国会質問

質問日:2011年 2月 3日  第177国会  予算委員会

尖閣諸島の領有権めぐる 米の対応検証せよ

 日本共産党の赤嶺政賢議員は2月3日の衆院予算委員会で、1971年に米国が、台湾との繊維交渉を前進させるため、台湾が領有権を主張していた尖閣諸島について、「沖縄返還協定」で日本への返還の留保を検討していたことを米政府解禁文書で示し、「尖閣諸島の領有権をめぐる米政府の対応をきちんと検証すべきだ」と求めました。

 赤嶺氏が示したのは、71年6月7日付で当時のピーターソン米大統領補佐官(国際経済担当)がニクソン大統領にあてたメモ。それによると、①台湾との協議を前進させる方法として、「沖縄返還協定において、尖閣諸島の施政権を日本に譲ることを留保する」②それは日米間の繊維交渉においても日本に対する「ショック効果」になる―ことが検討されていました。赤嶺氏は「(米政府は)尖閣諸島の返還問題を自国の繊維産業を守るために利用したのではないか」と批判しました。

 赤嶺氏はまた、日本の外務省が昨年末に公開した、同省アメリカ局と条約局作成の「沖縄返還交渉全般について」と題する文書(71年3月20日付)を示し、米側が尖閣諸島は日本領土との見解を持ちながら、沖縄返還協定で返還対象として明記することに難色を示していたことを指摘。前原誠司外相は「交渉の経過の中で示されたもの」と答弁をさけました。(しんぶん赤旗 2011年2月4日)

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