日本共産党の赤嶺政賢議員は2月13日の衆院予算委員会で、沖縄での米軍垂直離着陸輸送機オスプレイの飛行実態をとりあげ、米軍の運用を優先する政府の姿勢を追及しました。
赤嶺氏は、現地調査を行った宜野座村では、着陸帯から約200メートルの場所にある民家で、夜間1時間余の間に16回もオスプレイが飛来し、最大98・9デシベルの騒音(電車通過時のガード下に相当)を記録していると指摘。「屋根すれすれに飛行し、これでは生活できない」と述べ、訓練中止と着陸帯の即時撤去を求めました。
小野寺五典防衛相は「実態を把握し、米側に伝えていきたい」と答えました。
赤嶺氏は、同県名護市内の小・中学校や高専から「授業に支障」などの訴えが相次いでいることをあげ、「学校や病院など人口密集地域上空の飛行を避ける」とした日米合意違反そのものだと追及。防衛相は「精査している」との答弁を繰り返しました。
赤嶺氏は、「日米合意自体が抜け穴だらけだが、精査しなくても違反は(現地を)見ればわかる。合意を守らせる態度がない」と述べ、政府の姿勢を批判しました。
ボトル落下事故経緯も確認せず
さらに赤嶺氏は、オスプレイが飛行中に同県宜野湾市内の民間地へ飲料用ボトルを落下させた事故(5日)について追及。オスプレイがこれまでも乗員自身や洗浄液などの落下事故を繰り返してきたことをあげ、「オスプレイは後部ハッチを開けた状態で飛行する。今後も起きる危険がある」と指摘しました。
小野寺防衛相は「米軍の運用上の問題で、再度確認する」と述べ、いまだに落下の経緯さえ確認できていない無責任な姿勢を示しました。赤嶺氏は「民間地上空での飛行訓練をやめ、住宅地に隣接した基地を閉鎖する以外に解決の道はない」と強調しました。