国会質問

質問日:2021年 12月 14日  第207国会  予算委員会

強権的な沖縄政策改めよ 衆院予算委 赤嶺議員、岸田首相を追及

安倍・菅政権と何が違う

 日本共産党の赤嶺政賢議員は14日の衆院予算委員会で、来年で本土復帰50年を迎える沖縄の米軍基地問題について岸田文雄首相の認識をただし、県民の思いを全く顧みずに強権的に基地建設を進める沖縄政策を改めるよう迫りました。

 赤嶺氏は、沖縄の米軍基地は占領下でも私有財産の没収を禁じた国際法に違反し、銃剣とブルドーザーで住民の土地を奪って造られ、本土復帰から半世紀たつ今も引き継がれていると指摘。占領下に構築された米軍基地の縮小・撤去に取り組むのは政府の沖縄に対する責務だと述べました。

 赤嶺氏は、2012年の安倍政権発足以降、政府の沖縄政策は県民の民意を全く顧みない強権的なものになったと強調。名護市辺野古の新基地建設に関わり、政府の設計変更申請を不承認とした沖縄県の玉城デニー知事の決定に対し、岸田政権も安倍・菅政権同様、法の趣旨をねじ曲げた行政不服審査請求に踏み切ったことを批判しました。所信表明で「丁寧な説明、対話による信頼」を言いながら「これまでの政権と何が違うのか」と追及したのに対し、岸田首相は「法律にのっとって対応している」と開き直りました。

 赤嶺氏は、同じ政府の一員の沖縄防衛局が国交相に不服を訴えている上、防衛省には国交省職員が出向して辺野古の事業を進めていると怒りを込めて告発。岸信夫防衛相が12月現在で10人、延べ35人が出向していると明かしたのに対し「基地建設は防衛省と国交省が一体で進めている。中立公正な審査など行われるはずがない」と強調しました。

 赤嶺氏は、補正予算案で801億円もの巨費を埋め立て工事費に追加計上していると指摘。「安倍・菅政権以上に強硬に基地建設を進めようとしている」と追及しました。

 「工事を着実に進めることが普天間飛行場の一日も早い返還につながる」と述べる岸田首相に対し、赤嶺氏は、政府の試算でもあと12年かかるうえ、試算に根拠もないと批判。普天間の危険性除去のためにも基地の縮小・撤去が岸田政権の任務だとして、安倍・菅政権以上の強権は許されないと訴えました。

 

 

論戦ハイライト

沖縄基地縮小・撤去が最大の任務

赤嶺議員が首相に迫る 衆院予算委

首相「戦時中に米軍上陸後に土地を接収し建設されたと認識」

赤嶺氏「『ハーグ陸戦法規』に違反していた」

 「戦後沖縄がたどってきた歴史への理解があれば、強権的なやり方はできないはずだ」―。14日の衆院予算委員会で、安倍政権以降、県民の苦難の歴史や思いに寄り添わずに沖縄政策を進めてきたと批判した日本共産党の赤嶺政賢議員。県民の願いに反し、米軍基地が押しつけられてきた歴史的経緯を語り、辺野古新基地建設の中止を迫りました。

 赤嶺氏は、沖縄の本土復帰から来年で50年を迎えるも、今なお広大な米軍基地が存在し、県民の命と安全を脅かしていると指摘。沖縄の米軍基地の形成過程について岸田文雄首相の認識をただしました。

 首相 普天間飛行場については戦前、役場、国民学校、病院が所在し、街道が通り、集落や田畑が広がっていた。戦時中に米軍上陸後に土地を接収し、建設されたと認識している。沖縄の基地の形成過程についてはさまざまな見方や議論がある。

 赤嶺 沖縄の米軍基地は、住民を収容している間に土地を奪ってつくられ、占領下での私有財産の没収や略奪を禁じる「ハーグ陸戦法規」に違反していた。さまざまな見方はない。事実は一つだ。

 赤嶺氏は、本土復帰後も米軍基地はほとんど残され、「占領下で構築された広大な米軍基地がいまに引き継がれている」と語りました。

 さらに赤嶺氏は、復帰を控え、琉球政府(後の沖縄県)が県民の要求をまとめた「復帰措置に関する建議書」で、「県民が復帰を願った心情には、結局は国の平和憲法のもとで基本的人権の保障を願望していたから」「基地の島としてではなく、基地のない平和の島としての復帰を強く望んでいる」と訴えていたと指摘。琉球政府の屋良朝苗主席が、建議書を持って東京に向かうも、羽田空港に到着する3分前に、沖縄返還協定が衆院で強行採決され、その当時の心境を「沖縄県民の気持ちは弊履(破れた草履)のように踏みにじられた」と日記に残したと紹介。「日米両政府が推し進めた沖縄返還は、県民が望んだ復帰とはかけ離れたものだった」と強調しました。

