外務省は17日の衆院外務委員会で、沖縄県北谷町で13日に女性を殺害後に自殺した米海兵隊キャンプ・シュワブ所属の米海軍兵(3等兵曹)が、米軍司令官から被害女性への接触を禁止する「軍事保護命令」(ミリタリープロテクティブオーダー=MPO)を受けていたことを明らかにしました。日本共産党の赤嶺政賢議員への答弁。
MPOは、DVやストーカー行為を働いた米軍人に対し、被害者への接触・接近を禁止する制度。外務省の岡野正敬審議官は、加害米兵が事件当時「MPOの対象だった」と認めました。
赤嶺氏は、現行の米軍の勤務外行動指針「リバティー制度」に基づく外出規制措置で、3等軍曹以下の兵士は午前1時~5時まで外出が禁止されていると指摘。事件発生は午前5~6時ころとみられることから「なぜこの米兵は基地の外にいたのか」とただしました。
岡野氏は、加害米兵が同制度の対象だったことを認める一方「個別の状況のお答えは控える」と答弁を避けました。赤嶺氏は、同制度について「外出規制時間帯の基地の出入りを規制するだけで、その後に基地に戻れば何のおとがめもない。抜け穴だらけの制度が事件の背景にある」と強調。事件の全容解明と再発防止策を明らかにするよう求めました。(しんぶん赤旗 2019年4月18日)
普天間基地 外来機月300回超飛来は脅威
赤嶺氏「米国に停止迫れ」 衆院外務委
日本共産党の赤嶺政賢議員は17日の衆院外務委員会で、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)に飛来する外来機の離着陸回数が1、3両月に300回を超えたと指摘し、同基地の負担増が住民を危険にさらしているとして外来機の飛来停止を米国に求めるよう迫りました。
赤嶺氏は、同基地への外来機の飛来状況をまとめた防衛省の目視調査結果によれば、2017年4月の調査開始以降、外来機の離着陸が今年1月に378回、3月に301回にのぼっていると指摘。同月25日にはハワイの海兵隊基地からオスプレイ4機が、今月11日にはF35Bステルス戦闘機10機が飛来したことにふれ、飛来目的や事前通知の有無をただしました。
防衛省の中村吉利地方協力局長は「米側に照会したところ、『作戦保全の必要性から詳細には言及致しかねる』と回答があった」と述べ、事前通知がなかったと認めました。
赤嶺氏は、政府が外来機の飛来を止められず、米軍による普天間基地の運用強化を許しているため国民が騒音に苦しめられていると指摘し「主権国家の姿勢ではない」と批判。「県民に『辺野古新基地を造らなければ普天間の危険性は除去できない』と言う前に、外来機の飛来停止を米国に求めるのが政府の役割だ」と強調しました。(しんぶん赤旗 2019年4月22日)