺委員 訓練にしてもコロナにしてもアメリカのやりたい放題、日本政府が申し入れても事態が変わらない、そういうことが続いている。それを改めるべきだ、日米地位協定の抜本改正が本当に必要だということを申し上げて、質問を終わります。

ー----------------------------------------------------------ー--

○赤嶺委員 私は、日本共産党を代表し、沖縄の本土復帰五十年及び沖縄問題の解決促進に関する件に反対の討論を行います。
 復帰五十年の国会決議で重要なことは、沖縄がたどってきた歴史と現状、県民の願いを踏まえたものにすることです。
 その立場から、我が党としては、米軍基地の整理縮小、日米地位協定の改正を明記することが必要不可欠だと主張してきました。
 野党が示した原案は、日米地位協定の見直しを早急に検討すること、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、在日米軍に日本の検疫を適用することを明記していましたが、自民党との協議の結果、いずれも削除されました。
 現在のオミクロン株の拡大は、在日米軍が昨年九月以降、日本に入国する際の出国前検査を免除するなど、一方的に水際対策を緩和したからにほかなりません。
 米軍任せでは県民の命と安全は守れません。検疫法などの国内法適用は急務であり、これを削除することなど到底受け入れることはできません。
 復帰五十年を迎えようとしている今なお、米軍関係者による事件、事故、米軍機の墜落と昼夜を分かたぬ爆音、実弾射撃訓練に伴う流弾、原野火災、有機フッ素化合物、PFASなどによる環境汚染によって、県民の命と暮らしは脅かされ続けております。
 昨年の十月には、米海兵隊の上等兵が女性に性的暴行を加えようとし、けがを負わせる事件が起きていたことが明らかになりました。
 米軍に治外法権的な特権を保障する日米地位協定を一体いつまで放置するのでしょうか。全国知事会の提言も踏まえ、同協定の改正に党派を超えて取り組むべきです。
 五十年前、当時の琉球政府が作成したいわゆる屋良建議書には、基地のない平和な沖縄としての復帰を願った県民の心情がつづられています。
 米軍基地の整理縮小は、辺野古新基地建設の断念と普天間基地の閉鎖、撤去に踏み出してこそ県民の願いに応えるものになることを強調し、討論を終わります。

すべて表示

このページをシェアする