日本共産党の赤嶺政賢議員は2月22日の衆院予算委員会分科会で、昨年12月に米軍に6カ所のオスプレイ着陸帯の提供を完了した沖縄県東村高江で米軍による飛行訓練が激化している問題を取り上げ、着陸帯の速やかな撤去を迫りました。
赤嶺氏は、着陸帯から400メートルの場所に住む住民が撮影した自宅上空を旋回するオスプレイの写真を提示。連日の飛行に「私たち家族はどうしたらいいのか」との住民の叫びを突き付けました。
岸田文雄外相は、人口密集地域上空での飛行を避けるとした2012年の日米合意をあげ、「米側への働きかけは続けていきたい」と答弁しました。
赤嶺氏は、昨年12月に宜野座村城原区の米軍施設・区域外で、オスプレイにトン・ブロックをつり下げての旋回飛行が3日連続で繰り返されたことを指摘。着陸帯付近の住宅上空を飛行する姿を沖縄防衛局の職員も目撃しているのに、政府が「施設・区域外を飛行したか確認できない」としていることを厳しく批判しました。
防衛省の深山延暁地方協力局長は「当局職員も確認できなかった」と言い逃れようとしました。赤嶺氏は、防衛局が当初は施設・区域外の飛行を認識していたのに、米軍司令官との会談後に立場を変えたことを指摘。米軍機から投下されたトレーラーの下敷きになって10歳の少女が死亡した1965年の事故も示し、着陸帯の撤去を求めました。(しんぶん赤旗 2017年2月24日)
議事録
○赤嶺分科員 日本共産党の赤嶺政賢です。
きょうは、初めに東村高江のオスプレイ着陸帯の問題について質問をいたします。
政府は、昨年十二月二十二日、菅官房長官やアメリカのケネディ大使が参加して、北部訓練場の一部返還を祝う返還式典を開催いたしました。政府は、沖縄県内の米軍施設の約二割、本土復帰後最大の返還だと強調しております。
ところが、地元紙の報道によると、H地区とN1地区、そこの完成した着陸帯で、盛り土したのり面から水がしみ出して変形している場所が確認され、補修工事を行っていたことが報じられています。土木に詳しい人の話によると、土が十分に締め固められていないためで、業者が土を固める転圧の工程を怠ったのではないかと指摘をしております。
防衛省、事実関係を説明していただけますか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
昨年末に完成した北部訓練場のヘリパッドにおいて、一月に、御指摘のとおりでありますが、N1地区においてのり面の一部から水がしみ出していること、そして、H地区においてはのり面の表面の張り芝の一部がずり落ちていることがそれぞれ確認されました。
現在、これに関する補修を実施しておるところでございます。二月中に完成を予定しておるところでございます。
○赤嶺分科員 雨の影響だったと言われておりますが、そうですか。
○深山政府参考人 沖縄防衛局において原因を調査いたしましたところ、N1地区については、のり面に芝を張る作業を完了する前に雨水が内部にしみ込んで脆弱となって、その後、雨水が入ってきたということが原因と考えられるということでございまして、現在、のり面の一部を補修するとともに、水抜きのパイプの設置等によって排水を行い、こうしたことが再発しないような対策を講じております。
また、H地区については、雨の影響で表土がずり落ちてしまったというものだと考えております。
○赤嶺分科員 私、土木に詳しいものでは全くないんですが、ただ、完成した着陸帯が雨が降っただけで補修が必要になるような工事をやっていたのかと、素人でも疑問に思います。
転圧の工程を怠った事実があるのかどうか、その点はどうですか。
○深山政府参考人 現在、転圧も含めまして、特に工程を、何かを行わなかったためにこうしたことが出たとは我々認識しておりません。
ただ、結果としてこのようなふぐあいが生じたということは大変遺憾であるというふうに思っております。
現在、補修に当たっているところでございます。
○赤嶺分科員 きちんと、どんな作業の結果という認識は全くされていないようです。
結局、返還式典に間に合わせるための突貫工事が原因だった、みんな、そのように見ております。そうであれば、極めて重大な工事のやり方だったと言わなければなりません。
報道によりますと、関連工事そのものも終わっておらず、歩行訓練ルートやG地区、H地区への進入路の工事が続いていることが報じられています。七月から八月ごろまでかかる見込みと伝えられております。
