活動報告

沖縄県議選 「新基地ノー」揺るがぬ民意 「コロナ対策を」共産党が論戦リード 安倍政権に打撃

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 7日投開票の沖縄県議選で、玉城デニー知事を支える「オール沖縄」が県議会の過半数を確保して勝利しました。日本共産党は糸満市区で返り咲き、沖縄市区で議席継承に成功するなどで、史上最多となる7議席へと前進し、歴史的勝利を果たしました。

 

 

 日本共産党は6選挙区に7人が立候補し全員が当選し、前回6から7に議席を増やしました。投票率が46・96%(前回比マイナス6・35ポイント)という過去最低の中、得票合計は前回比95・10%、参院選比例比140・50%、議席占有率は12・50%から14・58%に前進しました。

 那覇市・南部離島区(定数11)は、渡久地修、比嘉瑞己両氏がそろって当選しました。豊見城市区(定数2)では瀬長美佐雄さんが、島尻郡・南城市区(定数4)では、玉城武光さんが、得票数、得票率ともに伸ばし、当選。糸満市区(定数2)では、前職の玉城ノブ子さんが得票数、得票率ともに伸ばし、前回の雪辱を果たし当選。沖縄市区(定数5)では、新人の島袋恵祐さんが得票率を伸ばして当選し、嘉陽宗儀さんの議席を引き継ぎました。まさに歴史的・画期的な勝利です。

 自民党は、日本共産党候補のいる選挙区で現職に加え新人を擁立するなど、共産党追い落としシフトを仕掛けましたが、これもはね返しました。改選前4議席あった公明党は、候補者擁立を2人に絞り、たたかわずして2議席減となりました。

 県民はデニー県政を信任し、安倍政権が強行する名護市辺野古の米軍新基地建設反対の揺るがない強固な民意を改めて示しました。

 自民党があえて辺野古新基地建設「容認」を公約して、公明党などと合わせた県議会過半数の議席獲得へ、政権を挙げて執念を燃やして襲いかかりましたが、これを許さなかったことに大きな意義があります。

 この勝利の土台には「辺野古新基地建設費用を新型コロナウイルス対策、くらしと経済回復へまわせ」と日本共産党が論戦をリードしたことにあります。

 「オール沖縄」は、史上初めての合同街頭演説会を開き、SNSでもデニー知事が全オール沖縄候補に応援動画を寄せるなど統一した取り組みを広げ、政治的団結を強めました。共闘の前進は、次期総選挙での野党連合政権の樹立へ「新たなスタート」(日本共産党の渡久地修県議団長)となりました。

 南風原(はえばる)町の男性(66)は「県議会与野党逆転という自民党最大の政治課題に打ち勝ったことは、安倍政権に大きな打撃を与え、日本の政治に影響を及ぼす価値あるものだ。全国の共闘に大きな希望を与えることができたと思う」と語りました。

 

県民を励ます議席継承
沖縄市区 島袋恵祐氏

 定数5の沖縄市区では新人、島袋恵祐氏が自民現職を上回り、4位で当選。7日、当選確実の知らせの後のあいさつで島袋氏は、「『オール沖縄』の共産党7人全員当選は、安倍政権に痛打を与えた」と強調しました。

 

 

 島袋氏は、新型コロナウイルス危機で県民が苦しんでいるさなかにもかかわらず、安倍政権が同県名護市辺野古の米軍新基地建設で、軟弱地盤改良のための設計変更を県に申請したことを批判。同新基地建設反対の県民の民意を「一顧だにしない安倍政権を倒すため、一緒にたたかおう」と呼びかけました。

 市内の島袋氏の事務所に駆け付けていた赤嶺政賢党衆院議員は、党7人全員勝利について「県民のたたかいを励まし、勇気づけ、安倍内閣を追い詰める勝利だ」と語りました。

 島袋氏にバトンを託し、勇退する嘉陽宗儀党県議もあいさつで「日本共産党が大きく根を生やさなければ、米軍支配を打ち破れない」と訴えました。

 沖縄市在住の女性(44)は「(党7人全員勝利は)玉城デニー県政を守ることにつながる。沖縄は、日本政府に無視され続けている。県民の声を届けられる体制にしていくことが一番大切」と述べました。

 8日早朝、島袋氏は、市内の街頭宣伝で、道行く市民、車に手を振りながら「新基地建設よりも新型コロナウイルス対策にお金を回せ。デニー知事を支えて県民の要求実現をしっかりと行う」と改めて決意を表明しました。

 島袋氏は、中学・高校生のバス通学費無料化の促進、中学校卒業までの通院医療費無料化と、「暮らし・政治に希望が持てる社会」実現のために、全力で取り組むことも強調しました。

 

デニー県政さらに強く
糸満市区 玉城ノブ子氏

 8日朝の糸満市内の交差点。同市区で4年ぶりに日本共産党の議席を回復した前県議の玉城ノブ子氏はマイクを握り「みなさんの願いをしっかり県政に届け、みなさんと力を合わせて働き抜きます」と報告。「オール沖縄」の玉城デニー県政を支える力を、さらに強くしていくとの決意表明に、声援や拍手が送られました。

 

 

 玉城ノブ子氏を県議会に押し上げようと、党派を超えて2月に発足した応援組織「市民の会」との街頭宣伝。共同代表の女性(70)は「安倍政権が県民の民意を足蹴(あしげ)にしようと絶対に負けません」と述べました。

 選挙戦は自民、無所属の両現職、玉城氏の3氏が定数2で争う横一線の激戦。自民現職が事実無根のデマ攻撃を強める一方、玉城氏を支援する人の輪が広がりました。

 支援する女性(71)もその一人で、今回の県議選で初めて応援演説。玉城氏に「頑張ってよかった。辺野古の海に基地を造らせてはいけない」と語り、涙を拭いました。

 7日深夜、市内の玉城氏の事務所は当確の一報に、「やったー」との大きな歓声と拍手が湧きました。無投票当選(浦添市区)の糸満市出身の西銘純恵党県議も駆け付けました。

 勇気を出して応援動画に出演した男性(42)は玉城氏と抱き合い、喜びました。「この理不尽な社会を変えたい。特に辺野古の海を埋め立てる土砂を糸満から運ぶことは許せません。止めようと言ってくれたのはノブ子さんだけ」と強調しました。

 深夜の事務所で、玉城氏はこう語りました。

 「県民、市民のみなさんの思いを一つにして勝ち取った議席です。デニー県政を支え、暮らしや雇用、営業が守られ、基地のない平和で豊かな沖縄県の実現のために全力を挙げて頑張ります」(しんぶん赤旗 2020年6月9日)

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