沖縄県議選(6月7日告示、16日投票)勝利に向けて日本共産党沖縄県委員会が4月3日、田村智子委員長を那覇市に迎えて開いた演説会。全員必勝をめざす党7候補の力強い決意表明や、激励に駆けつけた玉城デニー知事の訴えに、満席の会場から熱気あふれる拍手や指笛に包まれました。各氏の訴え(要旨)は次の通りです。(しんぶん赤旗 2024年4月5日より)
とぐち修予定候補 那覇市・南部離島区
再び戦場にさせぬ
岸田政権は、辺野古「代執行」を強行し、自衛隊基地の大増強で沖縄を再び戦争の捨て石にしようとしていますが、県民の心と民意を埋め立て、県民のたたかいを食い止めることは絶対にできない。
沖縄を再び戦場にさせてはなりません。徹底した対話と外交こそ、戦争を防ぎ平和を構築する道です。玉城デニー知事を支えてたたかい続けます。
道理ある提案で、子ども医療費の中学卒業までの窓口無料化、少人数学級の全学年での実施を実現し、就学援助金も拡充してきました。党7人全員勝利こそ平和とくらしを守り、デニー県政発展の確かな力です。裏金金権腐敗の自民党政治を終わらせる。沖縄から日本の政治を変える希望を全国に届けよう。
比嘉みずき予定候補 那覇市・南部離島区
基地なくしてこそ
「オール沖縄」県政誕生以降、政府は沖縄振興予算をどんどん削ってきました。10年前から800億円以上もけずっているんです。あからさまな沖縄いじめではありませんか。
沖縄振興予算は、あの沖縄戦で本土防衛の捨て石にされ、戦後は日本から切り離されて米軍占領下に置かれた、沖縄の苦難の歴史に対する政府の「償いの心」が原点でした。復帰から50年以上たった今も広大な米軍基地が居座り続け、沖縄振興の一番の邪魔ものになっています。
政府がやるべき仕事は振興予算の減額ではなく、在沖米軍基地をなくしていくことではないでしょうか。共産党県議団7人の全員勝利で、アメリカいいなりの自民党政治にさよならを。
たまき武光予定候補 島尻・南城市区
生産者の生活守る
食料自給率が国政の大きな問題になっています。農水産業の生産現場は輸入自由化による生産物の価格低迷、生産資材・物価高騰などで厳しい状況です。
先日、ある農家から「もう生産が大変で廃業に追い込まれている」と聞きました。日米地位協定による米軍訓練への水域提供は漁業者の操業を脅かしています。安全な操業には提供水域を返還させるしかありません。
私の活動の原点は生産現場主義です。新型コロナの深刻な影響を受けた畜産農家、菊栽培農家、観光関連団体、保育所などの実情を調査し、県議団の緊急申し入れでデニー知事に直接、伝えました。
生産者の暮らしが守られてこそ、地域、社会も環境も文化も輝きます。
しまぶく恵祐予定候補 沖縄市区
軍事要塞化 止める
岸田政権の大軍拡を許さず、沖縄の軍事要塞(ようさい)化を止めなければなりません。沖縄を二度と戦場にさせない。声を上げます。
ジェンダー平等を前に進めます。党県議団は同性パートナーシップ制度の導入を求め、デニー知事は24年度中の導入をめざして取り組むと表明しました。一人ひとりの尊厳が大切にされ、誰もが自分らしく生きられる沖縄の実現へ頑張りたい。
双子の兄が自衛隊の訓練中に暴行を受けて命を落としました。どん底にいた家族を支えてくれたのが共産党でした。あきらめない生き方を教えてくれました。今度は私が困っている人の力になりたいと思い、入党しました。一人ひとりの命、尊厳を守る議席を失うわけにはいきません。
上原トクイチロー予定候補 糸満市区
翁長さんが私の手本
私は那覇市役所で39年間勤め、玉城ノブ子県議の後継要請を受けるため、昨年、退職しました。妻は女性候補の一人でした。私の定年を見届けて旅立ちました。亡き妻が元気な頃に私を推薦していたことがきっかけで、後継要請を受けました。妻の思いに応えるためにも、糸満の宝の議席を必ず守ります。
私は翁長雄志市長(後の知事)のもとで平和行政、基地問題の担当課長でした。平和に対するぶれない政治信条は私の手本です。
私は国の交付金の算定誤りを指摘し、5億5000万円取り戻しました。性の多様性を尊重する都市・なは宣言は全国2番目で、前例を踏襲せずに当事者の思いに寄り添った宣言文で、内容では1番だったと思います。
ニシメ純恵予定候補 浦添市区
子どもの声生かす
私には忘れられない相談があります。「中学生の孫が歯が痛いと泣いている。国保税を滞納して保険証がない。病院に行けない」という涙の訴えでした。
子どもを泣かせる政治は許せない。国民健康保険証を18歳まで無条件で交付するよう県政で何度も求め、国政と力をあわせて実現しました。中学卒業までの医療費無料をデニー県政で実現しました。
子どもの貧困対策も前進しています。ヤングケアラーの支援も進んでいます。デニー県政で「こども未来部」が新設されました。どの子も取り残さない、子どもの声を生かせる県政を前進させます。
辺野古新基地も浦添軍港もつくらせるわけにはいきません。私は自然の海を守るために全力を尽くします。
セナガ美佐雄予定候補 豊見城市区
世界の良識と連帯
党県議団は一貫して基地のない平和な島・沖縄の実現をめざしてきました。デニー県政は復帰50年の新しい建議書と新・沖縄21世紀ビジョンで基地のない平和な島を沖縄のあるべき姿としています。
デニー知事は中国や台湾、フィリピンを訪問し、ASEAN加盟国との経済連携や交流事業を推進。3月には地域外交基本方針を決め、党県議団の提起したASEANの会議や国連のアジア本部機能の誘致等も計画しています。基地のない平和な島・沖縄の実現につながるものです。
「オール沖縄」・デニー県政は外交による平和を求める県民を激励し、希望の光になっています。その不屈のたたかいが世界の良識と連帯し、沖縄の未来を切り開く力です。
県民が輝く施策を前へ
デニー知事訴え(要旨)
知事の公約を一つでも実現させようと県庁職員のみなさんが頑張ってくれています。災害対応やコロナ対策、首里城火災、豚熱、鳥インフル、軽石が押し寄せてきたときも、自分の担当以上に他の部局の仕事も手伝いながら取り組んでいるんです。
彼らが県民のために一生懸命働いている。だからこそ私も先頭に立って自分が全ての責任を持つという気持ちで、物事を一つひとつしっかりとやり遂げていきたいと思います。
若者や女性が光をどんどん出していく時代です。私も未来の子どもたちや女性のみなさんのため、できうる施策を充実させ、新時代沖縄のさらに先へ一緒に進んでいきたい。
そして誰一人取り残さない、うちなー(沖縄)らしい優しい社会のために、県議会で共産党議員の方々から、最近では高齢者の貧困も非常に問題になっているとの意見がありました。ヤングケアラーの取り組みも、玉城ノブ子さん(党県議)の提案で進めています。
議会での提案を一つひとつ着実に実現する。県議会7人のみなさんの当選で、より充実していけると思います。ぜひこれからも力を合わせて頑張っていきましょう。ぐすーよー、まきてーないびらんど(みなさん、負けてはなりませんよ)。