巨大与党動かした世論
笠井亮衆院議員
安倍首相は、秘密保護法について参院選で公約もしていないし、所信表明でも一言も言っていない。世論を侮り、憲法を侮り、1カ月で成立できると過信していたと思う。国家安全保障特別委員会の審議時間だって、PKO法(自衛隊の海外派遣)のときは衆院で88時間、参院で105時間、税と社会保障・消費税も129時間、85時間やった。今回は衆院で45時間、参院では22時間。この程度で強行できると思ったのと逆にあせりがあった。
井上哲士参院議員
9月ごろの世論でみると、与党は圧倒的な数の力にものをいわせればいけるとタカをくくっていた。しかしここ1カ月の間に急速に世論が盛り上がり、与党だけでやったらまずいということで日本維新の会とみんなの党を修正で巻き込んだが、いっそう広がる世論の中、両党は結局、最後の参院の採決には参加しなかった。
自発的に動いた
井上議員
毎朝、議員会館の部屋に行くと、激励のファクスが積み上げられていて、メールも山ほどきていた。本当に励まされて頑張れた。議員会館前や国会正門前には、たくさんの市民が集まり、最終盤はいてもたってもいられないと全国からたくさんの人がかけつけ国会を包囲した。新しい運動の形というか、一人ひとりが自発的に動いて、民主団体、労働組合が敢然と立ち上がったことと結びついた。第1次安倍内閣のときには教育基本法改悪とのたたかいがあったけど、あの時以上の国民の包囲があった。
笠井議員
国会のなかでの論戦と、国民の運動、世論との連携が新たなステージになったという感じだ。日比谷野外音楽堂でも2度大きな集会があった。そうしたたたかいと連携し、励まし励まされ、ともにやってきた。衆院議員面会所は、集めた署名を受け取る場所だが、署名をしたいと若い女性がやってきて、志位さんに預かっていた署名用紙の空いているところに書いてくださいといわれてその女性が書いたら、次々と署名する人が増え行列になった。「原発ゼロ」でたたかってきた人たちも、今度は秘密保護法の「廃案」を訴えていた。
井上議員
参院国家安全保障特別委員会の採決直前の質問で、自民党議員が、岡山の日本共産党女性後援会の漫画パンフレットを委員に配り、パンフに書かれているような危険はない、と政府に答弁させようと躍起だった。いかにあの漫画が分かりやすくて脅威だったか、自ら認めているわけだ。わが党の草の根の運動、そして超党派の取り組みなど、全国的な運動が巨大与党をあそこまであせらせた。
廃止の声拡大へ
新局面のたたかい 発展を
仁比聡平参院議員
参院での審議は実質8日間。暴挙に暴挙を重ねた与党の強行に抗議する日本共産党の姿と、そのわずかな期間のなかでも、憲法原理に反する法案の骨格を突いていく論戦が、マスメディアにも大きく取り上げられ、法案そのものが国民主権と基本的人権の保障、平和主義という憲法原理を踏みにじる希代の悪法であることが満天下に明らかになった。成立後も怒りで沸騰しているこの声を国会で広げ、廃止法案を提出・可決する力、撤廃する力をなんとしても広げていきたい。〝自共対決〟の姿、この力をさらに飛躍させたい。これが一番の思いだ。
赤嶺政賢衆院議員
参院でのたたかいは、躍進の成果を感じた。国会論戦は自共対決の構図が鮮明だ。党の責任は大きい。安倍内閣の暴走を現実にストツフする党の力を大きくして追いつめていきたい。
笠井議員
廃止や施行反対の声が広がっている。そういうたたかいを一点で広げることを、今後、大いにやっていきたい。
井上議員
強行直後のわが党の議員団総会で志位さんは、安倍政権の「終わりの始まり」といったが、そういうものを実感させるようなたたかいが広がっている。新しい局面を切り開いたこの力をさらに発展させたい。(しんぶん赤旗 2013年12月17日)