国会質問

質問日:2025年 11月 20日  第219国会  憲法審査会

国民投票ありきを批判 衆院憲法審査会で赤嶺議員

 

 衆院憲法審査会は20日、英独とEU(欧州連合)の国民投票や選挙におけるインターネット上の偽情報対策などを調査した枝野幸男前会長らの報告を受け、自由討議を行いました。日本共産党の赤嶺政賢議員は、偽情報対策は表現の自由など国民の基本的人権にかかわる問題であり「改憲のための国民投票法ありきでフェイクニュース対策を議論すれば、誤った方向に向かいかねない」と強調しました。

 赤嶺氏は、英独では国家が情報内容に介入しないことを大原則としており、英国のデジタル安全法を執行する通信庁は政府から独立した機関とすることで、公平性・客観性を確保していると指摘。一方で、憲法審では、国会に設置する広報協議会に、ファクトチェックなど情報の真偽を判断する役割を担わせるべきだという意見が出ていると述べ、「広報協議会の委員の多数は改憲賛成会派から選ばれる仕組みで判断が恣意(しい)的になりかねない。国家権力である国会が、国民の言論に介入することにつながり、国民の基本的人権を侵す危険性は重大だ」と批判しました。

 その上で赤嶺氏は、国民がさまざまな場面で多様な情報に接触することがネット情報を吟味し判断することにつながると強調。日本では公職選挙法で戸別訪問は禁止され、ビラや選挙ポスターも枚数などが厳しく規制されていると指摘し、「国民が多様な情報に触れるためにも、選挙の自由を拡大する公選法の見直しが重要だ」と主張しました。(しんぶん赤旗 2025年11月21日)

 

質問の映像へのリンク

国民投票ありきを批判(衆院憲法審)

議事録

○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 私たちは、国民が改憲を求めていない中で、改憲のための国民投票法の準備を進める必要はないという立場であります。
 フェイクニュースなどの問題についても、表現の自由など、国民の基本的人権に関わる問題であり、国民投票法ありきで議論を進めれば誤った方向に向かいかねないと指摘してきました。今日の報告を聞いて、その考えをより一層強くいたしました。
 例えば、報告では、イギリスやドイツでは、政府など国家権力が情報の内容に介入しないことを大原則としているということが紹介されました。また、イギリスのデジタル安全法を執行する通信庁は政府から独立した機関であり、それによって、政治的な影響力を排除し、公平性、客観性を確保していることが言われています。
 一方で、この憲法審査会では、国会に設置する広報協議会に、ファクトチェックやプレバンキングなど、ネット上の情報が虚偽かどうかを判断する役割を負わせるという意見も出されております。
 しかし、広報協議会の委員の多数は改憲に賛成した会派から選ばれる仕組みであり、その判断は恣意的なものになりかねません。国家権力である国会が国民の言論に介入することにつながるもので、国民の基本的人権を侵す危険性は重大です。国民投票法と絡めてフェイクニュース対策を議論すれば誤った方向に向かいかねないということを改めて強調しておきたいと思います。
 その上で、ネット上のフェイクニュースの問題を考える上で、各国の担当者が新聞や放送など旧来のメディアを含めた情報発信が重要だと述べられたことは示唆的でありました。国民が様々な場面で多様な情報に接することが、ネットでの情報を吟味し、判断することにもつながるのだと思います。
 選挙でいえば、有権者が候補者と対話することや、選挙ビラやポスターを見て政策や主張を知ること、討論会などで各党の意見を比較することなど、政党や候補者の情報に接触する機会を保障することが重要であります。
 日経新聞が男子普通選挙から百年を迎えて特集した記事では、SNSで虚偽情報が拡散されたときに、実際に会う経験が対抗手段になるという候補者の声が紹介されていました。
 しかし、日本では、べからず法と呼ばれる公職選挙法の下で、戸別訪問は禁止され、ビラは、規格や枚数、配布方法が厳しく規制されています。選挙ポスターも、公営掲示板にしか貼ることができません。候補者討論会の法定や、かつての立会演説会の復活、十分な選挙期間の確保が必要です。
 ネット空間ではアルゴリズムなどによって利用者が受け取る情報が画一化されやすい中で、実際の空間で政党や候補者の情報に接する機会が制限されれば、国民が接する情報も偏ったものになってしまいます。
 国民が多様な情報に触れ、熟慮するための環境を整備するためにも、選挙の自由を拡大する方向で公選法を見直すことが重要だと強調しておきたいと思います。
 以上です。

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