国会質問

質問日:2024年 5月 30日  第213国会  憲法審査会

参政権侵す重大問題 赤嶺氏「企業団体献金やめよ」

衆院憲法審

 衆院憲法審査会は30日、自由討議を行いました。日本共産党の赤嶺政賢議員は、政治改革に関わる重大な憲法問題として「企業・団体献金によって、国民の参政権が侵害されている現実をただすことこそ求められている」と主張。自民党の裏金問題をめぐる抜本改革の核心は、企業・団体献金の全面禁止だと強調しました。

 赤嶺氏は、憲法前文は主権が国民にあることを宣言し、そのもとで第15条は公務員の選定を国民固有の権利であると規定し、国民個々人に参政権を保障していると指摘。国民個人が支持する政党に寄付や献金をすることは、主権者としての参政権の行使そのものだと主張しました。

 その上で、営利団体である企業が政党に献金することは、出せば必ず見返りを期待するものであり、本質的に賄賂性を持つと指摘。「参政権を持たない企業が、巨大な資金力によって政治に影響を与えることは、『カネの力』によって国民の参政権を侵害し、国民主権を揺るがすものだ」と厳しく批判しました。

 赤嶺氏は、国民からも企業・団体献金を廃止すべきだという声が高まっていると強調。日本共産党は企業・団体献金も政党助成金も受け取っていないと述べ、「政党は、政治資金を国民に依拠して集めるべきだ」と厳しく批判しました。

 自民党の中谷元議員は、改憲のための国民投票法について、国会に設置する広報協議会の規定案の整備を主張。国民民主党の玉木雄一郎代表は「(岸田文雄首相が主張する9月までの改憲は)絶望的だ」と述べました。(しんぶん赤旗 2024年6月1日)

 

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企業団体献金やめよ(衆院憲法審)

議事録

○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 まず、国民投票法について意見を述べます。
 私たちは、国民が改憲を求めていない中で、改憲のための国民投票法を整備する必要はないという立場です。
 現行の国民投票法は、第一次安倍政権の二〇〇七年に、安倍首相が、私の内閣で憲法改正を目指すと意欲を示す下で、自民党が改憲を進めるため、強行採決して作られたものです。
 その内容は、改憲案を通すために都合のよい仕組みとなっています。具体的には、最低投票率の規定がないこと、資金力の多い改憲派に広告が買い占められてしまうこと、公務員や教育関係者の意見表明や国民投票運動を不当に規制していることであります。広報協議会についても、協議会の委員は、改憲案に賛成した会派が圧倒的多数を占めることになります。広報や広告の内容も、改憲案の説明や賛成意見が大部分を占め、改憲を進めるために極めて有利な仕組みです。
 この根本的な問題を放置したまま協議会の規程を整備することは到底認められないと強く指摘しておきたいと思います。
 次に、政治改革と憲法についてであります。
 自民党の裏金事件は、派閥の政治資金パーティーを通じて、組織的に、大規模に、長期間にわたり、収支報告書の不記載、虚偽記載という政治資金規正法違反の犯罪行為を行っていたもので、民主主義の根幹を脅かすものです。
 国会の責務は、裏金が何に使われたのかを含め、事件の全容を解明し、金権腐敗政治の根を絶つ抜本的な改革を実現することです。その核心は、企業・団体献金の全面禁止です。
 自民党が、企業と癒着して財界、大企業の利益を優先し、国民生活を顧みないという政治の腐敗を生み出してきたことは極めて重大です。にもかかわらず、自民党は、金権腐敗政治の根源である企業・団体献金に一切手を触れない法案を押し通そうとしています。断じて容認できません。
 強調しておきたいのは、企業・団体献金は本質的に賄賂性を持つものであり、国民の参政権を侵害するものだということです。ここに重大な憲法問題があります。
 日本国憲法前文は、主権が国民にあることを宣言しています。その下で、第十五条は、公務員の選定を国民固有の権利であると規定し、国民個人個人に参政権を保障しています。国民個人個人が自ら支持する政党に政治資金を寄附し、政治献金をすることは、主権者としての参政権の行使そのものです。
 企業は主権者ではなく、選挙権、参政権を認められていないことは一目瞭然です。企業は、利潤の追求を目的とする営利団体です。したがって、企業が政治に金を出せば必ず見返りを期待するものであり、本質的に賄賂性を持つことは明らかです。
 参政権を持たない企業が巨大な資金力によって政治に影響を与えようとすることは、金の力によって国民の参政権を侵害し、国民主権を揺るがすものであり、絶対に許されません。
 自民党は、企業・団体献金を正当化する根拠として、一九七〇年の八幡製鉄政治献金事件の最高裁判決を持ち出しています。しかし、最高裁判決は、企業が政治的行為をなす自由を有することを認める一方で、「大企業による巨額の寄附は金権政治の弊を産む」と指摘し、「弊害に対処する方途は、さしあたり、立法政策にまつべきこと」と述べています。
 既に六十年以上も前に企業・団体献金の弊害が指摘されていたにもかかわらず、温存し続けてきた結果、今の裏金事件を引き起こしているのであり、政治の責任は極めて重大です。
 自民党の裏金問題に対し、どの世論調査でも、企業・団体献金は禁止すべきだという国民の声が圧倒的多数となっています。私たち日本共産党は、一貫して企業・団体献金の全面禁止を主張し、自らも受け取っていません。政党助成金も受け取っていません。政党は、政治資金を国民に依拠して集めるべきであります。
 企業・団体献金によって国民の参政権が侵害され、政治がゆがめられている現実を正すことこそ私たち政治家に求められていると強く主張して、発言を終わります。

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