沖縄県は7月16日、新型コロナウイルス感染症のクラスター(感染者集団)発生の可能性が濃厚な米軍キャンプ・ハンセン(同県金武町など)関係者を乗せたタクシー運転手の80代男性(沖縄市在住)が、新型コロナに感染したことを発表しました。米軍関係者と接触した県民の感染確認は初めてです。
県は同日、米軍普天間基地(同県宜野湾市)で新たに2人の感染が確認されたことも発表。県内の米軍関係感染者は累計で138人となり、米軍関係者を除く県内の累計感染者149人に迫る勢いで拡大しています。
同日、日本共産党県委員会の赤嶺政賢委員長(衆院議員)らは、外務省沖縄事務所(那覇市)を訪れて米軍関係者の感染急拡大に抗議しました。沖縄の全米軍基地を直ちに閉鎖し、米軍関係者の入国を禁止することなどを強く要請しました。
赤嶺氏は、米軍基地の閉鎖や関係者の入国禁止が「感染防止対策として最低限必要なことだ」と迫りました。応対した同事務所の川村裕・特命全権大使は「在日米軍がわが国に駐留することは、日米同盟の抑止力を構成する重要な要素」と繰り返すばかりでした。
赤嶺氏は、感染防止は、日米同盟とは別の問題だと指摘。パンデミック(世界的流行)のときに「対策に穴をあけてはならない」と反論しました。(しんぶん赤旗 2020年7月17日)