日本共産党の赤嶺政賢議員は4月17日、衆院「海賊対処」特別委員会で、「ソマリア沖での自衛隊の活動は、政府が説明する『警察活動』には収まりきらない」と指摘しました。
赤嶺氏は、ソマリア沖の海賊問題に関連して昨年採択された国連安保理決議が、軍事的強制措置などを定めた国連憲章第七章に言及し、海賊抑止のために空爆を含む「あらゆる必要な措置をとることができる」と規定していることを指摘。「『海上警備行動』によるソマリア沖への自衛隊派兵は国連安保理決議に基づいているのか」と質問しました。浜田靖一防衛相は「国連安保理決議も考慮した」と認めました。
さらに、「海賊対処」派兵法が成立し、ソマリア当局の同意や要請を受けた場合、安保理決議に従って、ソマリア領海に進入することは可能かと追及。金子一義国交相は「基本的に想定していない」とした上で、「海賊を追跡して領海に立ち入ることは本法案上、可能だ」と述べ、領海内での海賊取り締まりを想定していない国連海洋法条約を超えた内容であることを認めました。
赤嶺氏は、安保理決議に基づいて自衛隊をソマリア沖に派兵し、「海賊対処」を通じてソマリア問題に軍事的に関与することは、「『警察活動』と言えない」と批判しました。(2009年4月18日(土)「しんぶん赤旗」)