エッセイ

水曜随想  知事選勝利で基地ない沖縄へ

 

 11月1日の衆院予算要員会で、「沖縄県民のくらしと米軍基地」についてとりあげた。

 米軍の直接占領下で、当時の沖縄の最高支配者、米高等弁務官は、「(米軍基地は)金のたまごを産むガチョウ」と、訓示していた。いま沖縄県知事選挙で、「『基地のない新しい沖縄でこそ、県民の豊かなくらしをきりひらく条件がうまれる」と私たちは訴えている。

 菅首相も私の主張を認めざるを得なかった。在京の沖縄の記者から、「私たちが一番訴えたいことを国会で取り上げてくれた」と喜びの声が届いた。

 その知事選挙の告示も明日。同時投票で宜野湾市長選挙も行われる。

知事選挙に呼応して、全国の平和・民主勢力が、朝日新聞に沖縄の米軍基地問題の一ページ意見広告をとりくんでいる。鳩山前首相の退陣後、菅内閣が「日米合意の実行」を臆面(おくめん)もなく主張し、本土のメディアが「これで沖縄問題は解決した」として沖縄問題に関心を示さなくなっている事態を座視せず、沖縄の実態を全国民に知らせる大胆な試みだ。

 6、7日の赤旗まつりの間、九州・沖縄ブロックのテントには田村貴昭ブロック事務所長が陣取
り、「知事選カンパ」を訴えていた。その様子を沖縄にいる私にメールをくれた。「…まつり参加者で会場は超満員。テント前の通路が遮断されてしまい、苦労しました。それでもカンパが次々・・・」。元気をもらったメールだった。

 7日、那覇市で開かれた、イハ洋一知事候補の勝利をめざす「総決起大会」には雨の中、3000人余が集まった。イハ候補や各弁士の訴えに、会場内に指笛が飛び交い、どよめきがおこり、共感の拍手ありで、「基地のない新しい沖縄への転換」をめざす決意であふれていた。

 会場を出るとき、私も出口の雑踏で、多くの人から肩をたたかれ、握手を求められ、「こんどは勝たんとだめよー」と叱咤(しった)激励された。日本共産党への期待も熱い。(しんぶん赤旗 2010年11月10日)


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