【稲嶺進さんの話】(稲嶺新名護市長激励会(3月13日))
「みなさん、こんにちは。名護市長の稲嶺進です。どうぞよろしくお願いいたします。
今年の正月元旦、ここで嘉陽のおじい、それから座り込みをしている皆様と、ニライカナイに、アガリティーダに、お願いと、それから『これから名護市の未来をみんなで作り上げていこう』と、こういう決意をこの場でしたのが、もうついこの間のように思い出されます。その時に皆さんが決意されたこと、そしてその想いが、1月24日の市長選挙において、見事に花開き、身を結ぶことができました。今日ここにお集まりの皆様方の大きな支え、大きなバックアップをいただいて、作り上げた、あるいはつかみ取った勝利だと思っております。
名護市民は、ちゃんと、答えを出してくれました。
市民投票以来、三度の市長選挙、その市民投票の結果とは違う市長選挙の結果。そのことにもみんなつらい思いをしながら過ごしてきた13年間でしたけれども、皆さんはそのあいだに逃げることもなく、さらに強い結束を続けてこられて、つかみ取った勝利だったと思っております。
私たちの名護市にもやっと夜明けが来る、そういうことをみんなが願って選挙運動をし、そしてそれは市内だけでなく市外、県外、あるいは国外までも大きな反響を呼ぶ運動の選挙となりました。その結果として、13年前の市民投票と同じ答えを、やっと13年ぶりに皆さんは出すことができたんです。皆さんの力です。」
「私たちは負けません。
95年に少女暴行事件を受けて、日本中を揺るがすくらいの県民大会を私たちは実現しました。あれ以来、基地問題に対する大きなうねりはずっと続いておりますが、今の政府の動き、検討委員会の動きなどを見ていると、これはとても看過できるものではありません。この海に13年間も杭一本打たせなかったという、皆さんは自信と誇りをこれまで持ってたたかいを続けて参りました。それができなくなると次は陸上案、基地の中に私たちは入れないから何でもできると言わんばかりのことを言っている。こんなことがあっていいものか。絶対こういうことは許していけない。
このような状況が続けば、私たちは95年のあの県民大会どころではなくて、それこそ昔私たちがやってきた、たたかってきた、島ぐるみ闘争まで発展せざるをえない、こんな風になってくると思います。
絶対に阻止しなければいけません、私たち名護市民は頑張ります。どうか、沖縄県民、そしてそれを支援する全国のみなさん、そのことを一緒に、手を取りあって阻止する、それが結果をみるまで、頑張りましょう!
皆さんのお力を、ご支援を、これまでいただいた名護市民への思いを、これからもずっと、名護市を見守っていただき、わが沖縄県を見守っていただいて、そして、『新しい基地など絶対作らさない』、そういう思いで最後まで、一緒に頑張りましょう。」
(岡本由紀子レポート「稲嶺新名護市長激励会@辺野古の浜」より引用/「けーし風 2010年3月 第66号」(出版社Mugen))