2008年から11年に、公務中に日本人に傷害を負わせ、米軍が第1次裁判権を行使しながら処分なしとされた米軍人が少なくとも3人いることが、5月23日の衆院安全保障委員会でわかりました。日本共産党の赤嶺政賢議員に、法務省が明らかにしました。
処分なしとされた米軍人の内訳は10年に2人、11年に1人です。
赤嶺氏が事件内容や処分なしとされた理由についてただしたのに対し、法務省の稲田伸夫刑事局長は「事件関係者の名誉の保護や米軍当局との信頼関係の観点から答えを差し控える」としました。
赤嶺氏は被害者にとって加害者の処分がどうなったのかを知らされないことは問題だと批判し、処分結果や審理過程を被害者・遺族、地元自治体に通知する仕組みをただちに構築すべきだと強く求めました。岸田文雄外相は「鋭意検討したい」と答弁しました。
また質疑では、同時期に懲戒処分とされた米軍人が191人、軍法会議で裁かれた米軍人はいなかったことがわかりました。(しんぶん赤旗 2013年5月25日)