日本共産党の赤嶺政賢議員は3月8日の衆院安全保障委員会で、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、政府が裁判所から提示された和解案を受け入れた(4日)直後に、沖縄県に対し埋め立て承認取り消しを是正するよう指示(7日)した問題を追及しました。
和解条項では、政府が埋め立て工事を中止し、県との円満解決に向けた協議を行い、訴訟になった場合には双方が判決に従うことが盛り込まれています。安倍首相は沖縄県の翁長雄志知事との会談で「今後は誠意をもって協議を続け、円満解決に向けて話し合いたい」(4日)と述べていました。
赤嶺氏が「政府として、いつどこで是正指示を出すと決めたのか」と追及したのに対し、中谷元・防衛相は「和解条項の中に書かれている」と述べ、当初からただちに是正指示を出す方針だったことが浮き彫りになりました。
赤嶺氏は「円満解決のためこれから協議に入るときに是正指示を出すとは、沖縄の立場からみれば非常に不誠実な対応だ」と国の立場を一方的に押し付ける姿勢を批判しました。
赤嶺氏は、戦後の強制的な土地収用が普天間基地問題の原点だと指摘し、今後の県との協議で「戦中・戦後の沖縄の歴史、特に米軍基地の形成過程に係る国際法上の合法性も含めた検証」を行うことを求めました。
中谷氏は沖縄県民の心情や実情を考慮しながら協議を進める考えを示しました。(しんぶん赤旗 2016年3月10日)
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議事録
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
米軍普天間基地問題について質問をいたします。
三月四日、辺野古への米軍新基地建設をめぐり、国と沖縄県との和解が成立をいたしました。和解条項には、双方が訴訟と審査請求を取り下げ、沖縄防衛局は直ちに埋立工事を中止すること、国と県が円満解決に向けた協議を行うこと、訴訟となった場合は双方が判決に沿った手続を実施することなどを明記しています。
総理は、同日、沖縄県の翁長知事と会談し、笑顔で握手を交わし、和解が成立し本当によかった、今後は誠意を持って沖縄県と協議を続け、円満解決に向けて話し合いたいと述べました。ところが、政府は、七日、埋立承認取り消しの是正を指示する文書を発出しました。和解の成立からわずか三日、国と県の協議が一度も開かれていないもとでの是正指示であります。
翁長知事は、安倍首相は誠意を持って沖縄県と協議をしたいと言った、いい方向に結論を出そうという中で、入り口でこういう形でやるのは大変残念だ、このように述べております。
まず防衛大臣に確認をしますが、政府として、いつ、どこで是正指示を出すことを決めたんですか。
○中谷国務大臣 和解条項の中に、国土交通大臣は、沖縄県知事に対し、埋立承認取り消しに係る地方自治法二百四十五条の七の所要の是正の指示をし、県知事はということが書かれておるわけでございます。
これにつきましては、和解条項に従いまして、昨日、沖縄防衛局の職員がこれに合わせまして国土交通省に赴きまして、沖縄防衛局長が昨年十月に行った審査請求及び執行停止申し立てを取り下げる旨の文書を提出いたしました。和解条項に従いまして、七日、国土交通大臣から沖縄県知事に対しまして法令違反を是正するよう指示をする旨の文書を郵送されたと承知いたしております。
○赤嶺委員 是正指示については、おっしゃったとおりに和解条項に書いてあります。だが、いつ出すかまでは書いてあるわけではないんですね。
政府として、直ちに是正指示を出すことを、総理と翁長知事の会談の前に決めていたのか、それとも、会談の後、関係閣僚会議などを開いて決めたのか、どちらですか。
○中谷国務大臣 四日のちょうど昼過ぎに総理の方が和解案を受け入れ、そして、沖縄県に対しましても、裁判所の方で和解が成立したということでございます。
総理が知事に会われたのが四時半だと伺っているわけでございますが、この和解の内容におきまして、今回の対応につきましても、政府と沖縄県が合意に達した和解の条項に基づくものでありまして、政府と沖縄県が和解条項の内容を実現していく上で必要な手続でございます。
