赤嶺政賢議員は4月9日の衆院安全保障委員会で、沖縄・米軍普天間基地の「移設」先として、同県名護市キャンプ・シュワブ陸上部やうるま市ホワイト・ビーチ沖(勝連半島沖)、鹿児島県徳之島などが取りざたされていることについて、「県内、県外とも移転は不可能。無条件撤去の方向に転換し対米交渉に臨むべきだ」と主張しました。
赤嶺氏は、海上基地建設に反対する「うるま市民協議会」が3月に埋め立て予定地域で撮影したサンゴや海草の写真を示しながら、「1970年代に海中道路や石油備蓄基地が造られヘドロが蓄積していたが、市民の努力でサンゴが回復してきている」と指摘。同海域は日本一のモズク生産地で、「241人の漁業者が養殖に取り組み、若い人も養殖に期待を持ち戻っている。この海域に基地を建設すれば、自然を破壊し、生活基盤までぶち壊すことになる」と述べ、政府の姿勢をただしました。
北沢俊美防衛相は「(サンゴの写真は)感嘆に値する」としながら、移設先について「コメントは差し控えたい」と答弁しました。
赤嶺氏は、勝連半島の住民はかつて米軍に山手の土地を奪われ、米兵による暴行や殺害など蛮行を受けた苦難の歴史を持つとして、「今度は海まで奪われようとしている。地元は『正気のさたではない』といっている。『移設』をきっぱり断念すべきだ」と迫りました。(しんぶん赤旗 2010年4月13日)