日本共産党の小池晃書記局長は10月10日、那覇市長選(16日告示、23日投票)で「オール沖縄」のオナガ雄治(たけはる)予定候補と、那覇市議補選のナガヤマ盛太郎予定候補の必勝に向けて那覇市で演説し、「翁長雄志前知事の遺志を引き継ぎ、玉城デニー県政と力合わせるオナガ予定候補を勝利させよう」と訴えました。
小池氏は、「『オール沖縄』市政の発展か、政府言いなりの市政にするかを決める大事な選挙だ」と強調。オナガ予定候補について、父・翁長前知事が亡くなる直前に「中央の政治に翻弄(ほんろう)されない沖縄を県民と進めてほしい」と遺言を託され、デニー知事と力を合わせて、県民のアイデンティティーを次世代に伝えようと決意したと紹介しました。一方、相手候補には「大義がない」と指摘。名護市辺野古の新基地建設について賛否を明らかにせず、「国と県の裁判を見守る」と述べているのは、「翁長前知事の遺志に背くものだ。(相手候補は)市民党と言うが、自民党だ」と批判しました。
辺野古新基地建設に反対するデニー知事が、6万票以上の大差で自公候補に圧勝した県知事選の結果に関し、「政府は県民をあきらめさせようと工事を進め、沖縄振興予算も減額する卑劣なやり方で基地受け入れを迫ったが、県民は新基地ノーという揺るがぬ意思を示した」と強調。知事選の結果について参院本会議でただすと岸田文雄首相は全く答弁しなかったとして、「那覇市長選で県知事選の流れを発展させよう。聞く耳を持たない岸田首相に揺るがぬ民意を聞かせよう」と訴えました。
政府が狙う軍事費倍増で、軍事対軍事の悪循環に陥ると批判。軍事で平和や住民を守れないのは沖縄戦の歴史が証明していると述べ、「今やるべきは憲法9条を生かし、東アジアを戦争の心配ない地域にする外交だ。その要に位置する沖縄を二度と戦場(いくさば)にしてはいけない」と強調しました。
今月開始された75歳以上の医療費窓口負担2倍化によって、受診控えによる健康悪化が起き、逆に医療費が増加すると指摘。「沖縄では『トーカチ』『カジマヤー』など(のお祝いごとで)長寿を祝ってきた。『75歳になったら医療費は心配ありません』、これぐらいやるのが政治だ」と訴えました。
オナガ予定候補が掲げる学校給食の無償化について、本来は義務教育の無償化を定めた憲法26条に基づき、国の責任で実現すべきだと指摘。「国が重い腰をあげないなら、オナガ雄治市長で学校給食無料の那覇市をつくろう」と呼びかけました。
オナガ予定候補は子育て日本一の那覇市をつくると述べ、「子どもたちの世代に基地問題を引きずらないためにも辺野古新基地反対を那覇市からも訴え、民意を示すたたかいにしよう」と強調。デニー知事は「辺野古新基地建設断念に向けてオナガ候補と子どもたちに笑顔があふれる未来をつくる」と訴えました。
ナガヤマ市議補選予定候補や日本共産党の赤嶺政賢衆院議員らも訴えました。(しんぶん赤旗 2022年10月12日)