会期末が迫る通常国会で、改憲ありきで毎週のように開催され続けた憲法審査会を総括する集会が6月9日、衆院第2議員会館前で行われました。改憲の危機がかつてなく高まっていると指摘し、「憲法守れの運動を広げながら、参院選で改憲勢力の議席を減らそう」とアピールしました。
憲法審査会をめぐっては、昨年の衆院選で改憲派が多数を占めたことなどをきっかけに開催が急激に増加。衆院では15回、参院では6回開催されました。
主催者を代表して改憲問題対策法律家6団体連絡会の田中隆弁護士と総がかり行動実行委員会の高田健共同代表が発言。審査会を傍聴し続けた市民も訴えました。
田中さんは、自民党や維新の会などが、コロナ禍やウクライナ危機なども口実にして改憲策動をしていたと語り、「国民の不安に乗じたやり方は絶対に許されない」と話しました。
高田さんは、こうしたなかでも改憲に反対する市民と野党の奮闘によってすべてを改憲派の思惑通りには進ませなかったと語り、「改憲発議を許さない運動を全国でさらに広げ、参院選でも勝利しよう」と語りました。
野党から、憲法審査会委員の日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と立憲民主党の奥野総一郎衆院議員がスピーチしました。
赤嶺氏は、「憲法を守らない勢力に、改憲を主張する資格はありません。参院選で改憲ノーの結果を出し、憲法が掲げた理念を実現する政治をつくろう」と訴え。奥野氏は、「おかしな改憲をさせないよう野党でタッグを組み、参院選では改憲派に3分の2を取らせないために頑張りたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2022年6月10日)