防衛省に伺いますが、どこの工事が残っていて、いつまでかかる見通しですか。
○深山政府参考人 北部訓練場につきましては、ヘリパッドを既存の訓練場内に移設することによりまして、その過半、約四千ヘクタールの土地の返還をするということで日米で合意いたしまして、昨年七月の工事再開以降着実に進めてまいりました。その結果として十二月に返還を実現いたしました。
その上で、この返還に当たりまして、進入路等についても、米軍の当面の運用に必要な整備は先般行ったわけでございますけれども、一方で、継続的な運用を可能とするための補強工事は引き続き行うこととしておりまして、具体的には排水路の整備、ガードレールの設置等を現在実施しております。
この補強工事については本年夏ごろの完了を目指しておりまして、防衛省としては、環境の保全及び施工の安全に最大限配慮しつつ、この工事を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○赤嶺分科員 七月から八月ぐらいまでかかると。過半の返還をする条件の着陸帯、完成したといいながら、こういう状態なんですね。
歩行訓練ルートは二月じゅうにも完成する見通しと報じられておりますが、歩行訓練ルートも含めて夏ごろまでかかる、そういうことですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
最終的には、歩行訓練ルートの一部を含めまして夏ごろまでの完了というのを目指しております。
○赤嶺分科員 実際には完成していなかったのに返還式典をやったのかという、過半の返還をアピールするための、そういう工事のやり方だったのかという印象を免れません。
防衛省は、これまで、絶滅危惧種ノグチゲラの営巣期である三月から六月は重機を使用した工事は行わないと説明をしてきました。その方針は今後も変わらないと理解していいですね。
○深山政府参考人 御指摘のとおり、北部訓練場については、今現在、継続した運用を可能とする補強工事を行っているところでありますけれども、私どもで自主的に実施した環境影響評価によりまして、建設機械の騒音による影響を回避するため、ノグチゲラ等の多くの貴重な鳥類の営巣期間である三月から六月ごろについては建設機械による土工事は実施しないということといたしております。
いずれにしても、防衛省としては、環境の保全及び施工の安全に最大限配慮する工事を進めております。この三月から六月ごろまで土工事を実施しないという方針は変えておりません。
○赤嶺分科員 土工事というのをもうちょっと詳しく説明していただけますか。
○深山政府参考人 土工事と申しますのは、建設機材を用いましたいわば土木工事という認識でおります。
○赤嶺分科員 それはトラックも含まれますね。
○深山政府参考人 トラックの使用も含まれます。
○赤嶺分科員 政府は、本土復帰後最大の返還だ、このように強調していますが、問題は、高江上空での米軍機による飛行訓練が激しさを増していることです。
防衛省には、米軍機の飛行に関して住民からの苦情や自治体からの情報が寄せられていると思います。昨年の返還以降の高江での米軍機による飛行や騒音の発生状況について、どのように認識しておられますか。
○深山政府参考人 昨年の十二月の返還式においても、稲田大臣から、防衛省としては、引き続き米側と協力して、集落上空の飛行を避けるなどの地元の皆様の生活環境への配慮が十分得られるよう取り組んでいくとお話をさせていただいたところでございます。
防衛省としては、米軍機の飛行の状況の全てを承知しているわけではありませんが、例えば、先月一月の二十四日夜、東村高江区集落周辺における米軍機の飛行があったという訴えを受けておりまして、これにつきましては、米軍に対し、住民の皆様への影響を最小限にとどめることなどを申し入れいたしまして、関係自治体の皆様に対しても、この米軍への申し入れ状況を御説明しているというようなことは行っておるところでございます。
○赤嶺分科員 住宅地上空を飛ぶことを避けるために対策をとってきたと思いますが、どんな対策ですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
