衆院沖縄北方特委 赤嶺氏質問
衆院沖縄北方特別委員会は13日、参考人質疑を行いました。日本共産党の赤嶺政賢議員は「ひめゆりの塔」の展示内容を「歴史の書き換え」などとする自民党の西田昌司参院議員の暴言や、陸上自衛隊第15旅団が、沖縄戦で多大な住民犠牲をもたらした旧日本軍第32軍の牛島満司令官の辞世の句をホームページに掲載するなど、沖縄戦の歴史をわい曲する動きが続いていることへの認識を質問しました。
東京科学大学の古波藏(こはぐら)契准教授は、沖縄戦の記憶などへのこうした批判は、憲法への緊急事態条項の明記などを進め軍事的緊張をあおる動きと連動していると指摘。沖縄戦では敵のスパイを疑い住民同士が相互に監視し合い制御がきかない状態に陥ったとして、軍事強化に「熱心な人ほど、沖縄戦を勉強したほうがいい」と強調。過去を美化して軍事強化を正当化することは「一番避けなければならないことを繰り返すことになりかねない」と警告しました。
赤嶺氏は、米軍が周辺国の脅威から日本を守るとして統治を正当化していた状況と、台湾有事の脅威をあおり政府が南西諸島の軍事要塞(ようさい)化を進めている今日とが重なると指摘。古波藏氏は、敵国の脅威があおられた際、それに反抗すればスパイと疑われる空気が社会に蔓延(まんえん)し、慎重論が出ずに戦争へのブレーキがきかなかったのが日本の失敗だったと指摘。「(現状は)過去の戦争の時の空気と似ている」と強調しました。(しんぶん赤旗ホームページ)