6月に国政にも大きな影響を与える沖縄県議選があります。平和で誇りある豊かな沖縄をめざす「オール沖縄」の玉城デニー県政をさらに前進させるのかが最大の争点にたたかわれます。日本共産党は、前回勝ち取った現有7議席を必ず守り抜き、デニー県政与党の安定過半数をめざします。
定数48を争う県議選で現在の議会勢力は、与党24議席に対し、自民・公明・維新などの野党も同数で拮抗(きっこう)しています。「県政奪還」を掲げる野党は現職を中心に必勝予定候補を決めた上で新人を擁立。過半数の奪取を狙っています。
解散・総選挙も予想される中、衆院沖縄1区の、あかみね政賢日本共産党衆院議員らオール沖縄代表が県内4選挙区全てで勝利するための連動した取り組みが求められます。
強権に抗して
米軍の事件・事故などが続発する中、岸田自公政権は基地負担の軽減どころか、沖縄で自衛隊基地の大増強を推進。名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐっては1月10日、沖縄の民意と地方自治を否定した「代執行」の暴挙に基づき、軟弱地盤がある大浦湾の埋め立てを強行しました。
翌11日、とぐち修党県議団長は那覇市内で街頭演説し、政府がどれだけ強権を振りかざそうとも、「県民の心と民意を埋め立てることはできない」と強調。沖縄県民いじめと違法な裏金作りを続けてきた自民党政治を終わらせようと訴えました。
県議選の主な争点は三つです。
第一は「新基地建設ストップ! 沖縄を再び戦場にさせないために頑張る政党・人物」か、「新基地建設・軍事要塞(ようさい)化を推進する政党」か。
第二は「デニー知事を支えてくらしと営業を守り、誰一人取り残さない社会づくりを進める政党・人物」か、「デニー県政をいじめ、妨害する政党」か。
第三は「オール沖縄を発展させ、市民と野党の共闘を進める政党・人物」か、「県民の民意を敵視し、政府いいなりで沖縄いじめを続ける政党」か。
党県議団は、くらしでも平和でも与党の大黒柱としてデニー県政を支え、具体的提案で多くの県民が願う政策を実現してきました。沖縄を再び戦場にさせないために、軍事増強ではなく平和の準備の大切さを掲げ、アジアの緊張緩和へ知事が進める地域外交を後押ししています。
「子どもの貧困」対策では、子ども医療費の中学卒業までの窓口無料化を実現し、非課税世帯の中高生のバス代無料化も実現させてきました。さらなる対策充実のため、学校給食費無料化の段階的な早期着手を政策に掲げています。
高齢者を支援
一方、高齢者の問題で沖縄は戦後27年間、米軍統治下におかれたため、公的年金制度の適用が遅れ、年金支給額が全国平均を大きく下回ります。無年金者の割合も全国平均の1・7倍。この間の物価高と年金引き下げで高齢者の困窮が深刻さを増し、党県議らに寄せられる生活相談が増えています。
生活保護を利用する1人暮らしの女性(90)=那覇市=は家賃、水道光熱費を引いた月3万数千円を食費などにあてています。
ところがこの間、食費の支出が以前よりも月に4千円以上増えているといいます。1人暮らしの高齢者の孤独死が増える中、女性は「何日も誰にも発見されないような死に方はしたくない」と不安を語りました。
党県議団は、高齢者の実態調査を速やかに行い、基金を創設して支援するよう要望。デニー知事は「調査で状況を明らかにし、取り組んでいくことが重要」と応じました。
日本共産党の7人が立候補を予定する選挙区はどこも前回以上の激戦が予想されます。党県委員会は党勢拡大に全力をあげつつ、全有権者規模での「声の宣伝」、「折り入って作戦」による対話などを大きく飛躍させ、7人全員の勝利をつかもうと呼びかけています。(しんぶん赤旗 2024年1月14日)
【実績】 日本共産党沖縄県議団の主な実績と政策
◇子ども医療費を中学卒業まで窓口無料化
◇就学援助金の拡充
◇少人数学級を全学年で実施
◇非課税世帯の中学・高校生のバス代無料化、遠距離通学の補助拡充
◇県独自の電気料金軽減支援
◇有機フッ素化合物PFOS・PFOAなどの全県土壌調査
◇沖縄県性の多様性尊重(美ら島にじいろ宣言)
◇県独自の新型コロナ対策推進
◇平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな「建議書」決定(復帰50年の2022年)
◇「沖縄を再び戦場にしないよう日本政府に対し対話と外交による平和構築の積極的な取組を求める意見書」の可決
【政策】
◇学校給食費の無料化
◇高校卒業までの医療費無料化
◇高齢者生活実態調査の実施、高齢者貧困対策基金の創設
◇70歳以上のバス・モノレール無料化
◇公契約条例を実効性あるものに
◇中小企業支援で最低賃金時給1500円
◇辺野古新基地建設ストップ
◇米軍普天間基地の即時運用停止、閉鎖・撤去
◇大軍拡・ミサイル配備、軍事要塞化の中止
◇浦添新軍港建設ノー・那覇軍港無条件返還
◇戦没者遺骨土砂の埋め立て使用中止
■共産党の予定候補者
◇那覇市・南部離島区(定数11)
とぐち修(70)=現=
比嘉みずき(49)=現=
◇浦添市区(同4)
ニシメ純恵(72)=現=
◇島尻・南城市区(同4)
たまき武光(74)=現=
◇豊見城市区(同2)
セナガ美佐雄(61)=現=
◇沖縄市区(同5)
しまぶく恵祐(37)=現=
◇糸満市区(同2)
上原トクイチロー(63)=新=