赤嶺政賢議員は5月26日の衆院安全保障委員会で、自衛隊とオーストラリア軍が食料や水、燃料、部品などを互いに融通できる日豪ACSA(物品役務相互提供協定、昨年5月締結)をとりあげ、「日豪間の軍事協力の推進は軍事分担の拡大を求めるアメリカの戦略にそったものだ」と批判しました。
赤領氏は2007年3月の「安全保障協力に関する日豪共同宣言」以降、日豪間の合同訓練が強化されるなど東アジア地域での日豪韓の連携強化は「アメリカがQDR(国防計画見直し)で打ち出した方針そのもの」と指摘しました。
その上で、新防衛大綱・中期防衛力整備計画では韓豪との2国間、アメリカを含めた多国間の共同訓練強化の方針を打ち出していることに言及。歴代日本政府は米軍以外の外国軍隊による在日米軍基地使用は安保条約上認められないとの見解を示してきたことを紹介し、「今後、オーストラリア軍による在日米軍基地の使用が懸念されるが見解に変更はないか」と質問しました。
高橋千秋外務副大臣は「ACSA締結では変更されない」と答弁しました。
赤嶺氏は、昨年6月に豪空軍の哨戒機が自衛隊那覇基地に飛来し、日豪米で合同訓練を行っていることを指摘。「那覇基地はいまも自衛隊の訓練の騒音が激しい。米軍、自衛隊に加えて第三国軍隊の訓練による騒音被害の拡大は断じて許されない」と主張しました。(しんぶん赤旗 2011年5月30日)