日本共産党の赤嶺政賢議員は6月6日の衆院海賊テロ特別委員会で、集団的自衛権をめぐる与党協議に政府が示した「邦人輸送中の米輸送艦の防護」の事例について質問し、北朝鮮の核開発問題で「軍事的な選択肢はありえない」と強調し、平和的外交的解決に徹することを政府に求めました。
赤嶺氏は、1993~94年の北朝鮮の第1次核危機の際、米クリントン政権が核施設の空爆を検討したものの、米軍3万人、韓国軍45万人、民間人100万人以上もの死傷者が出るなどの甚大な被害の推定から軍事的な選択肢を取らなかったことを指摘しました。
外務省の下川真樹太アジア大洋州局参事官は、当時のガルーチ米国務次官補が著書で、核施設の攻撃について「第2次朝鮮戦争を惹起し、在韓米軍及び同盟諸国に甚大な被害が出ることを懸念した」と述べていたことを明らかにしました。
赤嶺氏は、米国政府が99年の核政策の見直しで、外交解決を強調した報告書(「ペリー報告書」)を公表したことにふれ、「大事なことは、国際社会が一致して平和的外交的な解決に力を尽くすことだ」と強調しました。(しんぶん赤旗 2014年6月16日)