国会質問

質問日:2025年 12月 4日  第219国会  憲法審査会

軍拡でなく外交努力を 衆院憲法審 赤嶺氏が批判

 

 衆院憲法審査会は4日、自由討議を行いました。日本共産党の赤嶺政賢議員は「国会でやるべきは改憲の議論ではなく、憲法の原理・原則を蹂躙(じゅうりん)する政治をただすための議論だ」と主張。「台湾有事」を想定した軍備強化を批判し、「戦争の準備ではなく平和の準備を進めるための議論こそ、予算委員会や常任委員会の場でやるべきだ」と強調しました。

 赤嶺氏は、高市早苗首相が「台湾有事」は存立危機事態になり得ると答弁したが、「日本が攻撃されていないのに、アメリカとともに中国に対し武力を行使するというものだ」と批判。台湾問題は当事者間の話し合いで平和的に解決されるべきだと述べ、「高市首相の答弁は従来の政府見解からも逸脱し、地域の対立と緊張を高めるもので、速やかに撤回すべきだ」と強調しました。

 赤嶺氏は、日本全国で「台湾有事」を想定した日米一体の軍事体制強化が進んでいると指摘。沖縄県では本島から離島に至るまで自衛隊のミサイル部隊が次々に配備され、在沖米海兵隊も南西諸島の島々を移動しながらミサイルで艦船を攻撃する沿岸海兵連隊を発足させているとして、「ひとたび有事になれば、真っ先に攻撃対象になるのは米軍や自衛隊基地が集中する沖縄県だ」「沖縄に戦火を呼び込む動きは断じて容認できない」と厳しく批判。「政府がやるべきは、対立と緊張を高める軍備強化でなく、憲法9条に基づく外交努力に全力を尽くすことだ」と強調しました。(しんぶん赤旗 2025年12月7日)

 

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軍拡でなく外交努力を(衆院憲法審)

議事録

○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 私はこれまで、憲法審査会は動かすべきではないと繰り返し強調してきました。それは、何よりも国民が改憲を求めていないからです。にもかかわらず、国会が改憲議論を喧伝し、国民の機運を盛り上げるというのは本末転倒であり、許されません。
 問題は、国民の意思とは無関係に高市政権が改憲議論をあおっていることです。
 高市首相は所信表明演説で、自身の総理在任中に改憲発議を実現するため議論を加速するよう国会に呼びかけました。さらに、代表質問への答弁では、少しでも早く改憲の国民投票が行われるよう取り組むと述べました。憲法尊重擁護義務を負う総理大臣が国会の議論に介入し、国民に改憲を押しつけようというものであり、幾重にも許されません。
 八年前、安倍首相は、二〇二〇年を新しい憲法が施行される年にしたいと語り、期限を区切って改憲を推し進めようとしました。岸田首相も石破首相も任期中の改憲を掲げてきました。その下で自民党は憲法審査会を動かし、改憲議論を前に進めようとしてきました。しかし、どれだけ自民党が改憲を叫び、どんなに憲法審査会を動かしても、改憲を望む国民の声は大きくならなかったのです。この事実を直視すべきであります。連立政権合意に基づいて条文起草委員会を設置しようとする動きもありますが、国民が望んでいないにもかかわらず改憲議論を強引に進めることは絶対に認められないことを強く指摘しておきます。
 今、国会でやるべきは、改憲の議論ではなく、憲法の原理原則をじゅうりんする政治を正すための議論です。
 看過できないのは、台湾有事をめぐる高市首相の発言です。高市首相は予算委員会で、台湾海峡で米中が武力衝突すれば、どう考えても存立危機事態になり得ると答弁しました。日本が攻撃されていないにもかかわらず集団的自衛権を発動してアメリカとともに中国に対し武力を行使するというもので、断じて容認できません。
 台湾問題は当事者間の話合いを通じて平和的に解決されるべきものです。中国による軍事的威嚇や武力の行使は当然許されません。同時に、日本やアメリカが軍事介入することは絶対にあってはなりません。日本政府はこれまで、いかなるケースが存立危機事態に当たるのか、特定の地域を挙げて説明することはしてきませんでした。高市首相の答弁は、従来の政府見解からも逸脱し、地域の対立と緊張を高めるものであり、速やかに撤回すべきです。
 重大なのは、台湾有事を想定して日米一体での軍事体制の強化が日本全国で進められていることです。最も顕著なのが沖縄です。
 防衛省は、沖縄本島から宮古島、石垣島、与那国島の離島に至るまで自衛隊のミサイル部隊の配備を進め、敵基地攻撃が可能な長射程ミサイルの配備も検討されています。相手国の艦船や戦闘機を攻撃するために、殺傷能力のある攻撃型無人機の大量導入も進められています。
 米軍も沖縄で体制強化を進めています。海兵隊は、南西諸島の島々を移動しながらミサイルで艦船を攻撃する沿岸海兵隊を発足させました。九月に行われた国内最大級の日米共同訓練、レゾリュート・ドラゴンでは、石垣島で米軍と自衛隊のミサイルシステムを連携させて戦闘訓練が行われています。
 こうした下で、県民は沖縄が再び戦場になるのではないかという危機感を強めています。一たび有事になれば真っ先に攻撃の対象になるのは米軍基地や自衛隊基地が集中する沖縄であり、犠牲になるのは県民です。沖縄に戦火を呼び込む動きは断じて容認できません。
 政府がやるべきは、対立と緊張を高める軍備強化ではなく、憲法九条に基づく外交努力に全力を尽くすことです。九条は、国家間の争い事を絶対に戦争にしないことを求めています。軍事に軍事で対抗すれば際限のない軍拡競争と緊張の激化を招き、行き着く先は戦争という破滅の道でしかありません。戦争ではなく平和の準備を進めることこそ私たち政治家の責任であり、そのための議論こそ予算委員会や各常任委員会などの場で大いにやるべきだと強く申し上げて、発言を終わります。

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