日本共産党の赤嶺政賢議員は4月8日の衆院外務委員会で、在沖縄米海兵隊グアム「移転」協定にグアムでの海兵隊新基地建設費のうち日本側の拠出額二十八億ドルだけが条文に明記されている点について、「(予算案を作成・提出する)米議会の予算措置を担保できるのか」と追及しました。
外務省の梅本和義北米局長は、「米議会はできるだけ米政府の負担を下げ、同盟国の負担を求める姿勢が強い」と述べ、協定に米側の拠出額を明記しなかったのは米議会を配慮したものであり、協定が日本側だけに負担を義務づけた“不平等条約”であることを認めました。
赤嶺氏は「米側には担保なしで日本には二十八億ドルを必ず出させるのがまともな独立国の協定なのか。協定は承認すべきではない」と述べました。
同協定では、沖縄の米空軍嘉手納基地以南の基地返還は、米海兵隊普天間基地(宜野湾市)の代替施設の建設とグアム「移転」のための財政負担が条件となることを「認識」しています。
赤嶺氏は、「“基地を返してほしければ沖縄とグアムに新基地をつくれ”という『パッケージ』論は、県民を侮辱するものだ」と主張しました。
また、沖縄の米軍基地は一九五一年以降に、米軍が住民の土地を強奪してつくられたことを示し、「強奪された土地の返還に条件をつけるのは許されない。米国の負担で土地を元に戻して返還せよと求めるのが当然だ」と迫りました。(2009年4月9日(木)「しんぶん赤旗」)