日本共産党の小池晃書記局長は1月15日、沖縄県石垣市で建設が進められている自衛隊ミサイル基地周辺地域の現地調査を行いました。赤嶺政賢衆院議員、井上美智子石垣市議が同行しました。
石垣島の自衛隊基地は、今年3月に完成する予定。宮古島、与那国島とともに、地対艦ミサイル部隊配備が進められています。配備される可能性がある長射程ミサイルには、石垣市議会が反対の決議をあげています。
小池氏は「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」事務局の藤井幸子氏の案内で、基地予定地の於茂登岳(おもとだけ)周辺を視察。地域一体はパイナップル、マンゴー、サトウキビ、コメなどを栽培する農地が広がります。沖縄戦・米軍占領で移住した人たちや台湾からの移住者が開拓し優良な農地にしました。
藤井氏は「この農地には住民たちの苦難の歴史がある。それが今、軍事利用で影響を受けることになる、ということで私たちは反対している。敵基地攻撃能力ともなればこの地が標的となる」と語りました。
自衛隊基地の建設で▽水道水や農業用水の汚染が懸念される▽住民居住地から数百メートルしか離れていない場所に弾薬庫が置かれる▽カンムリワシなど貴重な野鳥生息地の環境が破壊される―など数々の問題があがっています。地域4地区すべての自治会が反対決議をあげました。
小池氏は調査後、地元マスコミとの会見で、「長射程ミサイルが配備されるような基地をつくれば、危険を呼び込むことは明らかだ。環境破壊につながる巨大ミサイル基地を建設するのは許されないし、長射程ミサイルの配備は断固、中止を求める」と表明しました。
小池氏はまた、「石垣島を平和と友好の拠点にすることが地域経済の発展にとっても一番大事な道だ」と指摘。「南西諸島の軍事拠点化は通常国会の大きな論点となる。許さない論戦を全力で行う」と語りました。(しんぶん赤旗 2023年1月16日)