日本共産党の赤嶺政賢議員は8日の衆院予算委員会で、米海兵隊普天間基地への配備がねらわれている垂直離着陸機MV22オスプレイがもつ構造上の重大欠陥を指摘し、配備計画の中止と同基地の無条件撤去を迫りました。
基地の無条件撤去迫る
赤嶺氏は、オスプレイが開発過程で4回の墜落事故を起こし、2005年の量産開始後もアフガニスタンでの墜落(10年4月)など事故をくり返していることを指摘。北沢俊美防衛相は、「事故率は低い」などと述べました。
赤嶺氏は、事故率が低いのは、空軍用のオスプレイの事故や開発段階の事故を除外しているからだと指摘。アフガンの事故では、昨年12月の事故調査委員会の報告書がエンジン出力の低下を事故原因の一つにあげていることを強調しました。
さらに、オスプレイの構造上の欠陥として、エンジンが停止しても安全に着陸するためのオートローテーション(自動回転)機能の欠如を指摘。北沢氏が「十分にある」と述べたのに対し、赤嶺氏は、開発に携わったリボロ主席分析官が、03年の米軍内部報告書でオートローテーションの試験は「無残に失敗した」と述べていたことを明らかにしました。
松本剛明外相が、「同盟国の説明だから確認しつつも信頼したい」などと答弁したのに対し、赤嶺氏は、「米国でも大議論になっているのに、米当局の発表そのままだ」と批判。オスプレイも老朽化した現在のヘリも受け入れられないと述べ、普天間基地の無条件撤去を求めました。
菅首相は、「普天間に比べれば(人口)密集地域ではない辺野古に移転すれば、沖縄の負担軽減につながる」などと強弁。赤嶺氏は「それはアメリカ政府が言い出したことだ。辺野古には絶対につくれないし、普天間基地は撤去以外ない」と強調しました。
解説:オートローテーション機能 ヘリなどの回転翼機で、エンジンが停止しても、空気の流れをいかして回転翼を回し、安全に着陸する機能。(しんぶん赤旗 2011年8月9日)