結果的に、昨日、国交大臣から指示をする文書を郵送されたということで、この手続に従って実施をしたわけでございますので、時程的に考えますと、四日の四時半に面会をした後のことではないかと思っております。
○赤嶺委員 四日の翁長知事と総理が面談をした後、是正指示を出すことを決めたんですか。どこで決めたんですか、誰が決めたんですか。
○中谷国務大臣 政府といたしまして、この和解条項に従って対応するということで、政府全体として決定したということでございます。
○赤嶺委員 和解条項に是正指示について書かれていることはもう百も承知の質問なんですよ。
ちょっと国交省に聞きますが、その是正指示を出すことを決めたのは、総理が翁長知事と会う前ですか、会った後ですか。
○野村政府参考人 お答え申し上げます。
この和解条項に基づき和解が成立するということにつきましては、今、中谷防衛大臣から御答弁があったとおり、関係閣僚会議においてそのようなことが決まったということでございます。
国土交通省においては、その合意に達した和解条項に基づき、是正の指示を昨日郵送により沖縄県知事に送ったところでございます。
○赤嶺委員 そうすると、既に、関係閣僚会議で和解を受け入れるということを決めたわけですから、そのときは是正指示に進むことも決めていた、そういうことですね。
○中谷国務大臣 政府としては、和解の提案を受け入れると決まりまして、その後、沖縄県との和解が成立するわけでございます。これを受けて、直ちに、工事の中止におきましては私の方に総理の方から指示がありまして、私も指示をいたしました。このように、その後、政府として意思決定をしたわけでございます。
今回は国土交通省の対応ということで、それにつきましても、政府として、和解が成立した後で決定をして、指示がされたというふうに思っております。
○赤嶺委員 和解が成立しなきゃ是正指示を出せないのは当たり前じゃないですか。今聞いているのは、総理が翁長知事と会う前ですか、会った後ですかということですよ。
関係閣僚会議というのは、翁長知事と会う前に開かれて、和解の受け入れを決めたわけですよね。翁長知事と安倍総理が会って、その後、関係閣僚会議が開かれたんですか。
○中谷国務大臣 これは、それぞれ事務方においても手続や検討が必要でございまして、四日の昼に和解が成立しました。これにつきまして、防衛省は、昨日、沖縄防衛局の職員が国交省に赴きまして、そして、十月に行った審査請求と執行停止申し立てを取り下げる旨の文書を提出しました。そのために、その後、国土交通大臣による執行停止の決定が失効しましたので、現在、埋立承認は沖縄県知事によって取り消された状態にあります。
それに従いまして、和解条項に従って、国交大臣から県知事に対して法令違反を是正する指示をする旨の文書を郵送されたということで、手順に従って行っているということでございます。
○赤嶺委員 いや、私は、その手順をもうちょっと踏み込んで聞いているわけですよ。
総理が翁長知事と会う前に、既に政府においては是正指示を出すことを決めていたんですか、その後ですか。大臣は答えませんから、国交省、答えてください。
○中谷国務大臣 出すこと自体は和解の条項に入っております。和解が成立したということで、それが動き始めるわけですね。
その手続におきましては、先ほど説明いたしましたが、七日の月曜日、十一時半ごろ、沖縄防衛局の職員が国交省に赴きまして文書を手交したわけでございますので、国交省の手続はそれ以降ということでございます。
○赤嶺委員 和解が成立をして、そして円満解決、これから協議に入るときに、沖縄の立場から見れば、いきなり是正指示で、もう一度裁判をやろうじゃないか、もう一度裁判に出てこい、裁判をやれるならやってみろという雰囲気ですよ。(発言する者あり)そんなことないと笑っているから、いつまでたっても普天間問題は解決しないんですよ。ここを理解できないで何だかんだ言ったって、ここの中での話ですよ。解決しないですよ。非常に不誠実な対応だと思います。
裁判所が一月二十九日に提示した和解勧告文があります。これは御存じですよね、和解勧告文。そこでは、沖縄対日本政府という対立の構図になっていることを双方が反省すべきとした上で、このように述べています。