住宅地上空の飛行を避けるために私どもが行ってまいりました対策といたしましては、例えば、住宅地や学校上空に航空標識灯、これを、東村で申しますと三カ所設置をいたしました。こうしたことをいたしまして、そこに学校あるいは住宅があるということを示して、その上空の飛行を回避することが可能になるような手だてを講じているところでございます。
○赤嶺分科員 私、この週末に高江に行ってまいりました。区長さんや住民の声を聞いてきました。
航空標識灯というお話をしますと、地元の皆さんは、飛行回避灯、このように説明を受けてそう呼んでいると言いましたが、全く効果はないと口々に言われていました。それどころか、明かりを目指して飛んでいるのではないか、こういう声まで出ていました。最初は高江の集落の離れたところを旋回しているけれども、だんだんその航空標識灯の明かりを目標にしているのではないかと思われるような集落上空の飛行になって、近づいてきている。
防衛省は、その航空標識灯について、集落上空の飛行は回避されているのか、飛行の実態、把握しておりますか。
○深山政府参考人 一々の飛行のコースについて全てをつまびらかにしているわけではございませんけれども、先ほど申しましたように、地元から騒音等についてお話があった場合には、我々は米軍に申し入れる等のことをしております。
また、今、航空標識灯が役に立っていないのではないかという御指摘があったところでございますけれども、これは当然米側にも累次、繰り返しにわたって、航空標識灯が設置してあり、そこを回避して訓練等を行うべき旨を申し入れているところでございます。
航空機の運用が地元の皆様の生活に与える影響が最小限となるように配慮することをこれまでも申し入れておりますが、今後とも引き続きこのような努力は重ねてまいりたいと思っております。
○赤嶺分科員 資料が配付されていると思いますが、N4地区の着陸帯から約四百メートルのところに住んでおられる住民の方、安次嶺雪音さんという主婦の方ですが、これは自宅で撮影したものです。自宅の真上をオスプレイが飛んでいます。午前中は外に出かけていて、家に帰るとオスプレイ二機が何度も何度も旋回飛行をしていたそうです。
この方は、たまりかねて、米軍機が飛ぶたびに東村に抗議のメールを送っているそうです。私もそのメールを見せていただきました。幾つか御紹介をさせていただきます。
一月二十七日、きょうも今もオスプレイが何度も真上を飛んでいます、すぐに対応をお願いします。
一月三十日、おはようございます、今もオスプレイが我が家の上空を飛び始めました、対応よろしくお願いします。
一月三十一日、きょうも先ほどからヘリが上空を飛んでいます、対応をお願いします。
二月一日、きょうも今オスプレイが飛んでいます、対応お願いします。
二月二日、ここのところ、ほぼ毎日のようにヘリやオスプレイが飛んでいます、きょうは二機がぐるぐるぐるぐる飛び回っています、毎回対応をお願いしますと訴えていますが、対応はしていただけていますか、六カ所のヘリパッドが全て使われ始めたらと考えただけでも恐ろしいです。
二月八日、二十時二十四分ですが、オスプレイが飛び始めました。
二月九日、十九時二十分から、また上空をヘリが飛び始めました、多分オスプレイだと思いますが、暗いので確認できません、窓ガラスが揺れるほどです、対応をお願いします。
二月十五日、今二十一時二十二分ですが、まだ飛んでいます、毎日ですよ、余りにもひど過ぎます、強く抗議してください、この状況は異常です、私たち家族はどうしたらいいんですか。
これは、高江集落、着陸帯の四百メートルのところに住まいを持っておられる安次嶺雪音さんという方が、オスプレイを確認して、東村にメールで要請をし、抗議をし、いつまでたってもとまらない、どうしたらいいかと。絶望のふちに立たされております。
外務大臣に伺いますが、政府は、沖縄にオスプレイを配備するときに、住宅地上空の飛行は避ける、このように約束をいたしました。このメールの内容を聞いて、大臣はどう思われますか。
○岸田国務大臣 まず、昨年十二月の二十二日に、北部訓練場の過半、約四千ヘクタールの返還が実現したわけですが、ヘリパッドの移設により影響を受ける国頭村あるいは東村の皆様への配慮が大切であるということ、これは強く認識をしております。
そして、米軍による飛行訓練等は日米安全保障条約の目的を達成するために重要ではありますが、ただし、米軍は全く自由に飛行訓練を行ってよいわけではなく、我が国の公共の安全等に妥当な配慮を払って活動すべき、これは当然のことであると思います。
