日本共産党の赤嶺政賢議員は3月12日の衆院内閣委員会で、安倍政権が進める国家公務員制度「改革」について、「国際労働機関(ILO)の勧告を正面から受け止め労働基本権の回復こそ制度改革の柱とすべきだ」と主張しました。
ILOは2002年、日本政府に対し「公務員の労働基本権に対する制約を再考すべきだ」と要請。以来、8次にわたる勧告を行ってきました。一方、稲田朋美行政改革担当相は(1)関係者との協議(2)改革の進展についての情報提供―がILOの要請事項だと国会答弁で説明してきました。
赤嶺氏は、03年の日本政府の釈明後もILOの勧告内容は変わっていないと指摘。稲田氏は「勧告は変わっていない」と認める一方、「ILOが求めているのは、よく協議し、報告せよということではないか」と答えました。
赤嶺氏は、06年の勧告以降、日本政府自身が労働基本権回復に向け法案策定を続けてきたものの、第2次安倍政権発足(12年末)でその動きが白紙に戻ったことに言及。最新の勧告(13年3月)でも「必要な措置を講ずる」と基本権回復を求めていることをあげ、「8次にわたる勧告は一貫している。(稲田担当相の説明は)勧告の核心をひた隠しにして、その精神をゆがめるものだ」と批判しました。(しんぶん赤旗 2014年3月13日)