平成十一年地方自治法改正は、国と地方公共団体が、それぞれ独立の行政主体として役割を分担し、対等・協力の関係となることが期待されたものである。このことは法定受託事務の処理において特に求められるものである。同改正の精神にも反する状況になっている。
和解勧告文には裁判長がこのように言っているわけですよ。政府がやってきていることは自治法改正の精神にも反する状況になっている、こう述べたわけです。
これについて防衛大臣はどう受けとめていますか。
○中谷国務大臣 政府といたしまして、今回、和解勧告という新たな状況を踏まえて熟慮した結果、国と沖縄県との将来にとって最適な選択であると判断して、今回の和解を受け入れることといたしたものでございます。
これにつきましては沖縄県も同様でございまして、結果的に、この和解条項を受け入れて、和解が成立をしたわけでございます。その和解条項には、それぞれやるべきことが書いてあるわけでございまして、これに従って誠実にとり行っていくわけでございます。
御指摘の協議につきましては、この和解条項の中に、国交大臣と沖縄防衛局長、沖縄県知事は、是正の指示の取り消し訴訟判決確定まで普天間飛行場の返還及び本件埋立事業に関する円満解決に向けた協議を実施すると書かれているわけでございまして、この是正指示の取り消し訴訟の判決確定までということで、それまでの時程がこの和解条項の中に示されているわけでございますので、政府としては、これに従って誠意を持って行っているということでございます。
○赤嶺委員 和解勧告文について聞いたわけです。和解勧告文の中で、代執行訴訟に訴える政府のやり方は、改正された地方自治法の精神にも反する状況だ、裁判長はそういう和解勧告文を出したわけですよ。あなた方が間違っている、裁判長はそう指摘しているわけですよ。沖縄県は、そういうやり方について抵抗し、法治主義を守るために裁判に訴えました。
裁判長からこのように言われたことについて、大臣はどのように受けとめているんですかということを聞いているんです。
○中谷国務大臣 和解案に従って誠実に対応していくということでございますが、考え方といたしましては、政府といたしましては、平成二十五年末に仲井真前知事からいただいた普天間飛行場の辺野古への移設に必要な埋立承認は何ら瑕疵がなく、既に行政判断は示されているという考えには変わりがございません。
しかしながら、裁判所からの勧告という状況を踏まえまして熟慮した結果、沖縄県と国との将来にとって最適な選択であると判断して和解を受け入れたということでございます。
○赤嶺委員 政府は、あなた方は、仲井真知事の埋立承認は正しいといって、とるべきでない代執行訴訟という手段をとって、余りにも乱暴だと言われて和解勧告が出された、そういう経過であるわけです。だから代執行訴訟をおろしたわけでしょう。
それで、一昨年の名護市長選挙、沖縄の県知事選挙、総選挙で、新基地建設反対の民意は明確に示されました。ところが、安倍首相は当初、選挙で選ばれた翁長知事に会おうともしませんでした。昨年夏に集中協議が行われましたが、県の意見には耳を傾けようともしませんでした。去年の十月に埋立承認が取り消された後は、国民の権利救済を目的とした行政不服審査制度を悪用し、直ちに工事を再開させました。さらに、承認の取り消しそのものも消し去ろうと、県の権限を剥奪する代執行訴訟に訴えたのであります。
私たちは、民主主義も地方自治も無視するやり方で、問答無用で基地を押しつけるというこの政府の対応を、この委員会で繰り返し繰り返し批判してまいりました。こうした安倍内閣の強権的な姿勢が地方自治法改正の精神に反するものとして裁判所から否定された、こういうことであります。
円満解決に向けた協議に合意しながら、和解成立の直後から、総理からも、官房長官、防衛大臣からも、辺野古への移設が唯一の解決策だという発言が繰り返されています。国の結論を一方的に押しつける政府のやり方は、県民の願いを踏みにじるものであるのはもちろん、和解勧告に込められた裁判所の意向を踏みにじるものだと言わなければなりません。
和解勧告文は、
