活動報告

秘密保護法撤廃へ国民と共に 国会議員座談会(その3)

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井上哲士参院議員
 秘密保護法担当大臣に指名された森雅子氏の答弁はひどかったね。

赤嶺政賢衆院議員

 森氏は、「ご懸念のないようにする」などと答えるけど、その後に答弁する官僚は、「(秘密に)当たります」となる。法案作成過程の各省庁の意見についての資料を、「黒塗りでなくきちんと公開すべきだ」と追及したら、森氏は「公開します」。その直後に官僚は、「(公開には)精査が必要だ」と逆なことを言う。

仁比聡平参院議員

 結局その資料は、参院でも要求したけど出さずじまいだ。

赤嶺議員
 私は、「あなた方の間で答弁が違うのはなぜか? 森大臣は答弁大臣であって内閣情報調査室を所管するのは官房長官じゃないか」とつめたら、森さんはあっさり認めた。

仁比議員、井上議員
 あの答弁は大きかった。

笠井亮衆院議員

 衆院国家安全保障特別委員会で共産党の委員は赤嶺さん一人。連日の質問や理事会対応で大変だった。衆院本会議での最後の反対討論は声が枯れていた。こん身のたたかいだった。

危険性明らかに


仁比議員
 論戦を振り返ってみたい。一つは、政府が秘密をあいまいに指定し、「何が秘密かも秘密」という社会にされる問題。赤嶺さんは、原発の衛星写真の問題で追及し、政府はテロ防止のために原発の警備体制は「秘密になりうる」と答弁した。井上さんを先頭に、核密約、沖縄返還密約がこれまでも秘密にされながら、法案の修正によって120年間、永久秘密になりうるという驚愕(きょうがく)の事実を明らかにした。

笠井議員
 〝120年間秘密〟は、一般紙でも大きく取り上げられた。

仁比議員

 二つ目は、広く国民の普通の日常と自由が重罰と監視の対象にされる問題。私がまず取り上げたのは、「一般の国民は処罰されない」という安倍首相や森大臣のごまかしを暴くこと。逮捕して処罰するかどうかは捜査機関の判断になることを論戦で認めさせた。逮捕状や捜索・差し押さえ令状に、秘密の情報そのものは記載されないし、暗黒裁判となり弁護さえ受けられず有罪にされかねないという実態を明らかにした。

 三つ目は、秘密を取り扱う人への適性評価の問題。恐ろしいプライバシー侵害ということが分かった。その調査は「公務所」または「公私の団体」に照会して行えるとなっている。森大臣は、「公務所」には情報保全隊や公安警察、公安調査庁も含まれることを認めた。「公私の団体」でいえば、例えば精神疾患に関して病院が調査対象にされた場合、守秘義務があっても情報提供を拒否することができないという官僚答弁は衝撃を広げた。ネット上、医師の団体で大問題になりつつある。

井上議員

 国家安保特の自民党理事が、「共産党の質問は具体的資料に基づいて行われるから否定のしようもない。極めて怖い」と言っていた。

危うさ見抜いた

仁比議員
 衆院段階では維新の会やみんなの党が「修正」協議を行い、国家安保特の委員会室はガラガラだった。密室協議が始まったあの姿に、法案のあいまいさだとか、国民から離れて押し通そうとする卑劣さとか、国民は見抜いたと思う。

赤嶺議員
 福島市の公聴会は、自民推薦の公述人含め、7人すべてが反対か慎重審議をもとめた。「原発の安全神話のなかですべてが秘密にされ悲劇が起きた」など体験に基づき反論した。公聴会翌日に衆院で強行採決されたことにかなり怒りがでていた。


井上議員

 与党は、参院国家安保特のさいたまの地方公聴会で、現職と元職の自衛隊員2人を公述人として呼び、自衛隊が結婚式でよく使う会場をつかい、自衛隊出身の佐藤正久筆頭理事の段取りで事を進めた。そういう公述人でしか賛成の意見がいえないことを与党自ら認めたものだ。(しんぶん赤旗 2013年12月16日)

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