沖縄戦・南洋戦の一般民間人の被害者救済の実現を目指す「沖縄戦」国賠訴訟原告団と「南洋戦」国賠訴訟原告団は11月21日、那覇市内で総会を開きました。
2012年8月15日に提訴した「沖縄戦」訴訟(最終原告79人)は、15年9月30日に結審しました。原告団・弁護団は、凄惨(せいさん)な地上戦の実相とともに、被害者が今なお苦しんでいる心の傷の深刻さを明らかにし、法律上の「時の壁」などを乗り越えて救済される必要性を解明してきました。
判決は、16年3月16日に出る予定で、瑞慶山(ずけやま)茂弁護団長は、裁判をたたかい抜く姿勢を堅持することの重要性を強調し、裁判所に提出する署名運動の強化を呼びかけました。
サイパンやテニアンなどの旧南洋諸島での地上戦では、一般住民1万5000人が犠牲になりました。「南洋戦」訴訟(原告38人)は、13年8月15日に提訴。15年12月4日に追加提訴を予定しており、16年中に判決が出る見通しです。
総会では、新援護法制定に向けた活動の強化が提起されました。救済対象を死没者、身体的後遺障害者、精神的後遺障害者、戦争孤児を対象とするもので、沖縄県議会と県内41市町村の全議会で意見書が可決されたこと、超党派の国会議員連盟が発足したことが報告されました。
沖縄県選出の赤嶺政賢(共産)、玉城デニー(生活)、仲里利信(無所属)各衆院議員があいさつしました。(しんぶん赤旗 2015年11月23日)