本来あるべき姿としては、沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意して、米国に協力を求めるべきである。そうなれば、米国としても、大幅な改革を含めて積極的に協力をしようという契機となりうる。
ここまで踏み込んで指摘しているわけです。
裁判所の指摘を重く受けとめて、是正指示を取り消して、まず沖縄県と真摯な協議を行う、ここから始めるべきではありませんか。
○中谷国務大臣 この問題の原点は、普天間基地の抱える危険性の除去でございます。そのため、もう二十年にもなりますけれども、いろいろな案を協議し、交渉し、そして、申請手続を踏まえまして、一日も早くこの普天間飛行場の移設が実現できるように取り組んでまいりました。
しかしながら、現状として国と沖縄県が訴訟合戦を繰り広げているという関係が続けば、これはこれから何年も固定化をされるようになる懸念がございます。
それでは地元の皆様方にとって解決が遠くなるわけでございまして、今回、政府といたしましては、熟慮を重ねまして、裁判所によります和解案を受け入れて、その手続によって、司法の場においても解決をしますし、また、解決に向けて円満に事を進めるために協議をしていくということでございまして、この和解内容を誠実に実行いたしまして、工事も中止をいたします。そして、沖縄県との協議も進めながら、しかしながら、その上で、司法判断が下された場合には、その判断に従い誠実に対応してまいるということでございます。
沖縄県も国も普天間基地の危険性を除去するということは同じ思いでございますので、この共通の目標に向かって、お互いに協力、そして努力をしていきたいということでございます。
○赤嶺委員 熟慮とおっしゃいますけれども、熟慮しないで、地方自治法の精神に反して代執行訴訟をあなた方が提起したことから間違いが始まったんです。
政府の考え方の一方的な押しつけ、それを訴訟合戦だと言いますが、行政不服審査法に基づいて執行停止をやるという、およそ行政法の専門家の間でも抗議の声が起こるような、法治主義を無視するようなやり方に、やむを得ず沖縄県は裁判に訴えた。その根源は、皆さんが熟慮なしに、政府の一方的な考え方を押しつけるために代執行訴訟をやったところにあるわけです。今度の結果について、ここをきちんと反省しなきゃいけないと思いますよ。
沖縄県との協議に当たって、私は防衛大臣に一点要望したいことがあります。
普天間基地の問題は、戦中戦後の沖縄の歴史と切り離すことのできない問題です。
きょうは官房長官はおられませんけれども、先月の二十九日の予算委員会で看過できないやりとりがありました。翁長知事が、昨年の集中審議で、戦後の強制的な土地収用がこの問題の原点であるということを指摘したことについて、官房長官は、翁長知事のそうした主張は、橋本元総理を初めとして沖縄県、米国の関係者が重ねてきた今日までの努力を無視するものだ、このように述べ、さらに、官房長官は昨年も、戦後の日本の歴史については沖縄だけではない、日本全国、悲惨な中で皆さんが大変御苦労されて、今日の豊かで平和で自由な国を築き上げてきた、このように述べました。こういう発言が出てくるところに、国と沖縄県の協議が交わらない、平行線に終わる原因が象徴的にあらわれているのではないかと思います。
住宅地に囲まれた普天間基地の一刻も早い閉鎖、返還が必要であることは当然であります。原点、二十年と言いましたが、その前から求めているんですよ。なぜその前から求めているか。復帰をしたら普天間基地に航空機を集中させて、危険な基地になったんですよ。危険の原点は政府にあるんですよ、そして、町の真ん中に土地を強奪してつくった米軍の側にあるわけです。そういう基地を閉鎖、返還ということは、我々はずっと言い続けてきたんです。
なぜ、政府の言う代替施設の建設が受けられないのか。そこには、県民の四人に一人が犠牲になった沖縄戦、住民の土地を強制的に奪って構築された米軍基地の成り立ち、基地あるがゆえの県民の苦難の歴史が深くかかわっているからであります。
今、委員外の発言で、住宅は基地をつくるときになかったと言っておりましたが、これこそまさに歴史を知らない人の主張であります。こういうことの共通認識、議論の土台をつくらない限り、中身のある協議はできません。
