任期中の改憲をめざす岸田首相の企てをとめようと、総がかり行動実行委員会と改憲問題対策法律家6団体連絡会は5月18日、憲法審査会の現状と問題点を学ぶ集会を参院議員会館で行いました。
飯島滋明・名古屋学院大学教授は、自民党のいう9条への自衛隊明記は「大国が小国を侵略する口実にしてきた集団的自衛権の行使を無制限に可能にする」と指摘。公明党や国民民主党の改憲論も批判しました。
改憲手続き法について、テレビ広告制限が不十分で「金で買われた憲法改正」となりかねない問題やインターネット広告で世論がゆがめられる危険性なども指摘しました。
永山茂樹・東海大学教授は、緊急事態に際しての国会議員の任期延長・議員選挙延期論は、9条改憲とあわせ「戦争する国」のための人権、民主主義の停止であり、「権力の乱用につながる危険性が高い」と強調。「平時の法律による準備こそ必要であり、臨時国会や参議院の緊急集会の規定などすでに対応する手段がある」と述べました。「緊急事態条項改憲の危険性を知らせ反対の世論をつくりあげよう」と提起しました。
日本共産党、立憲民主党、社民党の議員が連帯あいさつ。共産党の赤嶺政賢衆院議員は「憲法が守られない実態を改め、現行憲法が生きる日本をつくるため、引き続き奮闘していく」と語りました。(しんぶん赤旗 2023年5月19日)