政府・沖縄防衛局が沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド(着陸帯)建設強行に向け、6日にも住民らによる抗議座り込みの続く通称「N1裏」テントの撤去を狙う中、現地緊急抗議集会が8月5日、開かれました。「ヘリパッドいらない住民の会」と「ヘリパッド建設反対現地行動連絡会」、「基地の県内移設に反対する県民会議」が主催し、県内外から駆けつけた1000人を超える人たちが「9年、守り続けた高江の命の森を壊させない」と心を一つにしました。
N1裏へと至る農道の片側を数キロにわたって縦列駐車した車両が連なり、テントから約2キロ離れた県営新川ダムの駐車場は満車になったとの主催者報告に、テント前を埋め尽くした熱気あふれる歓声が広がりました。
沖縄県統一連の中村司代表幹事は「N1裏の座り込み開始以来、ほぼ一人でテントを守ってきたのが、まさかこんなに多くの人が集う日が来るとは。安倍内閣のやり方に全国の怒りが満腔(まんこう)に達している。この怒りをさらに全国に広げてヘリパッドを止め、辺野古新基地を止め、沖縄から基地をなくしていこう」と呼びかけました。
住民の会の儀保昇さんは「9年間、止めてきたN1の基地建設がこじ開けられ、本当にくやしく悲しいが、まだ造られていない。造られなければ、また森に戻ります。絶対に、やんばるの山を壊させない」と訴えました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員や糸数慶子参院議員(無所属)、福島瑞穂参院議員(社民党)が参加。赤嶺氏は、アメリカが絶対的な権力を握っていた時代に、住民が実弾射撃訓練を止めてほしいと約束させたことによって、やんばるの自然が守られてきたという地元村議の説明を紹介し、「私たちの先輩たちが命がけで勇気を奮い、守ってきたこの森に新たな基地建設は絶対に許さない」と訴えました。(しんぶん赤旗 2016年8月6日)