日本共産党の赤嶺政賢議員は3月28日の衆院内閣委員会で、下村博文文部科学相が沖縄県竹富町教育委員会に対して育鵬社版公民教科書を押し付ける「是正要求」を出したことを批判し、地方教育行政への介入をただちにやめるよう求めました。
文科省は、是正要求の根拠として、同教委が「八重山採択地区協議会の規約に従ってまとめられた結果と異なる教科書の採択を現在まで変えていない」ことをあげています。赤嶺氏は①協議会での再協議の結果を最終決定としないことが規約を定める過程で確認された②規約の有権解釈権は国にはない、ことをあげ、文科省の根拠が成り立たないことを指摘。文科省の前川喜平・初等中等教育局長はいずれの点も認めました。
赤嶺氏は、文科省が教育委員会の自主判断、権限とされている教科書の採択方法にまで立ち入り、圧力を加えてきたことは、地方教育行政法や教科書無償措置法に違反する疑いが強いと強調しました。
また、赤嶺氏は、地方自治法では、当該自治体の行財政運営の混乱、停滞などを是正要求の要件としていることをあげ、「学校現場にどのような混乱があるのか」とただしました。
前川局長は「年度内に是正の措置を尽くさなければならないと判断した」と答弁。赤嶺氏は、竹富町では教育長も校長も現場で混乱は起きていないと発言していることをあげ、是正要求は法律の要件を満たしていないと指摘しました。(しんぶん赤旗 2014年3月29日)