そして、オスプレイにつきましては、平成二十四年の日米合同委員会合意において、「MV―22を飛行運用する際の進入及び出発経路は、できる限り学校や病院を含む人口密集地域上空を避けるよう設定される。」、このようにされています。この合意等との関連において、我が国としまして、米側と議論をし、そして必要な申し入れを政府として行ってきているところであります。
引き続きまして、こうした認識に基づいて米側への働きかけは続けていきたい、このように考えます。
○赤嶺分科員 その合意が生きたものになっていない。日米間で合意したにもかかわらず、実際にオスプレイの離着陸で毎晩のように苦しめられている、そういう被害者が出ているわけですね。そういう被害者が出ている段階で、いや、合意をしている、安全に配慮している、公共の安全に配慮している、申し入れていると。これは申し入れているはずですよ。そうでしょう、防衛省も。
高江のこの問題について、あなた方のところにもメールは行っているはずですよ。違いますか、メール、行っていませんか。
○深山政府参考人 私どものところにも、例えば東村の問題については東村からこういうことがあったというお申し出はいただいております。
先生が今読み上げられましたメールの内容についても、例えば、二月七日のメールの内容とほぼ同等のこと、あとは二月二日にも、今読み上げられた内容とほぼ同じことにつきましては、私ども、メールを直接いただいているかどうかはちょっと確認をいたしますけれども、この内容につきましては、東村役場を経由いたしまして沖縄防衛局も受け取っておるところでございます。
また、先生がおっしゃいましたように、我々も、この騒音問題につきましては十二月から一月にわたりまして累次申し入れを行っているところでございます。
○赤嶺分科員 申し入れを行っても結果が出ないんですよ。異口同音に、アメリカは守らないと言うんですよ、日本政府は守らせ切れないと言うんですよ。そんなことになったら、日米合同委員会合意の中身は全くないということになるんじゃありませんか。日本の外交というのはこういうものなのかという疑念を感じざるを得ません。
もう一度、岸田外務大臣の考えを述べていただきたいと思います。
○岸田国務大臣 平成二十四年の日米合同委員会の合意は、先ほど申し上げさせていただきましたように、「できる限り学校や病院を含む人口密集地域上空を避けるよう設定される。」、このようにされているところであります。この内容等も念頭に議論を行っているところであり、米側にも申し入れを行っています。
米側が公共の安全あるいは住民の皆さんの平穏な生活のために妥当な考慮を払う、これは当然のことであると思います。引き続き申し入れを行っていきたいと考えます。
○赤嶺分科員 できる限り努力すると言ってみても、米側から見れば、できる限りの範囲であって、自分たちも努力した結果がそれだと言わんばかりの態度であります。
外務大臣、過半の返還の条件としてオスプレイの着陸帯をつくって米側に提供する。米側は、過半の返還地のオスプレイの着陸帯あるいはヘリの着陸帯は使用不可能だと言っていたんですよ。使っていない地域を返したら、日本政府が新しい着陸帯を六カ所つくってくれて、自分たちの作戦能力も向上する。
いわば、県民の負担の軽減ではなくて、たくさんの土地が返還されてくる問題ではなくて、使えなくなった土地でも、移設するときは無理な条件をつけて、住民に本当に絶望の、この方、今絶望のふちに立たされていますよ。私は、そこのところを、あの北部訓練場問題、高江の問題というのは何だったか、決して負担の軽減ということを口にしてほしくはないということを強く思っております。
住宅の上空を飛行するだけではないんですね。宜野座村の城原区に泉さんという方が住んでおられます。この方は、自宅から三百八十メートルの場所にファルコンという米軍の着陸帯があり、屋根をかすめるようにしてオスプレイが低空で飛行訓練を繰り返すところです。先ほどの高江の安次嶺さんのところは着陸帯から四百メートル、城原の泉さんのうちは三百八十メートル。
ここで何が起きているか。ここでも、泉さんのうちも、予算委員会でも取り上げたことがありますが、きょう取り上げたいのは、十二月の上旬、三日連続でオスプレイがトンブロックをつり下げて飛行訓練を行いました。泉さんの御自宅の上空付近を何度も旋回飛行をしておりました。施設・区域の外であります。沖縄防衛局の職員もその場におりました。自分の目の前でつり下げ訓練が繰り返されている光景を見て、何度も泉さんにその場で頭を下げていたそうです。
