国会質問

質問日:2011年 2月 17日  第177国会  災害対策特別委員会

新燃岳噴火 キャベツ・シイタケ壊滅的 災害救助法適用を

洗っても灰落ちず シイタケが壊滅
キャベツ、例年500ケースが今年は5~10

 日本共産党の赤嶺政賢議員は、2月17日の衆院災害対策特別委員会で霧島山・新燃岳噴火災害を取り上げ、現地調査をもとに、被害の拡大防止と補償、再建への支援を求めました。

 赤嶺氏は、今回の噴火での降灰量が桜島の昨年1年分の100倍といわれるほど膨大なうえ、鳥インフルエンザ被害と同時進行となっており、地域の存亡にかかわる深刻な事態を生んでいることを強調しました。「使える制度はすべて活用しつくすのはもちろん、現行法にない支援が必要な場合でも知恵をつくして実現に努力すべきだ」と主張。松本龍防災担当相は「新しい知恵を出せといわれれば、みなさんの力を借りて、関係省庁としっかり連絡を取りながら万全をつくしていきたい」と答えました。

 赤嶺氏は、多数の住民が避難しており、災害救助法を適用すれば、社会福祉施設を避難所として活用できるとして速やかな適用を要求。厚生労働省の清水美智夫社会・援護局長は、県知事の判断で同法の適用ができると答え、国として支援していくとのべました。

 赤嶺氏は、洗っても灰が落ちない原木シイタケの実物を示し、「壊滅状態で1千万円の被害」「キャベツが例年なら500ケース出荷するのが5~10ケースしかない」など農家の声を紹介。「地域の基幹産業を守るために補償に踏み切るべきだ」と求めました。田名部匡代農水政務官は「現地の要望をしっかり受けていかなければならない。補助率が3分の2の緊急支援を実施するので周知していく」とのべました。

 赤嶺氏は「既存の制度を活用するだけでは、再建できないところまできている」と指摘。現場の農家が何を必要としているかを基本にした対策をとるよう強く要望しました。

噴火情報説明丁寧にします 気象庁長官

 気象庁の羽鳥光彦長官は17日、定例記者会見を開き、宮崎、鹿児島県境の霧島連山・新燃岳の噴火情報について「的確な発表はできたが、(発表の際の言葉遣いで)住民との理解に差もあった」とした上で「どうお知らせして身を守ってもらうか、丁寧に説明する必要がある」と述べました。

 また羽鳥長官は、降灰や雨による泥流被害などの監視を強化するため、新燃岳の周辺3地点に近く臨時観測地点を新設する方針も示しました。(しんぶん赤旗 2011年2月18日)

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