日米共同統合演習「キーン・ソード23」が沖縄県を含む全国各地で11月10日から強行されています。日本共産党沖縄県委員会・県議団は11日、防衛省沖縄防衛局(同県嘉手納町)で同演習や沖縄の軍事要塞(ようさい)化に厳しく抗議し、同演習の実施、米軍による自衛隊施設の共同使用、民間空港・港湾の使用の中止などを強く要請しました。
党県委員長の赤嶺政賢衆院議員は、同演習などで自衛隊と米軍は「沖縄の島々を戦場のように扱っている」と指摘。県民の命と人権を守るため、「軍隊は住民を守らない」との教訓を残した沖縄戦のように「沖縄を再び戦場にするな、捨て石にするな」と訴えました。
渡久地修党県議団長は、同演習で計画されている、自衛隊の16式機動戦闘車(MCV)を同県与那国町の公道で走行させる訓練は、同町内が戦闘地域になることを想定したものではないかと追及しました。
応対した同防衛局の小野功雄局長は、与那国町でのMCVの公道走行は、あらゆる事態に即応するために抑止力や対処力を強化するための必要な対応の一環だと説明。赤嶺氏は、同演習は軍事対軍事でアジアの緊張を高めるだけで「県民は戦争前夜の恐怖心を抱いている」と批判しました。
提出した要請書は、▽下地島空港(同県宮古島市)の軍事利用を認めないこと▽米軍嘉手納基地(嘉手納町など)へのF22戦闘機の暫定配備撤回▽オスプレイや米軍機の米軍那覇軍港(那覇市)使用・訓練を行わないこと―なども求めています。
党県委・県議団は同日、外務省沖縄事務所(那覇市)も訪れ憲法9条を生かした平和的な対話・外交による緊張緩和・信頼醸成に取り組むよう求めました。(しんぶん赤旗 2022年11月12日)