ところが、政府は、施設・区域の外部を飛行したか否かについては確認できないとその後説明し始めたんですね。
防衛省に伺います。
防衛局の職員の目の前で、施設・区域の外でつり下げ訓練が行われていたにもかかわらず、なぜ確認できないんですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、昨年の十二月六日から八日の間、キャンプ・ハンセン付近の住宅地の近傍において米軍オスプレイがつり下げ飛行を実施したということは、そのとおりの事実を我々も把握いたしております。
一方、それが施設の区域内、区域外であったかということにつきましては、実際その場に当局の職員がいましたが、正確には判定できませんでしたので、我々、施設の区域内であったか区域外であったかについては確認ができなかったとその後お答えをしているところでございます。
その一方で、米軍に対しては、いずれにしましても、住民の皆様への影響を最小限にとどめるべきであることなどを六日、七日、八日にわたって申し入れを実施したところでございます。
○赤嶺分科員 トンブロックをつり下げて区域外を、つり下げ訓練がどんなに危険なものであるか、そういうのを防衛局の職員も一緒に見て、その場では頭を下げたわけですよ、申しわけないと。防衛局長は、異例なことですが、その報告を受けて、宜野座村長に謝罪に行ったわけですよ。宜野座村長に行くところまでは区域外だという認識を持っていたんですよ、持っていたんですよ。
それが、米軍の司令官に会ったら、米軍の司令官が、いや、あれは施設の中だったか外だったかよくわからぬねということを米軍が言い出したら、途端に防衛局も態度を変えて、よくわかりませんと。そんな県民の安全にかかわるようなことが、米軍の司令官の一つで、目撃者が防衛局の中にもいながら、事実をゆがめた態度をとり続ける、こういうのは本当に許せないと思うんです。
外務大臣、そこで伺いますが、米軍の運用の問題に手をつけないで、幾ら住民生活への配慮と言っても事態は何も変わりません。
泉さんは、泉さんの自宅にも航空標識灯がついているんですよ、航空標識灯を目がけて飛んでくると言うんですよ。航空標識灯を撤去せよと言っているんですよ。どうも標識灯がついてから頻繁に来るようになっていると。私は、いやいや、総理も、避けて飛ぶと言っていましたよと。そんなことじゃないということを言っているんです。
そもそも、外務大臣、住宅から数百メートルの場所に着陸帯が存在すること自体がおかしいのではありませんか。集落に近い着陸帯を撤去しない限り、住民の安全を守ることはできないのではありませんか。いかがですか。
○岸田国務大臣 先ほども少し申し上げさせていただきましたが、米軍の航空機の運用に当たっては、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきであるということ、これは言うまでもないことであります。住民の皆様への影響をできる限り小さくする必要があると強く認識をしております。
そして、御指摘の、宜野座村城原区の住宅地周辺における米軍オスプレイのつり下げ飛行については、外務省としましても、米軍に対して申し入れを行っているところです。昨年十二月九日、川田沖縄担当大使からニコルソン在日米軍沖縄地域調整官に申し入れを行ったところであります。
いずれにしましても、住民の皆様の生活の安心、安全、これは最大限配慮されるべき大変重要な課題であると認識をいたします。
さまざまな現実を前にしながらも、ぜひ政府としましても、最大限こうした住民の皆様方の声に応えるべく、米側への働きかけなど努力を続けていきたい、このように考えます。
○赤嶺分科員 時間がなくなりましたけれども、やはりその場しのぎの対応を続けていても事態は何も変わらないと思うんですよ。
復帰前の一九六五年、当時十歳だった棚原隆子ちゃんが自宅近くで、米軍機から投下されたトレーラーの下敷きになって死亡いたしました。こういう痛ましい事故を二度と繰り返してはならないと思うんです。
集落に近い着陸帯、城原区も、それから高江でも直ちに撤去することを強く求め、質問を終わります。