日本共産党の赤嶺政賢議員は29日の衆院内閣委員会で、障害者差別解消法案が禁止する「差別」の定義をただしました。
同法案は、障害者権利条約の批准に向けたもの。赤嶺氏は「法案に『差別』自体の定義がない。権利条約が規定する『差別』と同じか」とただすと、山崎史郎内閣府政策統括官は「基本的に条約の趣旨をふまえたもの」と答弁しました。
赤嶺氏は、内閣府障害者政策委員会の差別禁止部会が昨年9月の意見書で「共通の物差し」を示すよう求めていることをあげ、「障害を理由とした差別の定義を明確に示すことが求められている」と述べました。山崎統括官は「差別の個別の事案は指針で示していく」と答え、赤嶺氏は「3年後の見直しを待たずに法案の問題を検討していくべきだ」と強調しました。
また赤嶺氏は「当事者である障害者の意見を聞く機会がないまま採決することは極めて重大だ」と指摘しました。
同法案は全会一致で可決されました。(しんぶん赤旗 2013年5月31日)