小野寺五典防衛相は4月8日、沖縄県が求めている「普天間基地(同県宜野湾市)の5年以内の運用停止」について、日米防衛相会談(6日)で日本政府の要請としてではなく、県の要望として米側に伝達したことを明らかにしました。8日の衆院安全保障委員会で、赤嶺政賢議員の質問に小野寺氏が答弁しました。
赤嶺氏は、「普天間基地の5年以内の運用停止」が日本政府の正式な要請だったのかと質問。小野寺氏は「沖縄県側からこのような要請があったということについて、米側に説明した」と述べ、政府の要請事項ではないことを認めました。
赤嶺氏は、同様に県が求めている牧港補給地区の7年以内の全面返還についても日米合意の見直しを米側に求めたかと質問。小野寺氏は「沖縄県から要請があることは承知している」と述べるにとどまりました。
赤嶺氏は、稲嶺県政時にも沖縄県側が求めた新基地「15年使用期限」が国の仲介にとどまり破綻した経緯にふれ、「県の要望を国が仲立ちするだけで、重大問題が実現するのか疑問だ。首相の県知事への説明は口約束だったと言わざるをえない」と批判しました。(しんぶん赤旗 2014年4月10日)