防衛大臣に要望したいと思いますが、今回の協議に当たっては、今申し上げてきた戦中戦後の沖縄の歴史、とりわけ普天間基地を初めとする米軍基地の形成過程において、国際法上の合法性も含めて検証することを求めたいと思いますが、いかがですか。
○中谷国務大臣 我々は、さきの大戦におきまして、沖縄県におきまして悲惨な地上戦が展開をされ、そして、サンフランシスコ平和条約の発効以降も一定期間我が国の施政権外に置かれたという沖縄県の苦難の歴史、これを忘れてはならないと思っております。
累次、沖縄の皆さん方とは話をし、協議をしているわけでございますし、昨年、一カ月作業中止をいたしまして集中協議も行ってきたわけでございますが、まだまだ政府の立場において沖縄県の御理解を得るには至らなかったということでございます。
この原点についても議論が交わされて、戦後七十年の米軍基地負担についての沖縄県の思いを拝聴する機会もありましたし、また、政府の考えもお話をさせていただいたわけでございます。
累次、沖縄県の負担の軽減、また普天間の危険性の除去などには目に見える形でお示しをいたしておりまして、今回の辺野古移設案におきましても、現在の普天間基地の機能を大幅に軽減するような内容でございまして、環境においても調査の上で実施をいたしておりますので、この点につきましては御理解をいただきたいと思いますけれども、お話がありましたとおり、沖縄県の皆様方のお心とか実情等につきまして、しっかりと認識をしながら進めてまいりたいと思っております。
○赤嶺委員 それにしても、そういう答弁が出るにしては、一方的な辺野古推進にこだわっている。ここを改めない限り、普天間の基地の危険性の除去は進みません。
結局、工事が中止ということになりましたけれども、確認をいたしますが、これまで政府は、在沖米軍基地の統合計画で、普天間基地の返還時期について、二〇二二年度またはその後としてきました。今回の和解成立を受けて、この返還時期も見直しが必要になると思いますが、防衛大臣はどういう認識ですか。
○中谷国務大臣 これは、二〇一三年の四月に日米が普天間飛行場を含む嘉手納以南の米軍施設・区域の返還に係る統合計画に合意をいたしております。その中で、この返還時期を二〇二二年度またはその後と示しておりまして、返還までに必要な一つ一つの手順、それぞれの手順を実施するために必要な期間が明記をされているということでございます。
この和解によりまして埋立工事を中止することになりますが、和解内容に示された手続を経まして移設作業を再開するまでの間、予断をして今後の移設作業の見通しについてコメントすることは困難でございまして、誠実に和解の手続に従って一つ一つ実施をするということによってこの問題が解決をされまして、早期に普天間飛行場の移設が実施できるように全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
○赤嶺委員 そうすると、二〇二二年度またはその後というのは見直さざるを得ないということですね。
○中谷国務大臣 今回の和解によりまして埋め立ての工事は中止をすることになりますが、手続を経まして移設作業を再開するまでの期間、これは予断をして今後の移設作業の見通しについて現時点でコメントすることは困難でございますが、この統合計画の早期の着実な実施に今まで取り組んできたわけでありまして、今後とも引き続き日米間で連携して取り組んでいく考えでございます。
○赤嶺委員 私は、そういう事態になって、普天間基地の危険性の除去にどう対処するか、大事な課題が提起されていると思うんです。
今度の宜野湾市長選挙は、辺野古が争点にならなかったとかいろいろな問題がありましたが、一致点があったんですよ。普天間基地の返還は移設条件をつけたから二十年もおくれたんです。県民はずっと主張してきて、たらい回しの条件では沖縄では無理です。
やはり、たらい回しの条件はつけないで、普天間基地は、危険性の除去が県民みんなの願い、政府の思いと言うならば、直ちに閉鎖、返還をすべきだ、そのためのアメリカとの交渉に入るべきだということを申し上げまして、質問を終わります。