国が沖縄県石垣市内で強行する陸上自衛隊ミサイル基地建設の問題で、住民らの要望を受けて同県選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」は12月14日、防衛省を訪れ、同基地工事に関する住民説明会を開催し、疑問・不安に応えるよう浜田靖一防衛相あてに要請書を提出しました。
要請書は同基地建設が、水道水・農業用水、市民生活、自然環境への影響、有事の際のリスクなどについて十分説明がないまま進んでおり、完成予想図やゲート等の建設設計、同基地からの排水の影響、弾薬庫の安全性・危機管理などについて説明があいまいだと指摘。これまでの住民説明会だけでは不十分だとしています。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は要請後の記者会見で、基地が完成すれば、静かだった地域に軍用車両などが通ることになり、子どもたちの通学路への影響や基地からの汚水流出の懸念など、「さまざまな疑問が住民から出されている」と強調。市が説明会を開く態度を見せないため、直接、防衛省に要請したと説明しました。
応対した井野俊郎防衛副大臣は、「市役所に届いていないさまざまな不安や不満が、住民の中に存在しているだろう。防衛省として何ができるか検討したい」と述べたといいます。要請には、社民党の新垣邦男衆院議員、参院会派「沖縄の風」の伊波洋一、高良鉄美両議員も出席しました。(しんぶん赤旗 2022年12月15日)