辺野古新基地建設の阻止、「米軍由来」の新型コロナウイルス感染爆発から市民の命と暮らしを守ることが最大争点となる沖縄県名護市長選が1月16日告示(23日投票)されました。前市議で、新基地建設に反対する市民多数の声を代表する岸本ようへい候補(49)と、新基地強行の自公政権丸抱えの渡具知武豊現市長(60)との一騎打ち。岸本候補は、第一声で「新基地は決して認めない。玉城デニー知事とともに、ここで止める」と力強く訴え、集まった支持者らは「米軍基地から市民の命と暮らしを守る市長を誕生させよう」と熱気に包まれました。
岸本候補は、命がけで新基地建設に反対してきた翁長雄志前知事らの行動は「沖縄を愛し、県民を愛すればこそだったと確信している」と述べ、改めて新基地阻止への決意を表明。新型コロナ感染爆発の原因である米軍に言うべきことを言えない現市長に「決して負けるわけにはいかない」と述べ、市民生活の向上、子育て支援の無償化継続の実現を訴えました。
デニー知事は、米軍関係者がPCR検査を行わず入国したからこそ、米軍基地が集中する沖縄で感染爆発が起きていると指摘。米軍関係者が日本にフリーパスで入国できる不平等な日米地位協定の改定を「声を大にして訴えなければならない」と力説しました。
翁長前知事の妻、樹子(みきこ)さんもマイクを握り、基地を抱えるこその県民の苦難の歴史を知ろうとしない日米両政府と現市長に、「子どもたちの未来を託すわけにはいかない」と強調。稲嶺進前市長、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、参院会派「沖縄の風」の高良鉄美議員も訴えました。
渡具知氏の陣営は、辺野古新基地について一言も触れず、新基地建設への協力を前提とする米軍再編交付金を財源にした「実績」アピールに終始。同時に、「相手とは拮抗(きっこう)している。一票一票に執念を持とう」と檄(げき)が飛び交い、17日から始まる期日前投票が呼びかけられました。前回市長選では、投票総数の58%が期日前でした。(しんぶん赤旗 2022年1月17日)