 赤嶺 沖縄の歴史を振り返れば、基地の縮小・撤去は政府の責務だ。どう認識しているのか。

 首相 丁寧な説明、対話で地元のみなさんと信頼を築き、基地負担の軽減に力を尽くす。

 赤嶺 大事なのは返還協定をつくる時に建議書を国会で受け取らず、沖縄の気持ちが踏みにじられたことだ。岸田内閣はよほど決意をしないと解決できない。対話とか軽々しい問題ではない。

 赤嶺氏は、2012年に安倍政権が発足してから、機動隊の大量動員による基地建設強行や、国策に協力しない自治体への予算の冷遇など、強権的な手段がとられるようになったと指摘。「沖縄がたどってきた歴史への理解があれば、このようなやり方はできないはずだ」と迫り、安倍政権以降の沖縄政策への認識を問いました。

 首相 北部訓練場の返還など負担軽減を実現した。

 赤嶺 返還されたのは古くて使わなかった区域だ。代わりにオスプレイの着陸帯を住宅近くにつくった。住んでいる人は誰も負担軽減とは思っていない。

 

 

首相「(不服審査請求の)手続きを見守る」

赤嶺氏「防衛省と国交省が一体で 進める構造で中立公正のはずがない」

 赤嶺氏は、沖縄県の玉城デニー知事が辺野古新基地建設の軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更を不承認としたことに対し、政府が国民の権利救済を目的とした行政不服審査制度を乱用し、県の権限を抑え込もうとしていることを追及。沖縄防衛局の請求を審査する国土交通相の「手続きを見守りたい」とする岸田首相の答弁に赤嶺氏は、「新基地建設は閣議決定されており、その決定に拘束されている国土交通大臣に中立公正な審査などできるはずがない」と迫りました。

 さらに赤嶺氏は、港湾整備に蓄積がある国土交通省から防衛省に職員が出向している実態を告発しました。

 赤嶺 国交省から防衛省に何名出向しているか。

 岸信夫防衛相 12月現在で10名、延べ35名。

 赤嶺 まさに防衛省と国土交通省が一体となって進める構造であり、審査が中立公正であるはずがない。

 戦没者の遺骨が混じった土砂を埋め立てに使用することは、戦没者を冒とくし、遺族の心情を踏みにじる、と迫った赤嶺氏に対し、岸田首相は「遺骨の問題は重要だと認識している」と述べるにとどまりました。

 赤嶺氏は801億円という巨額な埋め立て工事費を補正予算に計上することはかつてなかったことだと強調し、「『丁寧な説明』と言いながら、実際にやっていることは、安倍・菅政権以上の基地建設の強行なのではないか」と追及。「工事を着実に進めることが普天間の一日も早い返還につながる」などと答弁した岸田首相に対し、赤嶺氏は、工事はいつ完成するかわからず、「普天間の一日も早い返還につながる」という政府の説明は矛盾していると批判。普天間基地から飛びたったオスプレイから1・8リットルの容量のステンレス製の水筒が民家の玄関先に落下した事故に言及し「普天間基地では、明日何がおこるかわからない状況に直面している。危険性の除去というなら明日にでも閉めなければならない」と主張。「沖縄の基地は歴史的にも縮小・撤去する。これが岸田内閣の最大の任務だ」と迫りました。

 

 

軽石被害

漁民へ休業補償を

衆院予算委 赤嶺議員が要求

 日本共産党の赤嶺政賢議員は14日の衆院予算委員会で、沖縄県や鹿児島県をはじめ全国の漁港などに漂着している軽石の被害について質問し、漁民への休業補償を求めました。

 赤嶺氏は、沖縄県内で出漁を自粛せざるを得ない漁船が全体の34%に上るなど漁業への被害が深刻だと指摘。自治体の意見書で一番強い要求は漁に出られない漁民への休業補償だと述べました。

 大半の漁業従事者は小規模・零細で漁業共済に加入していないという漁業関係者の話を紹介し、モズク栽培やソデイカの漁期と重なり大きな打撃だと指摘。補正予算には除去作業への財政支援策はあるものの、休業補償はないとして、「漁民が漁業を続けられるように、この点での支援を」と要求しました。

 金子原二郎農林水産相は、漁業共済に加入していない漁業者には資金繰り支援を行うなどと述べるだけ。赤嶺氏は、資金融資にはとても手が出ないと指摘。糸満市では漁協の収入の7割がソデイカで、漁期に入って2カ月も漁に出られないと述べ「災害であり、休業支援の検討を」と重ねて迫りました。(しんぶん赤旗 2021年12月15日)

質問の映像へのリンク

強権的な沖縄政策改めよ(衆院予算委)

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