日本平和委員会は6月14日、第74回定期全国大会を開催し、岸田政権が進める戦争国家づくりや米軍基地強化などを阻止する運動を広げる多彩な運動を交流し、今後の運動方針を討論しました。4年ぶりに現地開催され、オンラインで配信されました。大会は15日まで。
主催者あいさつで内藤功代表理事は、相次ぐ選挙で自民党は連敗していると指摘し、沖縄県議選、東京都知事選で自民党に決定的な打撃を与え、「戦争国家」づくりを阻止することを呼びかけました。
千坂純事務局長は報告で、イスラエルによるジェノサイド(集団殺害)が行われ、核兵器と軍事同盟強化による緊張の激化に直面しているが、同時に国連憲章を守り、核兵器のない世界を目指す流れが前進していると指摘。国内では強権的に憲法を破壊し、金権腐敗、大軍拡・「戦争国家」づくりを推し進める岸田自公政権に対し、「憲法にもとづく平和外交と政治を実現しようと市民のたたかいが広げられている」と強調しました。
辺野古新基地建設反対、南西諸島の軍事要塞(ようさい)化反対の運動と全国の基地強化、演習強化に反対する運動を発展させ、▽オスプレイ飛ばすな、撤去を▽自治体による自衛隊名簿提供中止を求める▽武器輸出拡大に反対し、武器輸出禁止を求める―などの取り組みを提起。学習会や宣伝を広げること、ジェンダー平等や気候危機阻止の運動とも連帯することを呼びかけました。
討論では、自治体による自衛隊への名簿提供について奈良の高校生が提訴したことや、徳島では自治体への申し入れで中止を勝ち取ったことを紹介。教科書問題では、戦争を賛美する育鵬社などの動きに関心を持っていく必要性などが語られました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市(すえいち)事務局長が連帯メッセージを寄せました。(しんぶん赤旗 2024年6月15日)