日本共産党の赤嶺政賢議員は3月18日の衆院本会議で、昨年末に策定された「国家安全保障戦略」について、「『積極的平和主義』などと偽りの看板を掲げ、集団的自衛権の行使にひた走る姿勢は、異様な時代逆行そのものだ」と批判しました。
赤嶺氏は、「容易に国境を越えてくる」とテロなどの脅威を強調する安倍晋三首相に対し、「まず米国主導の『テロとのたたかい』が問われるべきだ」と指摘。自衛隊を派兵したアフガニスタン、イラク戦争で重大な犠牲・惨害をもたらす一方、米国自身が両国から撤退を進め、シリアやイランでも外交的解決にかじを切っていることをあげ、「日本に求められているのは紛争の平和的解決の流れを推し進めることだ」と述べました。
安倍首相は「平和的解決が重要なことはいうまでもない」としながら、集団的自衛権行使容認の検討を進める姿勢を示しました。
赤嶺氏は、「防衛大綱」「中期防衛力整備計画」が自衛隊の「海兵隊化」やF35戦闘機・オスプレイなどの導入、南西諸島での自衛隊増強を打ち出していることをあげ、軍拡競争を招くものと批判。「必要なことは日中双方が平和的解決に徹し、対話につくことだ」と求めました。
さらに、首相の歴史認識をあげ、「侵略戦争と植民地支配への反省を曖昧にして、『戦争する国』に突き進むことは許されない」と強調しました。(しんぶん赤旗 2014年3月19日)