日本共産党の赤嶺政賢議員は10月25日の衆院安保委員会で、政府が進める沖縄県与那国島への自衛隊配備が島の活性化につながらないことを指摘し、計画の中止を求めました。
赤嶺氏は、防衛省が来年度の概算要求に、与那国島への陸上自衛隊・沿岸監視隊の配備と航空自衛隊・移動警戒隊の展開のための用地取得費を盛り込んだことに言及。地元の関心は、「島の活性化」にあるが、今回の配備でどのような交付金や補助金が対象になるのかただしました。
神風英男防衛政務官は、米軍再編にともなう再編交付金や周辺環境整備法による調整交付金には該当しないと答弁。沿岸監視隊が置かれ自治体の財政負担を伴う補助金も、1自治体(北海道羅臼町での道路改修1件)しか実績がないことを明らかにしました。
赤嶺氏は、1950年代から国境警備を理由に自衛隊部隊が順次置かれてきた長崎県対馬では60年代と比較して人口が半減した事実を示し、「自衛隊配備では島の活性化ははかれない」と主張。その上で、薬草栽培や観光など与那国の特性を生かした産業をおこし、国境の島としてアジアとの交流を深めることでこそ活性化につながると述べ、「与那国島への自衛隊配備はやめるべきだ」と迫りました。(しんぶん赤旗 2011年10月26日)