小野寺五典防衛相は5月23日の衆院安全保障委員会で、在日米軍関係者の基地内外の居住者数について、米軍の要請を受け、今年3月から市町村別の公表を中止したことを明らかにしました。日本共産党の赤嶺政賢議員への答弁です。
居住者数の公表は、2008年に沖縄本島中部で米軍基地の外に居住する米兵による女子中学生暴行事件が発生したことを受けて開始されたものです。しかし、11年度末分から軍人・軍属・家族別の公表をやめ、12年度末分からは市町村別から都道府県別のみの公表に変更し、公表内容を次つぎと狭めています。
小野寺防衛相は「米側から詳細な数字を公表することにセキュリティー(安全)上、強い懸念が寄せられた」と述べました。
赤嶺氏は「安全が脅かされているのは、基地の外に住む米兵ではない。県民だ」と厳しく批判。米軍基地の外に居住する米兵が泥酔し、住居に侵入して中学生を殴った事件(12年11月)にもふれて、「アメリカいいなりは改めるべきだ」と指摘しました。(しんぶん赤旗 2013年5月27日)